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第8章 三つ巴 37話 美人人妻探偵への性的拷問始まる

【第8章 三つ巴 37話 美人人妻探偵への性的拷問始まる】

衣服とブラジャーは、はぎ取られ赤に黒のポイント柄のショーツ1枚の姿に目隠しだけという格好にされて、両手首を首の高さで固定されている。

足は何も拘束はされていないのだが、少し身を捩るだけで固定された手首と首あたりでガチャリと音がして動きが制限され無理に動こうとすると転倒してしまいそうだ。

どうやら首と手首部分を丸く穴をあけた一枚板を縦に割り、首と手首を嵌めたうえで固定しているらしい。

拘束板は木製のようだが、拘束具部分は金属らしく、その為この固定板自体それなりの重さになっており、このままの格好では少し苦しい。

疼く身体を捩り、股間に少しでも刺激が欲しくて内腿を擦りつけるようにすり合わせ、真っ暗な視界のなかで美佳帆は濡れた唇から熱い溜息を吐き出した。

一体いつまでこの態勢でいなきゃいけないのか。

張慈円達にこの拘束具を施され、いまいる部屋に蹴り込まれて10分以上たっているはずであった。

(こんな拘束具・・・!ああもう!・・私の力じゃ外せないし・・・くぅ・・それに・・手が・・・動かせなくて・・もどかしい・・)

今年で38歳になるとは思えない引き締まってはいるが、豊満な肢体を艶めかしくくねらせ、きめ細かく白い肌を汗でヌラヌラとてからせている様は、どうぞご自由に犯してくださいと主張しているように見える。

美佳帆の豊満な乳房は垂れることなく見事な曲線で見るものを挑発し、更に今はツンと尖った乳首が身体の疼きを隠そうともせず主張していた。

(お、おかしいわ・・!何もされていないのにどんどん身体が熱くなる・・!)

ガチャリ!

咄嗟に疼きをおさめようと手を胸と股間に伸ばそうとしたが、手と首に嵌められている拘束具に阻まれ結構な大きさで金属音を響かせてしまった。

歯並びのよい白い歯を見せ美佳帆は臍を噛んだがどうしようもない。

「もう!こんなの馬鹿げてる!何がしたいのよ!誰もいないの?!」

つい無意識に声にだして悪態をついてしまった美佳帆は地団駄を踏み、再度拘束具を鳴らして大きく息を吐いた。

「がはは・・・菊沢美佳帆さん~。あんたのような人でも私の【媚薬】にかかればもうたまらんでっしゃろ?・・・集中してじっくりと【媚薬】を重ね掛けさせてもろうてましたんや」

誰もいないと思っていたのに、突如2mほど前あたりから声を掛けられビクリと身を震わせ、隠す術もないのだが、右の膝を僅かに折り曲げ裸体を隠すように身構える。

「は、橋元?!・・・ずっとそこにいたの?!」

「ぎゃははははっ!最初からおりましたで?随分と出来上がってますなあ!赤の下着の、又の部分がええ色に染まって雫溜めてhりますな~」

ソファか何かに座っているのであろう、橋元が態勢を変えたのかギシリという音が聞こえた。

「な、なんでずっと黙っていたのよ!?・・気味が悪い・・それに余計な事を言わないで、相変わらず下品な男ね・・・」


橋元の性格から考えて、こんなまどろっこしいことをするタイプとは思っていなかった為、美佳帆は言いながら目隠しを施された目の眉間に皺を寄せる。

「そうですなあ・・。流石に私も凹むときありまんのや。・・・宮コーと公安の捜査官共にはしてやられましたからな。完全に今日に合わせて根回ししとったんやな・・・敵ながら見事な手腕ですわ・・・本社はもちろん、私の息のかかったほとんどの施設に一斉に強制捜査がはいってきよった・・!・・私の表稼業の不動産は今日を持っておじゃんですわ!」

だん!と床を踏み鳴らす橋元の様子から苛立ちが伝わってくる。

「・・・ハンッ!いい気味じゃない。いままで散々あくどいことをしてた報いよ!菊一探偵事務所の情報網と宮コーのコネクションを使って公安を一斉に動かせたの。どう?鮮やかだったでしょ?」

(欲を言うと大塚マンションでの待ち伏せもうまく行けばいう事なかったんだけどね・・)

その部分は口には出さず心中で呟く。

そう啖呵を切ったものの、目隠しをされ既に何故かわからないが、濡らしに濡らしてしてしまっているショーツ一枚で拘束されてる姿ではあまりにも決まりが悪すぎるのだが、今回の作戦で人質に取られていた人たちは全て保護できたはずだ。

しかし、橋元がいたアマンダには宏達が突入して万全を期す計画だったはずであったのに、見えないが橋元は目の前で健在のようである。

(ではここは・・いったいどこだというの・・?)

橋元の発言や落胆ぶりから作戦の大部分が成功したように思えるが、肝心の橋元は捕らえられていないと言うことは、作戦に誤差が生じ、完全勝利とはいかなかったのは明白である。

「もうこうなったら、不動産屋は解体せざるを得ませんわ・・。健太の奴にまかせとった裏ビデオ稼業のほうに力入れて再起をはかるしかあらへんのや。・・・そこでや・・」

目の前で勝手なことを語る橋元がそこまで話すとひと呼吸おいた。

美佳帆はそのあとの橋元が口にしそうなことの察しがつき身を隠そうと首と手を嵌められている枷をガチャリと鳴らし、身を隠すように身構えた。

「菊沢美佳帆さんに女優をやってもらおうおもてまんねん。府内じゃそれなりに有名な美佳帆さんのDVDを無修正で販売したら、短時間でそこそこになると思うんや。どや?ええ考えでっしゃろ?!美佳帆さんもその熟れた身体・・」

「ばっかじゃないの!?そんなこと許さないわよ。この場所もうちのメンバーに見つかるのだって時間の問題よ!」

さも良い考えを自慢するように得意げに話している橋元のセリフを遮り美佳帆は声を上げる。

(でも・・少しでも時間を稼がなきゃ・・・。宏ぃ~!お願いよ!早く来てっ!)

口調とは裏腹に美佳帆の心中は橋元に犯されながら痴態を撮影されてしまうことに対する恐怖心で溢れていた。

おそらく、憎い敵の肉棒にさえ今の身体はよがり狂ってしまうだろう。

(そんな姿を橋元に晒すなんて耐えられないわ・・!)

「そやな!菊沢美佳帆さんの言うことももっともや!うだうだ言うててもしょうがない!さっそくはじめましょか!・・・・散々私も美佳帆さんの身体を味わうのは待たされましたからなぁ!前回は、途中であんた所のじゃじゃ馬娘に、この極太大砲にカラシを塗られるという失態も招き、この大砲もあんたのその熟れマンコに入れずじまいでしたしなぁ・・・ガハハハッ」

時間稼ぎをしようと橋元を挑発したのだが、却って橋元を奮起させてしまったことに美佳帆は焦る。

「ま、待って!きゃっ!」

美佳帆は制止しようと声を上げたが、橋元の無遠慮な愛撫が豊満な乳房を鷲掴みにし親指と人差し指で硬くそそり立った乳首を潰すように摘まみ上げてきた。

「ほほぁ~!流石は百聞の美佳帆さんや。思った通り・・。こりゃたまらん弾力に乳首も申し分ない堅さですなぁ!こんなにしこらせてしもて、恥ずかしいないんでっか?!がははははは!そういや、今日こそ百聞の美佳帆から、百逝きの美香帆に改名してもらうとしましょかっガハハハッ」

「はぅ!・・あん!いやぁ!くうう!」

(バカな笑い声がむかつく!!しかしっ・・・ど、どうして・・こんなに・・ああ!何故・・こんなに・・感じてしまうの?!)

