【第8章 41話 三つ巴 抵抗!抵抗!そして唯一出来る攻撃!】
「画伯。かけて・・」
顎を引き、強い意志をその可憐な顔に宿したスノウが画伯こと北王子公麿にそう言いながら頷いた。
画伯から視線を移し、所長である菊沢宏にもグラサン越しに視線を合わせ頷く。
「わかりました」
スノウこと斎藤雪の短い言葉だけで理解した表情の画伯こと北王子公麿も、短くそう答えスマホを操作しだす。
画伯に、いつものひょうきんな様子はない。
黙っていればこの北王子公麿も秀才風の容貌で相当なイケメンである。その彼が、シリアスな顔のままコールボタンを押した。
ほんのしばらくの間を置いて穏やかな洋楽のメロディが流れ出す。
林の向こうにぼんやりと灯りをともしている洋館に向かって、着信音の流れるスマホを向け、スノウは林の暗がりに佇む洋館・・、いや、その洋館の中でいるはずの百聞の菊沢美佳帆に向けた。
What a day,what a day to make it through….
What a day,what a day to take to…
ほぼ暗闇のなかで美佳帆のお気に入りの洋楽のメロディが一通り鳴り終わると、スノウはスマホを下ろし、林の向こうに薄ぼんやりと佇んでいる洋館に向かって、美佳帆に語り掛ける。
「美佳帆さん・・!来ました!・・聞こえてますか?!」
スノウのかなり大きめの声に、少しだけ慌てた加奈子がピクリと反応するが、哲司が片手を上げて制止する。
スノウは洋館のほうに向かい声量を変えずそのまま続ける。
「きっと・・聞こえているはずですよね?!美佳帆さん・・。所長、哲司・・画伯、アリサ、私・・稲垣加奈子さんで来ています。いまから所長と哲司さんが突入します。・・・美佳帆さん・・備えてください・・!」
「遅うなってすまん!美佳帆さん・・!無事でおってくれよ!」
スノウが言い終わるが早いか宏が待ちかねたようにそう言うと、洋館を隔てるようにして群生している木々に向かって走り出した。
「ほな・・アリサ、稲垣さん・・。打ち合わせ通りに頼むで。行ってくるさかい」
「任せて!」
「わかってると思うけど・・慎重にお願いね」
哲司のセリフにアリサと加奈子が短く答え、北王子とスノウも力強く頷いた。
哲司も力強く頷き返すと踵を返して駆け出し、群生している木々の中を縫うようにして走って宏の後を追って行った。
「・・・無事だといいんですけどね」
二人の姿が見えなくなったところでポツリと公麿が呟いた。
「ええ・・」
公麿の呟きに少し間を置いてスノウがようやく反応する。
自身が囚われていた時に、敵から受けた数々の凌辱が脳裏をよぎり華奢で可憐な横顔には憂いの表情が広がっていた。
「・・・中はともかく・・・今のところ周囲に人の気配はないわ。対象の出入口は2か所。裏口はこのままここから監視できるから、正面の方は私がまわる。小さい建物だし何かあっても秒で戻れるから・・。何かあったらコールして?・・・正面に向かうついでに敵の足(車)も潰しておくから。どう転んでもここで橋元とは決着よ」
持っていたバッグを地面に置きジッパーを大きく広げ、通信機器をポイポイとメンバーに渡している加奈子に車内で見せていた表情はなく、チリチリと緊迫した様子が伝わってくる。
「メガネさんとスノウさんは建物を警戒してて?アリサさんはその二人の背後と周囲を警戒・・。いいかしら?」
加奈子が立ち上がって手首をコキコキと鳴らしながらそう言うと
「メガネって・・僕のことは公麿とお呼びください。しかし、承知しました」
「ええ・・。加奈子さんのほうこそ正面のほうで一人になってしまいますけど大丈夫ですか?」
「わかったわ・・公麿。お願いね」
と北王子に鋭い表情のまま短くお願いすると、加奈子はスノウに向き直る。
スノウのことは真理から聞かされてる。
敵に捕らわれ何日にも渡ってレイプされていたと・・・。
引き締まってはいるが、およそ戦闘向きではない体格と筋肉・・。しかし、両手で鉄扇を握りしめている姿と表情が意思の強さを感じさせる・・。
さぞかし悪党どもには気に入られてしまいそうだ・・。
スノウの身体能力や情報特化の能力、華奢で可憐だが意思の強さを表す目・・。
(この華奢な身体で何日も凌辱を・・・!・・私が乗り込んで暴れたくなるわ・・)
年上であるスノウに対し、多少失礼かとは思ったが、女である加奈子からみても、スノウこと斎藤雪は可憐過ぎた。
加奈子はスノウの両肩に優しく手を添えると、
「スノウさん。敵が来ないとも限らないの。公麿とスノウさんは自分自身の安全を最優先で考えて。治療係が居てこそ私達は無茶できるんです」
「ええ。わかってます。稲垣さん・・。警護のほうお願いしますね。とってもお強いって聞いてます」
一瞬驚いたような表情を見せたスノウは、加奈子に向かって笑顔を向けて答え、その笑顔に加奈子はサムズアップと笑顔を返した。
「じゃあ私行くね。もし何かあったら呼んで」
耳に付けている通信機を人差指でトントンと叩きながら、そう言うと加奈子は気配を消した。
目の前で視認できるというのに加奈子の存在が虚ろになる。