美佳帆は声を我慢しようとしているにも関わらず、声が出てしまい狼狽える。

「解せんという面持ちですな?・・・言いましたやろ?重ね掛けさせてもろたって。私の【媚薬】は女相手には無敵なんですわ。疼いてどないもならんでしょ?ここも欲しいて欲しいてしょうがないでっしゃろ?!美佳帆さん!がははは!・・・もう私の術中からは逃げられへんで?」

「ひぃう!やめ!・・そこは!・・だめえ!」

ショーツの上からだが股間に手を伸ばされ、一瞬腰を引いてしまうが、与えられた甘美な快感を求め、美佳帆の想いとは違い腰はそれ以上下げられなかった。

「どないしましたんや?にっくき男の手での愛撫ですのにもう逃げんでえんですか?」

愉快そうな橋元の声に神経を逆なでされるのだが、与えられる快感を求めて身体が全く言うことを聞こうとしない。

美佳帆は歯を食いしばり橋元から顔を背け、必死に快感を抑え込もうと眉間に皺を寄せ耐える。

「く!・・・・ぅぅぅ!!はぁ!・・・ああ!」

乱暴なようで絶妙な胸への愛撫、乳首の刺激だけで達しそうになる。

(そんな・・・胸だけで・・!)

「ふぁふぁふぁ!どないしましたんや?まだ始まってもおまへんで?そんなに腰振りたてて!美佳帆さんはしたないですなぁ」

(ま、まるで、乳首が陰核にされちゃったみたいじゃないの!・・ここまで・・感じちゃわされるなんて・・反則よ・・・!)

「たまらんでしょう?私の【媚薬】いう能力は気に入っていただけましたですかいな?私は美佳帆さんのこと気に入ってますさかい、美佳帆さんも私の能力気に入ってくれたらえんですがな。がはははは!おっと!美佳帆さんもう黙って勝手に逝きそうになってますな?!隠しても無駄でっせ?そういうん私ようわかるんですわ!」


真っ暗な視界のなか橋元による胸と股間への愛撫で、絶頂までまっしぐらに昇りつめされていた美佳帆の視界が突如開けた。

目隠しを外されたのだ。

無断で気づかれないよう勝手に逝ってしまおうとしていたのと、更に目隠しされていたのを良いことに油断して感じてしまっている顔を急にさらけ出され羞恥に顔を染め背けるが、
がしっと頬を橋元に掴まれてしまった。

「おお~!美佳帆さんもう顔とろっとろですなぁ!・・・おい!しっかり撮るんや!」

橋元のショーツ越しでの愛撫で果てそうになって、果てる準備をしていた身体が、開けた視界の先に見える景色をみて強張る。

「きゃっ!・・え?!ひぃ!ちょ!だ、だめ!!」

美佳帆の目の前には顔から10cmと離れていないところに、大きな撮影用のカメラのレンズが 顔目掛けて向けられており、さらには橋元の後ろには下着姿で仮面をつけた男たちがずらりと股間のパンツを膨らませ、美佳帆の痴態をニヤニヤと眺めていた。

「裏ビデオでいっぱつ当てませんとな。美佳帆さん頑張ってくださいや?さあ、まずは一発逝き顔晒したってや!」

橋元はそう言うと、股間に伸ばした手の動きを速め、無駄に技巧に長けた指先の動きを美佳帆の性感帯を如何なく施した。

顔を背けようとするも、先ほどまで乳首を弄っていた手で頬を掴まれて逸らすことができない。

「きゃっ!はぁううう!ああ!い・・いや!ああああ!」

声すら我慢することもできずいい様に嬲られる。

美佳帆は膝を固く締め歯を食いしばり快感に耐えていたのだが、女を墜とすことに特化した能力を二重に掛けられ、欲求不満の熟れたボディが本人の意思を裏切り一点に向かい上り詰めだす。

もう後戻りはできないところまで押し上げられるも、橋元は手の動きを緩めることはなく更に激しく動かしてくる。

(も、もう!!だめ!!!)

「っっっ!!!!っ!!!っぅっ!!っ!!はぁ!!んくっ!!!!」

美佳帆は怨敵から与えられる快感にかろうじて嬌声を上げることなく耐えたのだが、その様は却ってより陥落のエロスさを際立たせていた。

歯を食いしばり、声を抑えたつもりの果てた身体はガクガクと痙攣し、顎を突き出し、快感を受け止められずに戦慄いて、見ている取り巻きの男たちをも喜ばせてしまう。

美佳帆を囲んだ男たちの「お~」という歓声に包まれながら今まで感じたこともない気持ちの良い絶頂を味わった。

「(うっ・・・うそっ・・・あの時アマンダでされた時より・・・)はぁはぁはぁ!・・ん!・・はぁ!はぁ・・・!」


美佳帆が十分果てたことを確認した橋元は、ようやく頬を掴んでいた手を離し、美佳帆の頬をピシャリと軽く打った。

美佳帆は悔しさと情けなさで俯き、髪で顔を隠すようにして肩で激しく息をし呼吸を整えている。

「美佳帆さんずいぶん派手に逝きましたなぁ!しかし、まだまだこれからが本番ですわ!あ!先に言うておきますわ。【媚薬】がかかった身体は逝っても性欲はおさまりまへん。【媚薬】の解除方法は術者による膣内への射精ですわ!がはははは!どや!?屈辱的でっしゃろ?!解除してもらうには私のザーメンを中で受け取るほかありまへんのやで?!」

逝き果てた敗者に向かって、橋元は勝ち誇ったように宣言する。

「!!・な・・なんですって・!?」

美佳帆は俯いて息を整えていたが、橋元のセリフに驚き髪を振り上げ顔を上げ、睨んでそれだけ言うと絶句した。

「聞こえてましたやろ?私に中出ししてもらわんと、一生発情したままの痴女生活せなあかんて言うてますのや!あ、そや・・、ちなみに【媚薬】は重ね掛け出来ましてな。重ね掛けの条件は性感帯への一定時間の凝視ですわ。美佳帆さんがおかしなってしまうんが先か、私の体力がなくなってしまうんが先かどっちでっしゃろな?がははははは!」

残忍な笑みを顔に張り付かせ、勝ち誇って得意げに話す橋元の顔は美佳帆には悪魔そのもののように見えた。

しかし、弱気なところを見られては更に付け込まれると本能でわかっている美佳帆は橋元を睨み気丈に言い返す。

「あなたなんかに私の身体はもったいないわね・・!」

逝き果て膝を震わせながらなんとか言い放った強がりを美佳帆は橋元の次のセリフですぐに後悔する羽目になった。

「そうや。私だけではもったいない。その為に彼らも呼んでましたんや。彼ら本職のAV男優さん達や。彼らには中出しOK言うてますけど、彼らのいくら中出ししてもろたって解除されませんからな!がーっはっははは!たっぷり楽しみましょうな!美・佳・帆・さん!ぎゃはははっ」

橋元はそう言うと美佳帆に背を向け、最初座っていたソファに向かって歩き出した。

その橋元とすれ違う様に仮面をつけた男たちが5人、首と手を枷で固定されている美佳帆に向かってきた。

5人の男たちに囲まれ、10本の腕で愛撫され乳首を、太ももを、乳房を、陰核を一気に撫ぜられる。

(あああ!・・・こんなやつらに・・!でも、こんなやつらの手でも感じすぎる・・!)