加奈子は膝を曲げ、腰を落として身体を丸めると、地面にたまっていた落ち葉を少しだけ巻き上げ、林の木に向かって跳躍するとすぐに木々に阻まれて姿は見えなくなった。
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宏達が到着する1時間ほど前・・・。
写真撮影などもする為、建物の外観から洋風でお洒落な普請となっているスタジオ野口の撮影室では、屈服した美佳帆を更に追い詰める宴が続いていた。
「ああ!!も・・もう!許して頂戴!・・休ませて!!」
「がははは!まだまだ私が逝くまで全然まだですわ!・・それに引き換え美佳帆さん?まったく貴女というお人は・・・いったい何度気をやればすんむでっか?・・ご結婚もされるちゅーのに、なんちゅうだらしないマンコなんですか?」
橋元の下卑た笑い声とセリフに、周りの男優たちも声を上げて笑う。
相変わらず首と手首を一枚板で拘束されている。いわゆるギロチン板というものだろうか。
ただ態勢は変えられ、肘で地面を押すような恰好で膝も付き、にっくき橋元にヒップを差し出すような体勢で、潤いにつぐ潤いから、室内の湿度を上げてしまうのではないかと思うほどの水分をその小さな蜜壺から放出していて、豊満な臀部の菊門までが無防備に晒された姿で拘束され凌辱を受けていた。
グリグリという音がなりそうな動きで人差し指で美佳帆の菊門を虐めながら、深々と濡れた蜜壺を抉る。
「ひっ!・・・あっっ・・っくぅ!!!」
不自由な格好で顎を持ち上げ、美佳帆は全身を震わせる。
「まーた逝ったんですかいな?いったい何回いったんでっか?美佳帆さん・・こんなに逝ったことおまへんやろ?旦那はこんなに可愛がってくれへんやろ?ええ?あんなむすーっとした男にはこんな芸当到底無理でしょうなぁ!がーっはっはははは」
バカ笑いを罵る気力も体力も最早なく、極めた絶頂の余韻で豊満な肉動くたびに肉を揺らせるヒップを震わせていると、バチーンと平手打ちをされた。
「きゃぅ!!!」
男性から行為の最中でも、そのような扱いを受けたことのない美佳帆は驚いて声を上げてしまった。
突然、ヒップを打たれると言う仕打ちに驚いたのはもちろんであったが、叩かれるという行為にジクジクとした陰鬱な快感が混ざっていたことのほうに驚きが大きい。
叩かれた衝撃で僅かに腰が動く。
腰が動くと突き刺されている橋元の男根を、自身の膣肉が貪るように吸い付いてしまうのが嫌でもわかった。
「おやぁ?美佳帆さんそういうのもイケる口ですか?」
再び臀部に橋元の平手打ちが飛ぶ。
「ひぃ!な・・なにが・・!痛いわよ!叩くのは止めて!」
バチーン!
「きゃああ!止めてって、、うっ・・言ってるじゃない!ああああ」
セリフとは裏腹に叩かれた衝撃と振動で、腰は自動的に橋元の太すぎる男性器を抱擁するように膣肉が締め上げる動きをしてしまう。
「美佳帆はお尻を叩かれて逝きますや!ほら!美佳帆さんきちんと言うまで、射精しまへんで?」
「そんなこと言う訳・・!きゃあああああ!」
美佳帆が言いかけたところで、またもや橋元が美佳帆の熟れた豊満なヒップに平手を振るう。叩かれることにより波打つ豊潤に腰回りを守る白く熟れた柔肉は、全裸の女体を何百と見て来た橋元ですら性欲をさらにそそられるほどに官能的であった。
「私に出してもらわんと、【媚薬】は解除されへんのでっせ?がははは。どうやっても美佳帆さん。貴女、私には、もはや逆らえれんのんですわ?どや?悔しいでっしゃろ?がーっはっはっは!」
「くぅ・・くうう!!い、今に・・後悔する・・わよ!さっさと・・うぐう!・・だ・出しなさいよ!・・あなたこそ逝くの我慢してるんでしょ?!」
橋元の罵りと【媚薬】効果で芯まで蕩けさせられてしまっている。何をされても気持ちいいのだが、頭では相手が橋元と解っているので、この未だかつてない快感を与えてくる相手が私の最も忌み嫌う相手であると言いう矛盾が生じどうしてもいつもの強い口調で反論する気力だけが今の美佳帆に正気を保てる蜘蛛の糸になっていたのかも知れない。
「おおおおぅ・・!ゾクゾクっとしましたわ。美佳帆さんはやっぱり最高でんな。身体はもうとっくに堕ちてはるのに、そんなセリフが口からだせるなんて、ホンマに楽しませてくれますわ!」
何十回も逝って敏感になっている自らの膣肉の握力で憎い橋元の男性のシンボルを握りつぶすと言う行為しか武器のない美佳帆は、絶頂しないように気を強く持ち本人的にはもう攻撃をしているつもりで割り切り腰を振る。
「ほら!出しなさい!」
不自由な格好で自ら腰を振り橋元の腰に蜜壺を打ち付ける。
美佳帆は歯を食いしばり、自分のほうが先に逝ってしまわないように耐えながら腰を振る。
「おおおお!ええ眺めや!あの百聞の美佳帆さんがデカい尻を揺らせながら自ら腰を振って、私の大砲を飲み込んで・・おおおお・・!こりゃたまらん・・!」
顔を真っ赤にして歯を食いしばり絶頂しまいと耐えながら美佳帆は腰を打ち付ける。
腰の振り、絶頂を我慢している真っ赤の汗にまみれた顔をカメラでおさめられながら、振り絞る様に腰を振る。
「い、逝きなさい!はぁはぁ!・・・ぅく!・・・っあああ!」
(だ、だめ!また私の方が逝っちゃう!は、早く!早く逝って!この遅漏!!だ、だめ!!)