腰のあたりでバチンという音が響き、汗と愛液でびしょ濡れになっている赤のショーツがはぎ取られ、ついに美佳帆は見知らぬ男たちの前で全裸にされてしまった。

男たちはクスクスと笑いながら美佳帆を取り囲み、枷を天井に繋ぎ、はぎ取ったショーツを美佳帆の顔の目の前に持ってきて羞恥心を煽る。湿らせてしまった股間の粘液を指で掬いあげられ、ショーツと同じように透明に糸を引いた粘着質な液体を美佳帆に見えるように目の前で音を立てて見せる。

吊られた枷を背面に倒し、腰はそれ以上後ろに下がれないよう縛られ同じく天井に吊られ、脚は肩幅以上に広げられ閉じられないように縛られてしまう。

美佳帆は中途半端にブリッジしたような恰好で固定され、女の恥ずかしい部分を隠すことなく無防備な格好で固定された。

(こんなことで負けないわ!)

助けが来ることを信じ、目をきつく閉じ心が折れないよう気を強く持って力強く念じた。

しかし、目を開けると見下ろしてくるニヤついた男たちの表情と、美佳帆の顔のすぐ上で見下ろしてくる男がブーメランパンツを脱ぎ、剃り立った男根を美佳帆の顔の上でしごきだした。

枷を首と手首にされているため、自分の下半身のほうではどんなことがされようとしているのか見えないが、脚と脚の間で(ぶぃぃぃぃぃぃん!)(ドキュ!ドキュ!ドキュ!)と機械を試運転している音が聞こえてくる。

(ひ、宏・・!私負けない!頑張るわ・・・!でも、・・・でも!早く来て!!)

強気で気丈な菊沢美香帆も1人の女性。最後は、最強と信じている愛する主人への助けを心の中で求めてしまっていた。

【第8章 三つ巴 37話 美人人妻探偵への性的拷問始まる終わり】38話へ続く

第8章 三つ巴 38話 百聞の美佳帆堕ちる・・・

第8章 三つ巴 38話 百聞の美佳帆堕ちる・・・

バケツにピンク色の粘性の液体が入れられている。

その液体に電機マッサージ器のヘッドを漬け十分に濡らすと、仮面をかぶった男はニヤリと笑い電機マッサージ器の餌食たる対象の無様な格好で固定されている人妻を見下ろした。

媚薬入りローションがたっぷりと付着し、照明の光を反射させながら媚薬入りローションを振動によって飛び散らせている電機マッサージ器が美人熟女の股間に狙いを定めあてがわれようとしていた。

今回の女優・・、たしか菊沢美佳帆と呼ばれている美人熟女の無防備な陰核に、プロのAV男優が電機マッサージ器のヘッド押し付ける。

「やっまねなさっ・・うっ!!くぅぅっ・・・!あっ・・・あぁぁぁl!!」

振動する電機マッサージ器が女優の股間に押し付けられた瞬間、ガチャン!!と拘束具を揺らし嬌声を上げながら美人熟女が身体の汗を光らせ跳ねた。

電機マッサージ器のヘッドは容赦なく美人熟女の陰核の上へと押し付けられ、電機マッサージ器のヘッドを支えている細い首の部分は見るからにヘッド部分の押し付けがさぞかし激しいのであろうと思う角度で折れ曲がっている。

身動きが取れず喘ぎ声をあげている人妻女優を見下すような笑みを浮かべた男優が容赦なく電機マッサージ器を人妻女優に押し付けているのがよく見て取れる。

ビチビチビチッ!と股間から卑猥な水音を響かせ、美人熟女が苦悶し、快感に耐えるように目を閉じ眉間に皺をよせて、その熟れた身体をのけ反らせる。

ゴクリと喉を鳴らし、カメラを構えた男は美人熟女の痴態をカメラにおさめていく。

高校時代から映画監督に憧れ、大学時代も趣味にサークルにと撮影の道を突き進んできたのであるが、どこでどう間違ったのか気が付けばここ5年ほどAV撮影の仕事ばかりをこなすようになっている男は乾いた唇に舌を這わせて乱れる女体を夢中でカメラにおさめてゆく。

カメラマンの男は野口と言い、この業界ではそれなりに名が売れてしまい足を洗おうにも生活の為辞められず、最近はもやもやとした想いを抱きながら、この裏の仕事を続けてしまっていた。

そんなところに断りにくいスジから今回の撮影依頼が入り、気が乗らなかったのであるが、いざ始まってみると今回がデビューだと聞かされている、人妻女優の演技は真に迫っていて昨今の借金苦や職業としてAVに取り組んでいる女にはないエロティックな煌めきがあった。

「くっ!!うぅぅ・・・あなたたちっ・・・こんなことして・・・あっあぁ・・・うちの主人が来たら・・・あっあぁぁ・・・命が無いわ・・・うっうううぅぅ・・・!嫌!嫌よ!とって!それとってええええ!・・!またっ!うそっうそよっ!!私がこんなに簡単に・・・きゃぁぁぁあっっ!!ああぁぁぁっっ!こんなにすぐ・・・・・うぅぅぅっ!!あんっ!!!!」

間もなく四十路を迎えるとは思えない美貌、肌の張り、それでいて熟れた身体、若い娘では到達し得ない領域で感じることができる性感帯、更に素人の人妻だと聞かされている女は、明らかに演技ではなく熟れた豊満な身体を揺らし発情しきって感じまくっていた。

長年こういう撮影現場に接してきた経験から女の反応が演技でないことは伝わってくる。

(マジで感じてやがるこの女・・・。ド淫乱で欲求不満の人妻ってやつか・・。こんな美人をこんなにさせちまって・・・。こいつの旦那はなにやってるんだ・・。それにしてもすげえ感じ方だぜ。こいつの普段の映像を参考までに見させてもらったが、部下を顎でつかう凛とした女が、こうやって牝になってる姿は堪んねえな)

目の前ではしたない嬌声を上げ、顔を歪めて喘ぐ人妻女優の普段のスナップ写真や動画を脳裏に思い浮かべ口角が上がる。

「きつい!くっ!!止めなさいっ!!もっもうっ・・・あなたたちっ!!絶対に許さないからっ・・・・あぁぁぁlくっ・・・その機械を止めなさいって言ってるのが・・わからな・・・あっ!!あぁぁっっ!!それもう無理っ!!きっきついっ!!きついのぉ!!あああっ!!」

口を大きく開け、並びの良い白い歯を食いしばったりしながら喘いでいる人妻女優が、キリッとスーツを着こなし大口のクライアントであろう宮川コーポレーションに颯爽と入っていく映像の横顔を思い出す。

その姿からは想像もできない乱れ方を晒し、目の前で複数の男優に身体を弄ばれている女は撮影が始まってから2度目の絶頂を全身で味わっている姿を惜しげもなく披露する。

ガチャリ!ガチャリ!と音をさせ身体を痙攣させている姿を、野口は遠慮なく引いた絵で撮り、続けて逝っている顔をアップでおさめた。

「美佳帆さんが撮って言うてるで!カメラさんしっかり撮ったってや?がはははははっ!

「違う!だ、誰が!!撮ってだなんてっ言ってきゃあああ!!・・やめ!ってええー!撮らないでっやめてっ!!やめなさいっ!!あなたたちっ全員死ぬわよっ‥私にこんなことっ・・・あぁぁぁぁっ!!うそっ!!またっ・・・いっ・・・あぁぁぁぁぁぁあっ!!!あんっ!!!!」

女優の発言の上げ足を取った老獪そうな監督が女優を上手に煽ったところで、女優は3度目の絶頂で豊満な胸をゆすりながら痙攣した。

AV撮影に慣れている野口の股間さえみなぎらせてしまう美佳帆の痴態は電機マッサージ器による陰核責めで続けざまに3度も強制的に恥を晒さされたというのに、全くおさまらない股間に疼きに戸惑いと歯がゆさを感じていた。

(ああ・・!こんなの耐えられない!もっともっと欲しくなっちゃう・・!クリだけじゃなく・・もっと・・!!やはり・・・あの時(過去に橋元と交渉しシックスナインまで持ち込まれ媚薬の能力で感度を上げられた時)のように・・・・いや、今日はあの時の比じゃないわ・・・こんな事続けられたら・・・理性が・・・)

3度も逝ったというのに【媚薬】に毒された身体は満足せず、到底口には出せないような感情で美佳帆頭の中は埋め尽くされていた。

「がはは!美佳帆さん~。クリが皮を押しのけてビンビンに立ってますなぁ!」

ソファに座っていると思っていた橋元にすぐ近くで声を掛けられ驚きのあまりぎょっとして声のほうに顔を向けると、橋元が下着を脱ぎそのそそり立った肉棒を誇るかのように見せつけ顔の近くに持ってきた。

橋元の20cmはゆうに超えている男根を眼前で見せつけられ、その肉棒でピシャリと頬を打たれる。

「美佳帆さん~・・・。どや?・・これがそろそろ欲しいでっしゃろ?」

橋元のそそり立った肉棒から発せられる熱と、僅かに香る男の臭い。普段なら嫌悪感しかないのだが、今の美佳帆からすればその肉棒は違って見えた。

しかし、いくら身体が能力で蝕まれようと精神まで屈するわけにはいかない。

「はぁはぁ!・・・いらないわよ!・・そんな粗末なの近づけないで!」

「強情ですなぁ。美佳帆さんは・・。言うに事欠いてワシのこのご神体が粗末やなんて。そんなことないんは経験豊富な百逝の美佳帆さんなら違うってことわかってるはずですけどなぁ!がはははは・・・。おい、ここからでも勃ってるのが見えるその勃起クリ摘まんだるんや!摘まみ上げてまともに話できんようにして、遊んでやらんかい」

気丈に言う美佳帆の顔に固くなった肉棒を押し付け、その先端からでている透明の亀頭を輝かせる液体を頬に擦り付け、マーキングするように汚し、美佳帆を蔑みながら男優に指示を出す。

股間の間に座り込み、電機マッサージ器で美佳帆にいい様に声を上げさせていた男優の一人が橋元の指示を受け、下卑た笑顔で頷くと、美佳帆の陰核の包皮を捲り上げて陰核を露出させた。

すると、もう一人の男優が硬く膨らみ小指の第一関節ほどにまでそそり立った陰核を根本から摘まみ、陰核を摘まんだ親指と中指を千鳥にさせクリを根元から折る様にして甚振った。

「きゃっ!!!やっやめなさっ・・・・うそっ!!!あああっく!!や、、やめって!ああ!!」

無残にもむき出しにされた陰核を、女性器を知り尽くした百戦錬磨のプロの男優二人に弄ばれ、気丈な顔を快楽に染めてしまい、見下ろしている橋元に感じている顔を再び晒してしまう。

電機マッサージ器で3度も昇天させられた陰核を摘まみ上げられ、これ以上にあげることのできない腰をつま先立ちになって更に突き出してしまう。

更に美佳帆の両サイドに近づいてきた男優二人が、仰向けになっているにも関わらず崩れず良い形を維持した胸の先端で興奮を主張している、陰核並みに感度の上がった乳首を摘まみ上げた。

「ぎゃははは!いつもの気の強そうな顔よりその顔のほうがお似合いですわ!どや?この私のこの一物欲しいって言うたら入れてやってもいいんですけどなぁ?・・・言わんと・・・そのクリ摘まみ上げてもっと【媚薬】重ね掛けしてやりましょか?乳首ももうクリ並みになってますやろ?ブラもショーツも身に着けれんぐらい、少しでも擦れたら逝ってまう身体にしてやることもできるんやで?」

「そ、それは・・!もう!・・ひゃ!ひっ!・・うくぅ・!!そんな!だめ!もういや!・・・・っい、いくぅうううう!」

もっと【媚薬】を掛けられ嬲りものにされてしまうと頭で想像してしまうと、ガクガクと腰を痙攣させ、脚の間で陰核を弄んでいる男優二人に恥ずかしい愛液を振りかけながら美佳帆は一気に4度目の恥を見知らぬ男たちに囲まれて晒してしまった。

「がはははは、美佳帆さん。あなたは本当に失礼な人でんな~。アマンダで会うた時も私に嘘ついて逃げてしまうし、今も私と会話してるちゅうのに逝きおったんですかいな?しかも初対面の男二人に美佳帆さんの愛液ひっかけてしもて・・がはは」

美佳帆に絶頂の余韻を味合わせることなく、股間の間に陣取り愛液まみれにされた男優たちは面白がって陰核を親指と中指で根元から摘まみ上げ、更に陰核の登場部を人差指でへし折り逝ったばかりの陰核を、さらに人差指で弾いて弄ぶ。

橋元だけでなく、周囲の乳首を弄り倒してくる男優たちからもクスクスと痴態を笑われていることに、羞恥心を煽られますます身体に火がついてしまう。

「さあ?どないしますんや?!そもそも私のザーメンを美佳帆さんのおマンコの中でぶち撒けんと美佳帆さんは一生発情した雌猫みたいなままですけど、それでも私は構わんのですがなぁ?がーははははは」

剥いた陰核と勃起乳首を今日初めて会った顔も知らない男たちに散々弾かれ、きゃんきゃんといい様に声を上げさせられている美佳帆は焦点の定まらない目で橋元を見ながら気丈な顔をつくったつもりで、自身のヨダレと橋元の我慢汁にまみれた顔で、言い放つ。

「お、お断りゅ!・・っきゃ!!ひぃぐ!!!ひぃぎい!・・や、!!やめ!!きゃ!!!!きっきたないわよっあなたたちっ!!あぁぁぁっ!!やっいやっきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

美佳帆が拒否の言葉を言い終わる前に、股間と胸を弄りまわしている男優たちは示し合わせたように美佳帆の乳首と陰核の根元を同時に捻り、陰核の先端が左右に激しく動くほど根元を拘束でグリグリと潰す。

「いや!もういや!!きゃうう!ああっ!そこはもうやめてっ!もうや!やめて!!!胸もっ!!ああ!うそっまたいやっ!!これ以上逝きたくないのにっ!!逝く・・!逝くぅぅぅぅぅlっ!」


ガチャリガチャリと拘束具を揺らしながら、乳首や陰核責めのみで5度目の醜態を晒してしまった。

「がーっはっはっは!逝くってはっきり言いましたなぁ!まさに百逝きの美佳帆でんな!後でその豊満な胸に百逝の美佳帆っちゅーて墨いれてもらうさかい!それにしても、まだ肝心のおマンコの奥も弄られてませんのに、美佳帆さんは本当に私の目に狂いなかったですわ。ほんまもんの淫乱と言って間違いおまへん」

橋元の馬鹿げた発言に答えることもできず、陰核責め特有の乾いた激しい絶頂に息も絶え絶えに激しく呼吸をして、余韻を受け止めようとする美佳帆であったが、股間に陣取った男優たちがそれを許すはずもなく、休みなく乳首責め、陰核潰し、陰核甚振りが続けられる。

「はぁはぁはぁ・・・あなた・・・たち・・・絶対・・・ゆるさな・・・いやっ!!もっもう良いでしょ!やめ!もう!逝った!逝ったから!休ませ!!!ひっ!!おねが・・・やめっ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

汗に濡れた髪を振り乱し、不自由にブリッジ気味の身体をのたうたせてついに責め中断を懇願してしまう美佳帆に橋元が顔を寄せ残忍に聞いてくる。

「休ませてやぁ?・・・あきませんなぁ。休ませてほしいんならどないしますんや?どうしてもクリ虐めやめてほしいんやったら・・わしの肉棒・・美佳帆さんのマンコにぶち込んでくださいってお願いする言葉聞かせてもらおか?」

耳元で聞こえた橋元の下卑た発言に、ついに美佳帆は目を瞑ったままであるが、激しく2度はっきりと頷いて見せた。

「おお?はっきりと言葉で言うてくれますかいな?ちゃんとこの厭らしい口で言うてください」

橋元はそう言いながら、ゼエゼエと過呼吸している美佳帆の唇を指でなぞると、もう一方の手でカメラマンに向けて、近づいて顔をアップで撮影させるべく手招きする。

(ひ、宏・・・ごめん!わたし・・!で、でも・・こいつの解除条件がそうなんだもん・・!しょうがないって許してくれるよね・・?)