美佳帆の身を削った攻勢に橋元の息づかいもリズミカルになっていく。
「おおおっと・・!」
あと少しで本当に逝ってしまいそうになっていた橋元が無情にも美佳帆の腰を掴み、長さ25cm太さ5cmはあろうかという自慢の一物を勢いよく引き抜いたのだ。
「危ないところでしたわ!がはは・・おや?どないしましたんや?美佳帆さん?ええ?!」
バチーン!
「ひぃ!ううう!」
(そ、そんな・・!!こんな態勢じゃ・・こっちからこれ以上責められないじゃない・・!そ、それに・・こっちはもう逝きそうだったのに・・)
不格好で不自由な格好から責めていた美佳帆は、思いがけず寸止めになってしまった身体を怨めしく思っていたところに再び橋元の平手が飛ぶ。
バチーン!
「きゃああ!だ、だめ!叩かないで!」
ずぶり!!
「ひぃぎい!きゃっ!あああ!ぬ、ぬいて!!」
絶頂感から僅かに回復した橋元が、逝き損ねた美佳帆の膣奥の快感スイッチを押し込むように深々と串刺しにする。
「いーひひひ!美佳帆さん逝き損ねたんでっしゃろ?」
「だ、だれが!違うわよ!」
バチーン!
その肉感の良い白くスローモーションのように美しく揺れるヒップの柔肉。
「ひぅ!ちょ・・!やめ!」
バチーン!
「きゃ!やめて!」
バチーン!
「だめ!逝きたくない!!」
バチーン!
「い、いや!叩かないで!あああっ!」
「がははは!美佳帆さん目の前のカメラ見ながらや!」
ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!
「あっ!ああああっ!いやっ!!ああああ!だめ!嫌!嫌よぉ!!こんな逝き方!」
「逝くんや!美佳帆さん、アンタは尻叩かれながら逝くドマゾ女なんや!」
ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!ばちーん!
「あああああっ!!!っくっ!!!・・・っく!!っう!!!」
肘と膝で四つん這いになった不自由な身体を限界まで逆にのけ反り、顎を上げて白い喉を見せて深い絶頂を貪る。
美佳帆を飲み込んだ絶頂は容易に美佳帆を開放せず、10数秒間、美佳帆は身体をのけ反らせたまま小刻みに震えていた。
その顔をアップでおさめられているのも構うこともできずに快感を貪る。
ようやく絶頂から解放された美佳帆が大きく息を吐き出し、すぐに荒い呼吸をゼエゼエと始めると、髪の毛を掴まれ顔を上げさせられる。
片目を少しだけ開けると見下した笑いを浮かべた男がカメラを美佳帆の顔に向けていた。
「さあ、美佳帆さんがもっと素直で可愛い女に成れるまでエンドレスといきましょうか!」
橋元のバカ笑い声に愕然としている暇もなく、腰をがっちりと掴まれる感触があると同時に再び橋元の巨根が打ち込まれ始めた。
「いやあああああ!」
美佳帆の悲鳴と橋元、AV男優たちの笑い声が撮影室に響き渡った。
(くっ・・・なんという屈辱・・・この私が・・・ヒップを打たれただけで、絶頂させられてしまうなんて・・・相手が強いなら立ち向かえば良い・・・相手が狡猾な男なら、力で制圧すれば良い・・・しかし・・・この男のこの能力(ちから)は・・・わたしが・・・わたしが男性ならこんな男などに屈服せずに済むのに・・・)
橋元に今日幾度となく挿入されたが、またその太さを新鮮に感じてしまい受け入れてしまう私の股間の細胞達を恨めしく思いながら、そろそろ意識が朦朧としていく中でそのような事を考えながら女性に生まれたこと自体を嘆いている自分に、限界が近いのかもと自覚していた美佳帆であった。
【第8章 41話 三つ巴 抵抗!抵抗!そして唯一出来る攻撃!終わり】42話へ続く