「くっ・・もっもういれなさいよっ・・!好きに犯したら・・・いいじゃないっ!!」

目尻に涙を浮かべ、ヨダレとカウパーにまみれた顔で橋元を睨み美佳帆はついに屈辱の言葉を口にした。

「あきませんなぁ」

敗北宣言をしたにもかかわらず、橋元は口元を緩めやれやれと言った感じでそう言うと、男優たちに目配せをし、責めを再開させる。

「きゃああああ!ひいいいい!も、もう!そこはっ!・・や胸も!やめっ!やめてえええ!おねがいっ!!あぁぁっっ!!」


橋元の合図で一斉に動き出した男たちの指に再び翻弄され、美佳帆はすぐに絶頂の高みに押し上げられる。

(ど・・どうして!・・私を嬲って狂わすつもりなの?!ああああ・・!)

激しい6度目の絶頂で身体を震わせながら、美佳帆は頭の中で問いかけた。

「わかってませんなぁ美佳帆さんは。お願いする者の態度っちゅうもんがありますでっしゃろが?美佳帆さん・・・お願いのやり直しや」

橋元のセリフに手を休めず乳首と陰核を責めている男優たちがクスクスと蔑みの失笑を漏らす。

「そ、そんな!・・きゃぅう!!もう!・・これ以上嬲らないで!・・本当に狂っちゃうわあ!ね、ねえ!橋元・・・!橋元さん!・・・」

「ダメダメ。違いますやろ美佳帆さん。ちゃんとお願いできんと私のこのご神体挿入は御預けですわ。わしは別に構わへんのやで?・・・ここにデリバリーの風俗嬢呼んで美佳帆さんの目の前ですっきりしても。ただし、その場合【媚薬】の解除は随分先になりますけどな、がはは。ちゃんと言うてくださいや美佳帆さん。あとでレイプでしたとか言われんようにきっちりカメラにも撮ってるさかい。はっきりお願いしてや?」

目の前にカメラを向けられ、相変わらず陰核と乳首は責められながら、美佳帆はついに、執拗な快楽拷問から逃れたくて、愛する旦那を一時的にとは言え裏切るセリフを口にしようと決心した。

(宏・・。私・・。我慢できなかったけど・・、宏のこと愛してるわ)

「は、橋元・・さんの・・!くぅ・・!っん!立派な肉…棒で・・!美佳帆のこと・・・!きゃううう!ああ・・・!犯してください!うくううう!もう、弄らないで!逝っちゃあうからあぁぁぁぁきゃぁぁぁぁっ!!」


男優たちの陰核と乳首責めに苛まれながら逝く寸前まで追い詰められながらなんとか言い切った美佳帆の頬には悔し涙が一滴伝った。

「がーっはっはっは。気分爽快ですなぁ!おい、しっかり撮ったな?・・よっしゃよっしゃ」

周囲の男優たちとカメラマンに満足そうにそう言うと、股間に陣取っていた男優たちを退かせ、美佳帆の開いた身体の間に橋元が見下ろすように割って入ってきた。

陰核責めと乳首責めで何度も果て、愛液でびちゃびちゃにしている陰唇に自慢の一物をあてがい、ぬるぬると感触を楽しむように擦り付ける。

「ああ!・・ひぃ・・・・うっ・・・うぅ・・・」

快楽責めから解放してもらいたくて、本心ではなく屈服のセリフを口にしてしまった美佳帆は絶体絶命の態勢と状況を、怨敵の肉棒が自身の最も秘めたい部分にこすりつけられていることで再認識させられる。

「がははは、ついに菊沢美佳帆さん頂きや・・。しかし、美佳帆さんには散々手こずらせられもうたし、楽に開放してもらえると思わんことやで?ぎゃはははは!私のご神体で今までの誰よりも感じさせてやりますさかい。私が美佳帆さんを一番感じさせた美佳帆さんにとって忘れられん男にしてやりますわ!」

(くぅ!い・いや・・!!このじゃまじゃ橋元ので本当に逝き狂っちゃうわ・・!落ち着いて・・・!気をしっかり保つのよ!)

危険な任務にも就く仕事柄、凌辱は初めてではないとはいえ、慣れるものではない。

しかし女と言う身体は、屈辱や恥辱にも感じてしまうものだと美佳帆は体験でもって分かっていた。

美佳帆は覚悟を決め、目を閉じ、怨敵橋元を体内に受け入れてしまう屈辱と恥辱で快感をできるだけ得てしまわないよう、心を落ち着かせて【媚薬】によって反旗を翻した身体に無駄な説得を始めたが、その効果はまったく無かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・
・・・

一方、美佳帆が拘束具に繋がられる1時間前の宮川コーポレーション5階の会議室では、元菊一事務所の北王子公麿、斎藤アリサ、菊沢宏、宮川佐恵子、稲垣加奈子、そして髪を斬られ、ショートボブにされた神田川真理とその隣にすわる老紳士こと栗田教授が残りのメンバーの帰りと報告を待っていた。

すでに先に戻っていた真理に、【自動絵画】を依頼されていた北王子公麿が描いた資料が各人のテーブルの上に置かれている。

その絵には、両手を後ろ手に縛られ、両サイドを何者かに挟むようにして座らされまさに、どこかに連れ去られている最中といった美佳帆の描写と、どこだかわからないが仰向けで倒れた姿の麗華が描写されていた。

「くそ!・・美佳帆さん!・・麗華!・・こんな目にあわせてまうなんて・・」

北王子の【自動絵画】で愛妻が生きていたことにはほっとしたが、連れ去られたのは確実な描写に宏は苛立ちを隠さず描写された絵が置かれた机をだん!と叩く。

宏の発言と机を叩いた音に、佐恵子が誰にも分らない程度で目を逸らせ罰の悪そうな表情を浮かべては目を閉じた。

「宏君。気持ちは解る、などというチープなセリフは言いませんが、先ほど話してくれた【残り香】という能力で得た情報の持ち帰りを待ちましょう。今のままではどこに捜索にいっていいかも皆目見当もつきませんからなぁ」

佐恵子の様子に気付いたのだろうか、栗田教授が佐恵子をフォローするように発言し、同時に愛妻を拉致され苛立っている愛弟子を労わるように窘めた。

「ええ師匠・・わかってます」

両手を机の上に置きその手には拳をつくった宏が、恩師である栗田教授のセリフに応え終えたところで佐恵子が誰ともなしに呟いた。

「帰って来ましたわ・・・。・・・?・・ですが・・人数が少ないようですわ・・」

輸血を終え、点滴の管に繋がれている佐恵子が会議室の入口を見ると、会議室の面々も一斉にそちらに向いた

【第8章 三つ巴 38話 百聞の美佳帆堕ちる・・・終わり】39話へ続く

第8章 三つ巴 39話 百聞の美佳帆堕ちる!絶頂エンドレス!

【第8章 三つ巴 39話 百聞の美佳帆堕ちる!絶頂エンドレス!】

呼吸をするたびヌラヌラと艶めかしく照明の光が反射した白い肌を桜色が浮き出ている艶めかしい女体を見下ろし、橋元は満足げに自慢の肉棒を、何度も果て愛液で蜜壺の主の意志とは反し受け入れ態勢が整いすぎている女芯へとあてがい、ぬめる感触を楽しむかのように何度も滑らせた。

「くっ!やっやめなさいっ!うぅ・・・・・・あああ!!・・」

憎い橋元の肉棒で秘部の入口を撫でられているだけで、美佳帆は頤を持ち上げ快感を示す声を僅かではあるが上げてしまう。

「出来上がってますなぁ・・。床まで濡らしてもうてるぐらいですから、私の太さ5cmの一物でも入りそうですわ。しっかし、見知らぬ男らに責められてこんなによがって逝き狂うところまでみせて、ほんま美佳帆さんは、はしたない女ですわ。がははははは」

橋元が相変わらず言葉でなじってくるが、陰核と乳首のみで逝き狂わされてた美佳帆は自身の体内から熱い塊を要求するシグナルに戸惑っていた。

しかし、橋元の言葉通りであれば、橋元を自分の身体で満足させるほかないはずなのも事実である。

「ほな、あんまり待たせても美佳帆さんを拗ねさせてしまうさかい、そろそろいきまっせ?ええって言いましたもんな?美・佳・帆さん?」

「(この男が言う、この身体にかけられている橋元の能力を本当に解除できるのなら・・・それしか方法がないのね・・・そうでなくてもこの状況ですと、無駄に犯されてしまうでしょうし、まだ大儀名目があれば耐えれるわ・・・)くぅ・・・!ええ!さっさとやってちょうだい!この忌々しいからだとそれでおさらばできるのでしょっ!」

相変わらずの橋元の口調に、肚を決め悔しそうに美佳帆は言い返すと、目を瞑り覚悟を決める。
この状況で、まだこれだけの抗う姿勢を見せれるのは、菊沢美香帆の、これまでの経験と類まれなる精神力からくるものであろうが、先に橋元にとらわれた、女性刑事の神谷沙織ですら、強がっていられたのは最初の10分間ほどであった。

しかもそのうえ、菊沢美香帆の身体は神谷沙織のそれとは異なり、女性としての熟し具合も今がまさに旬ときているので、橋元の媚薬の効果もひとしおである。そのうえ重ね掛けなどを施されているのであるから、触れられた個所が全て陰核の感度といっても過言ではないはずの状態が今である。

「・・・本来はおねだりのやり直し・・と言いたいところやけど・・・まあええですやろ」

そう言うと橋元は両手を、美佳帆の丸く張りのある美しい大きめの2つの肉球を強調する括れた腰をがっちりと掴み、20cmはゆうに超えている太い肉棒を発情しきった人妻の蜜壺に沈めていく。

ぐちゅり!

「ぐっ・・・・(うっうそっ・・・!!こんなに・・・こっこれは・・・・!!)ああっ!!」

肉棒の先端が美佳帆の秘肉をかき分け、熱く、そして老齢な一物とは思えない硬度を保った太い肉棒が底なし沼に吸い込まれていく流木の如くめり込んでいゆく。

「おほぉ!美佳帆さんの中はあったかいですなぁ!・・情に厚い女は中も熱いとは言いますが・・。はて・・・?美佳帆さんは旦那もおるっちゅうのに、私にあんなおねだりして情に厚いとは言えんように思いますけどな?ぎゃーっはっはっはっは!」

「だ、だって、しょうがああああ!うぐぅ!!んんんんん・・・!こ、これどうなって!こんなのぉ・・・!くっ・・あなたっこの能力が解除されたら・・・覚えておきなさ・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!うそぉぉぉぉぉっ!!こっこんなにっ・・・やめてっむりむりむりむりっ!!ぬきなさいっ!!ぬいておねがいぃぃぃぃっ!!!(うそ・・・逝っているのにさらに逝くなんて・・・そのうえまた・・・これは耐えられない・・・・)」

橋元の言葉責めに心を焼かれながらも、まだまだ半分程度しか挿入されていない肉棒が送り込んでくる、あり得ない圧迫感と快感に、美佳帆は言い返そうと口を開きかけたが、すぐに言葉にならない喘ぎ声に変わってしまった。

「しっかり喋りなはれや。あの百聞の美佳帆言われてこの辺じゃ恐れられている女探偵の菊沢美佳帆さんともあろうお人がどないしましたんや?」

わざと真剣な口調で言ってくる橋元の顔は、その口調とは裏腹に下卑た笑みを満面に浮かべて、快感に歯を食いしばる美佳帆の痴態を楽しみ見下していた。

「はぅう!ああう!・・い、逝っちゃう!あああ!!・・・そ、そんな!こ・・こんな・こんなので逝くの嫌あああぁ!こっこの下衆っ!!あなたなんてっ宏が来れば・・・・くっ・・・きゃぁぁぁぁあっ!!はぁはぁはぁ・・・」

まだ半分程度しか挿入されていない肉棒で容易く達せられてしまう屈辱を嫌がり、美佳帆は身を捩ろうとするも、首と手首を固定した拘束具は相変わらず無機質な音を立てて、美佳帆の動きを縛り、さらに腰は橋元の大きな手でガッチリと掴まれていて、ほとんど動かすことはできない。

しかし、美佳帆自身の体の捩りや、橋元から無意識に体を逃がそうと無駄に動いているので、その豊潤に油の乗り切った、下半身の肉が波打ち、橋元の性欲をさらに掻き立てる。

「くっ・・・うぅぅぅ・・!ああああああ!ひぃいいいい!い、逝くぅ!!!あはぁ!」

美佳帆は橋元の肉棒を半分程度受け入れた状態で激しく身体をゆすり絶頂の波に揺さぶられる。
もうここに来てから、何度、果てさせられたかわからないほど、短時間で複数回の絶頂を受け、強靭な精神が徐々に蝕まれていくのを自覚している美佳帆は、それでも心のよりどころに必ず救出に来てくれると信じている主人に事務所の仲間の事を思い浮かべ耐えていた。

怨敵の肉棒が、まだまだ挿入を完了していない状態でのけ反りつま先立ちで腰を突き上げ、中途半端なブリッジをした格好でガチャリガチャリと拘束具を鳴らす。そのたびに揺れる、橋元に貫かれる行為のクッションとなる、豊満なヒップにそのヒップを支えている鍛えてはいるが最近ではやや余分な肉が付き気味の膝上の肉が激しく揺れているのが自覚できるのが悔しい。

「だらしない女ですわ。美佳帆さん、気持ちよう逝ってるとこ悪いけど、もう半分ぐらいありまんの突き刺しまっせ?」

わざと呆れた口調で橋元はそう言うと、美佳帆の腰を更に強く掴み一気に肉棒を美佳帆の最奥まで突き込んだ。

バチンッ!

「はぁはぁはぁ・・・あぁ・・・おねがい・・・ちょっと待って・・・せめて休憩・・・うそぉぉぉぉぉっ!!!きゃぁぁぁぁっ!!!ひぎぃ!!・・きゃ!きゃああああああ!!!逝く!!逝ってるのにまた逝く!!!・・・・・!!っ・・・!・・・・・・!・・・・・!」

ぐちゅり!と卑猥で粘着質な音を立てながら、突き刺された一撃は容易に美佳帆を高みまで打ち上げる。

橋元は一気に腰を付き込み、同時に美佳帆の腰を掴んだ手を引き寄せ勢いよく腰同士を打ち付けた。

その瞬間、すでに絶頂の頂きに居た美佳帆自身を更に美佳帆の知らない頂きまで突きあげるが如く、再度大きな波に飲まれ、酸欠の魚のように声も出ないほどの快楽の波でもはや発狂寸前の精神状態にまで打ちのめされる。

「ほら!カメラさん!この顔やこの顔!・・・旦那もおるっちゅうのに、他人棒で一回突かれただけやのに、もう何回も逝き狂う、この牝のマヌケな顔。そそりますなぁ。しっかり撮ったってや!」

橋元はカメラマンに振り返りそう言いながらも、奥まで突き刺した肉棒で子宮を甚振るようにゴリゴリと擦りつけ、美佳帆が嬌声を我慢することができないように肉棒で最奥を抉る。

橋元が口走っているセリフの8割以上を美佳帆はもはや理解することはできなくなっていた。

「はぁはぁはぁはぁ・・・・(これは抵抗する気持ちが強いほどその反動が大きいの…?橋元に身を任せた方が楽なのでは・・・?いやっダメよっこんな外道に身を任せるなんて・・・・)・・・くっ・・まっまだ・・・はぅ!あああぐ!・・・ああああ!・・・・!!・・・・!っこ、こんな、う、嘘でしょ!死んじゃう!こんな逝き方・・死んじゃううう!待って・・・・あっあぁぁぁぁぁっ!!」

逝っている最中にもう一度逝くという、初めての経験をした美佳帆、そして美佳帆が知る絶頂の頂きは頂きでは無かったのだと知った美佳帆の拘束された不自由な身体を捩り、この快楽地獄から無意識に逃げようと無駄な努力をして橋元と観客であるAV男優を楽しませてしまっている。

「がーっはっはっは!気持ちよすぎて死んだ人なんておらへんから心配いりまへん!しかし、これが発売されたら、菊一事務所も解散でんなぁ!旦那とは離婚間違いなしや!愉快過ぎて笑いが止まらへん。ぎゃーっはっはっは!ほら!口パクパクさせてどないしたんや?美佳帆さん?終わりちゃうんやで?始まったんや!もっと鳴いて視聴者喜ばしたってや!」

そう言うと橋元は、美佳帆の腰を掴んでいる手に力を籠め、激しく腰を振り打ち込み始めた。

バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!

「きゃ!!きゃぅ!きゃん!・・だ!逝く!!!また!いや!!きゃ!逝く!!もうだめぇぇぇえっっ!!いくぅぅぅっ!!これ以上いくと・・・あぁぁぁぁおかしく・・・あんっ!!!」

美佳帆の目の前は白く靄がかかったように視界が悪くパチパチとスパークしたようになり、気圧の変化で耳もよく聞こえにくくなったが、股間から体内に送り込まれてくる快感が脳天まで突き抜け何度も襲ってくる。

「美佳帆さん~。まだまだ始まったばっかりでんがな。そんなことでは私のザーメンを受け取るなんて無理でっせ?がーっはっはっはっは!」

バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!バチンッ!

「やめ!!!また!あああ!逝く逝く逝っちゃう!!もう!止めてえ!!いくうう!いくのおぉ!止めて!いく!止めてええ!!はっはやく逝ってくださいぃぃ・・・おねがいっ!もうっはやくっはやく逝って~!!!」

心の底から橋元への膣内への射精を懇願してしまうほどまでに、精神を削られてしまった美佳帆になおも橋元の無慈悲で容赦のない橋元の持つ唯一最強の槍が美佳帆の弱点を貫きさらに美佳帆を削り取るために最奥の女芯に衝突を繰り返す。

「ダメやダメや。自分ばっかり逝って気持ちよくなって、我儘な人でんなぁ!」

あまりの快楽地獄に涙を流し怨敵と言うことも忘れ、美佳帆は許しを懇願してしまうのだが、橋元はにやにやと笑いながら腰の動きを止める様子もなく打ち込んでくる。

「逝く!止めて!!!お願い橋元さん!お願いなのおお!キツイ!きつすぎる!きつい!逝く!!止めて!!お願い橋元さんん!!お願いよお!!こんなのっ・・・あぁ・・もっもう良いでしょ・・・・むっむり・・・おかしく・・・きゃぁぁぁぁっ!!はぁぁぁぁっ!!」

「我儘な人でんなぁ!自分ばっかり気持ちよくなりはって。美佳帆さん?何回逝きましたんや?ええ?!」

「わかんない!わかんな!い!・・ああああ!動かないで!もう動かさないでっ!やめて!犯さないで!抜いて!キツイのぉお!逝く・・!また!逝く・・・・ひぃぃぃぃぃひゃぁぁぁぁ!!!!!」

つま先立ちでびくん!びくん!と腰を突き上げ、両手の十指は開き切り、何度目かもわからない激しい絶頂を受け止めきれず美佳帆の身体は壊れたエンジンのようにガクンガクンの規則的にのたうっていた。

ぷしゃあああああ・・・!

逝き果て美佳帆の痙攣が緩やかになってきたところで、暖かい小水が橋元の腹部を濡らし、続いて床を汚していく。

「ありゃりゃ・・。小便まで垂らしてもうて恥ずかしい女でんな美佳帆さん。がははは。・・・私は一回も気持ちようなってないというのに、何度も何度も・・ドスケベ女はしょうがなありまへんなぁ。しゃーない、一旦美佳帆さんが漏らした小便掃除して、仕切り直しや!まだまだ終わりやないで、美佳帆さん?がーっはっはっは!」

汗と涙で汚れた美佳帆の顔に虚ろな瞳は焦点を失いさまよっている。

意識がブラックアウトしていく美佳帆には、橋元の笑い声とセリフが聞こえていたのだが、夢なのか現実なのかよくわからないまま意識が遠のいていった。

一方、宮川コーポレーションサイドでは、

「待たせてしもたな!」

会議室の扉が開き豊島哲司らが息を切らせて帰ってきた。

「美佳帆さんが連れて行かれてそうなところはだいたい分かったで!・・・ただ・・麗華も千尋の【残り香】で追ったんやが美佳帆さんとは別なところに居るみたいなんや」

おそらく全速力で走って帰ってきたのであろう哲司は額に汗をにじませ、その精悍な顔には

「まず美佳帆さんの方やが、【残り香】で追跡した方向をスノウに分析してもろたんや。橋元が隠れてそうな残る場所はおそらくここだけや!」

哲司はそう言いながら速足で、会議室の中央にあるテーブルに地図を広げ、哲司はグローブのような大きな手で、地図上にある一点を指さした。

そこは府東邦の郊外にある少し閑散とした地域で、地図上の建物には赤いマーカーで「スタジオ野口」と書かれていた。

ガタンと椅子を鳴らし、勢いよく立ち上がった宏は地図を記憶し、会議室を後にする。

待っている間に打ち合わせしていたメンバーが、宏に続き立ち上がって後に続く。

菊沢宏、豊島哲司、三出光春、北王子公麿、斎藤雪、伊芸千尋、斎藤アリサそして稲垣加奈子がメンバーである。

「では支社長行ってまいります。・・・真理・・支社長のことお願いね」

色素が抜け更に明るい髪の色になった加奈子が支社長に出立の挨拶をし、真理にも向き直って声を掛ける。

「ええ、加奈子お願い。でも無事で帰ってきて」

イスに深く腰掛けた佐恵子は足を組み尊大な態度ではあるが、その目は連戦で無理をさせている加奈子への心配が宿っていた。

「任せておいて加奈子・・。教授のおかげで見た目よりは回復してますから・・。でも見た目がこんな格好では言っても説得力ないですね・・」

佐恵子と同等の致命傷を負った真理も、椅子に掛けたまま点滴に繋がれた状態で苦笑めいた笑みを浮かべた顔で加奈子に答えた。

加奈子と真理が笑顔で視線を交し合うと、加奈子は踵を返し菊沢宏の背を追い駆けて行った。

橋元がいるのが確実なその場所に女性メンバーを送ることになってしまったが、北王子やスノウ、そしてお嬢の護衛として後方での護衛役として加奈子は随伴する。

スノウこと斎藤雪、お嬢こと伊芸千尋を随伴させるのは現地でイレギュラーが起きた場合、即座にそこから得た情報を分析し追跡可能にするためである。

その護衛に加奈子と、比較的傷が浅く【治療】による回復が早かった斎藤アリサが当たることになっている。

男性陣は、北王子を除いたメンバーで強襲を掛ける作戦である。

更に画伯こと北王子と、スノウこと斎藤雪は、後方支援の役割で随伴するのであるが、二人とも真理ほどではないにしても【治療】が使えるということで、作戦に参加している。

宮川佐恵子と神田川真理は瀕死の重傷であったことから、メンバーから外されている。

一刻も時間が惜しいため、打ち合わせ通りメンバーは一気に出ていき、会議室は閑散とした状態になった。

突入メンバーが会議室を後にする際、最後まで会議室に残っていた豊島哲司は佐恵子と目を合わし一瞬だけ目礼すると踵をかえして会議室から出て行った。

(哲司さま・・・。どうかご無事で・・)

佐恵子は表情に出さずそう願うと、真理に向き直り口を開いた。

「・・・真理・・。やはりわたくしたちも行きましょう」

会議室に残った3人のメンバーのうち点滴の管に繋がれた一人がもう一人の点滴の管に繋がれている女性に提案する。

「どうしてです?」

「どうしてって・・」

宮川佐恵子の提案に、冷淡に答えた神田川真理は声量を上げかけた、佐恵子にわかるようにため息をついて言った。

「佐恵子・・気持ちはわかるけど、今の私たちが行っても役に立てないわ。」

予想通りとは言え、ストレートな意見を言うことが少ない真理の発言に鼻白んだ佐恵子が、呻くように言葉を絞り出した。

「・・・・でも、わたくし達が考えた作戦でこうなったのよ?・・・何もせずにここで休んでるなんてこと・・」

真理の隣に座った老紳士が目を閉じ二人のやり取りを聞きながらも、黙っている。

真理は佐恵子に向き、はっきりとした口調で諭すように続けた。

「作戦が上手く行かなかったのは残念ですが、佐恵子・・休養も仕事です・・。明日は午前中にリーガルホテルで佐川鋼管工事との会談が入っています。・・・夕方には当社に訪問していただける常盤印刷との商談もあります。それらに備えて体調を整えておいてください。私は明日の朝までに資料を用意しておきますので・・」

「・・・真理!あなたって本当に・・・!大したものね!こんなときでも・・」

真理の淡々とした説明口調に、点滴の管に繋がれていることも忘れ、佐恵子は立ち上がり真理に向かい詰め寄ると、真理は落ち着き払って佐恵子を見据えてきた。

「はい・・」

佐恵子の光るアンバーアイを見ながら、真理は静かにそう言っただけで目を伏せた。

その時、佐恵子の目には、真理が今回の作戦の失敗を誰よりも後悔していること、不用意な発言で真理を詰った自分を優しく包むように見守っていること、菊沢美佳帆のことを菊沢宏に負けないぐらい心配していることが伝わり、佐恵子は自身の矮小さに恥じ入り赤面した。

「・・・ごめんなさい。つい・・・私が軽率でしたわ。真理・・・許して頂戴・・。あなたもわたくしを庇って死にかけるほど大変な目にあったというのに・・」

「許すなんて、もちろんです」

顔を上げそう言い笑った真理の表情はいつも通りのキラースマイルであり、佐恵子はそれが無性に悲しく感じた。

「真理・・・。もっと・・わたくしにも我儘いってちょうだい・・・」

佐恵子が赤面し、椅子に再び深く腰を掛けながら真理に向かって言う。

「はい。お部屋も会社から提供していただいてますし、お給料もたくさん頂いてますよ?」

「あなた・・本当のところはお金なんて興味ないでしょう?宮コーが払っているお給料程度、あなたなら個人でそれ以上稼げますわ・・。わたくしは、あなたにいて欲しいと願ってはいますが、今回のような目にまた会うかもしれないのよ・・・?それでも、わたくしの側にいてくれるの?」

佐恵子はいけないと思いつつも、自身のパッシブスキルである【感情感知】を最大精度で展開する。

真理の本当の感情を余すことなく知りたかったのだ。

「・・・・ええ、佐恵子。あなたといると、案外退屈しないのですよ?それに、我儘待った無しの佐恵子の秘書なんて私以外には務まりませんし、佐恵子のように無駄に尊大で、失礼な発言をサラリと言ってしまうと、私が側にいて【未来予知】で周囲を警戒しないと生卵とか飛んできて大変ですよ?」

点滴の管に繋がれたままであるが、顔色はお互いにほとんど戻っている。

真理は、心配そうに眼を細め問いかけてくる佐恵子に精一杯の笑顔で答えた。

「・・ありがとう、真理・・・。加奈子といい・・真理といい・・わたくしには過ぎた者達ですわ」

佐恵子は椅子の背に身体を預け、目を閉じ涙が零れないように天井を見上げながら、真理にかろうじて聞こえる程度の大きさの声で言った。

(でも、生卵って・・わたくしそんなに嫌われてるのかしら・・・?)

些か腑に落ちない点もあるが、真理流のジョークと思うことにしたところで、聞きなれない声がした。

「ふむ・・・さすが宮川昭仁氏の娘さんですな」

佐恵子と真理のやり取りを黙って聞いてた栗田教授が不意に声を出したのだ。

「・・・ええ、申し遅れました。宮川コーポレーション関西支社長の宮川佐恵子ですわ。この度はわたくしや真理、加奈子にご助力いただいたそうで、御礼が遅れたことお詫びいたします」

佐恵子は老紳士の発言を聞くと、のろのろと貧血気味の身体で立ち上がり、深く礼を述べ老紳士に向かって頭を下げる。

「いえいえ、御礼には及びません。弟子の菊沢宏との約束事もありましたからな。それに、こんな素敵なお嬢様方と出会えるとは・・・、長生きはするものです。あ、申し遅れました。私、栗田と申します。医師をしておりましたが、いまは気ままな隠居の身ですな」


「菊沢部長とのお約束ですか?(この方が菊沢宏の師という事ならば・・・そうね彼のあの私すら畏怖させる力・・・納得ですわ)・・・それに先ほどの口調・・父をご存じなのですの・・?もうほとんど公の場には出てきておりませんが・・・?」

佐恵子は老紳士に「失礼」と断ると再び腰を椅子に下ろし、背もたれに身を預ける。

「まあ昔少しばかり・・。・・・なるほど、貴女も彼と同じく魔眼とよばれる眼力瞳術の覚醒者ですな・・。ふむ・・珍しい目の色です・・。今度じっくり診せていただきたいものですな」

佐恵子は、魔眼と呼ばれたことにピクンと反応するが、父のことを知っているのだから当然かと思いなおし、物静かだが膨大なオーラを孕んだ老紳士の正体を探ろうと会話を合わせる。

「・・・・お判りになりますか。魔眼が使えたとて此度の結果です。お恥ずかしい限りですわ・・。このようなことでは父に叱られてしまいます」

「ふむ・・・。そうですな。魔眼が使いこなせたら敵からすればさぞかし脅威でしょうな」

「使いこなせていたら・・・?」

「そうです。使いこなせていたら・・魔眼の使い手が一番に戦線離脱するようなことはなかったと思いますがね」

「・・・ず、ずいぶんな言いようですわね・・。わたくしが未熟だと?」

「ええ・・・まだまだ御父上から比べれば三分咲きの桜といったところでしょうが、あなたのご年齢でしたらそれでも良く『使えている』方ではありませんかな。ホホホッ」

そ言いながら栗田教授は、子どもを見るような表情で優しく微笑み目を閉じた。


【第8章 三つ巴 39話 百聞の美佳帆堕ちる!絶頂エンドレス!終わり】40話へ続く




筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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