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■当サイトは既婚女性を中心に描いている連続長編の官能小説サイトです■性的な描写が多く出てくる為18歳歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい■

第4章 寝取る者に寝取られる者 第1話 憂鬱 中村弘樹

今日も無人契約機で融資ができないお客様からの

オペレーターでは対応できない案件の処理を済ませ

散々クレームを浴び罵倒されて疲弊しきってはいるが

家に帰ると今年から1年生になった光と今でも出会った

頃と変わらず綺麗な妻の美香子(身体は光を出産し多少

下半身など肉付きが良くなったが・・・)に会えると思い顔が

綻ぶ。

ウン・・・

最近ではそこがまたミカちゃんの良い所と言うか・・

あの膝から上と腰から下にかけてのラインがまた

何とも言えないと言うか・・・

通勤電車に揺られ身体の疲れを感じながらも

家族の事を考えると疲れも少しは緩和される。

私鉄沿線沿いの大駅から徒歩10分の所に自宅の

マンションを購入したのだが俺はマンション購入後1年も

経過しないうちに新センターへの立ち上げで自宅から電車で

60分ほどかかる商業地域へ転勤となった。

やっと俺のマンションがある平安住宅や、都市ガスの本社

大手通信企業が立ち並ぶ街が夜の車窓から見えて来る。

ふぅっやっとミカちゃんと光に会える・・・・

俺は融資を受けれなかった理不尽な客の罵声のような

ヒステリーのように聞こえるクレームとの戦いで

クラクラしそうな頭をスッキリとさせるために駅で

ブラックの缶コーヒーを買い自宅までの10分の

道のりをコーヒーを楽しみながら歩く。

俺の住むグランドハイツというマンションは光が通う

学校の同級生のご家族も多くPTA役員のくじに当たって

しまったミカちゃんもご近所さんにママ友達ができやすくて

良かったと喜んでいた。

今ミカちゃんが勤務している佐川鋼管工事という都市ガス

系列系の企業も自宅から車で10分くらいの所にあり俺が

転勤にならなければこのマンションは居住するには何の

不自由もなかった。

コーヒーが無くなった頃に丁度マンションの玄関につくのは

毎日の事でこれがコーヒーが無くなっても家に着かなくなって

来たら俺の体力の低下が始まったという事なのだろう。

俺は缶ゴミを捨てるマンション内に設置されてあるゴミ箱に

空き缶を捨て玄関前まで行きオートロックを解除しエレベーターで

7階へ向かう。

エレベーターを降り705号室の前に立ちインターフォンを押すと

誰も出て来ない。

時計を見ると22時18分・・・・

仕方なく財布から鍵を取り出しドアのロックを解除する。

鍵を閉め

「ただいま~」

と声を掛けてリビングにキッチンを覗くも誰も

居なくてバスルームからはシャワーの音・・・

ミカちゃんは風呂か・・・

室内の冷房がつけっぱなしという事は風呂だなと

思い子ども部屋を見ると光は既に寝ている。

俺はスーツの上着を脱ぎ夕飯はセンターの食堂で

済ませたのでとりあえず後は風呂に入り寝るだけか。

と毎日の事ではあるが何となくこの毎日の味気無さに

虚しくなる。

たまには風呂に乱入してみようかな?

光も寝ているし久々に風呂場で・・・

そう思いYシャツとスーツの下を脱ぎ下着姿で

脱衣場に行くとミカちゃんの脱いで洗濯物かごに

入れてある赤い下着のお揃いの物が目に入る。

ミカちゃんは今日は赤だったのかぁと思いながら

乱入したい気持ちが昂ってくる。

するとバスルーム内から

「パパ~?

今帰ってきたの?

ちょっとお風呂待ってね~

もう出るから~」

と一緒に入ってくれば~

くらい言えないのかと思い

このままじゃ乱入しても

久々の夜の生活も

風呂場でのプレイも却下かな。

と思い

「わかった~

ゆっくり入ってて良いよ~」

と言い残しミカちゃんの赤い下着を見ながら

脱衣場を出てボクサーパンツ1枚のままリビングで待つ。

TVを付けて今日の出来事などを見ていると

外国の大統領選挙のニュースが映し出される。

(はぁいつになったら我が家の大統領に

権限が戻るのかね?

ウチはファーストレディに全て権限あるからな~)

とTVを眺めながら思っていると我が家のファーストレディが

脱衣場から出て来た。

白のショーツに大きめのTシャツを被っただけの

姿に今日こそは久々の夫婦生活を取り戻すんだという

意欲が湧いて来る。

「パパ、ごめんね~

お待たせ~

今日ね光の学校のPTAの

中島さんと岩堀さんがさっきまで

来てたのよ。

それで光君は私学受験目指してるの?

って聞かれたけど。

パパどうするの?

私はまだ決まっていないから正直に

決まていないって応えたけど、もし

受験するなら塾へ紹介してくれるって!

目指すなら早い方が良いって言ってたよ!」

ミカちゃんは湯上りの格好のままソファにドカッ

とお尻を下ろし今から風呂に入ろうかって俺に

捲し立てるように話す。

「同じマンションの中島さん?

岩堀さんは会った事ないな~俺・・・

私学受験は賛成だよ。

その方が光の将来の選択肢も広がるしね。

ミカちゃんが受けさせたいと思ってるなら

俺も賛成だから」
 
そう言いながら俺はバスルームに

入って行くとまだミカちゃんが何か言って

いたが一刻も早く疲れを取りこの後の

久々のミカちゃんとの夫婦生活に備えたかった。

俺は湯船に浸かりながら愛する妻の先程の湯上りの

姿を想像しながら肉付きの良くなってきて入浴に

より血行が良くなりほんのり色づいた太ももから

白の少し小さめのショーツに包まれた出産後に一気に

サイズが跳ね上がったであろう安産型のヒップを想像し

身体は疲れているのに元気になってくる股間を見て、

(これが本当の疲れマラだなぁ・・・・)

と思い昔を思い出していた。

出会った頃のミカちゃんは本当に華奢な感じだった。

小柄で二の腕などはあまり大きくない俺の手でも回りそうな

くらい細く付き合いだして初めて体重を聞いた時は41㎏と聞いた

のを覚えている。

俺が初めてミカちゃんと出会ったのは当時まだ24歳だった俺が

よく飲みに行っていたホワイトというラウンジで出会った。

ミカちゃんは店では3歳サバを読んでいて26歳として働いていた。

運の良い事にミカちゃんが初めて付いた客が俺だったというわけで

当時俺が好きだった女優の水野真紀さん似のミカちゃんを

俺は一目見て気にいり毎日のように通った。

何度か食事をしたり飲みに行ったりしながら正式に付き合うまでは

時間がかかった。

ミカちゃんは他のお客さんからも良く誘われていて飲みに付き合ったり

アフターや同伴なんかの誘いも頻繁にあったので

俺は最初は客の1人としか見て貰えていなかった。

そして他愛もない会話から他のお店の子とは違った感じに

見えたミカちゃんに何で夜のお店で働くか聞いた事から一気に

距離が縮まった。

当時はミカちゃんはこの町から割と近くにある空港の税関で

派遣社員として働いていた。

しかしそのホワイトに来た当初まだ付き合っていた彼氏に

進められ始めたマルチ商法の今ではネットワークビジネスと

いうのか・・・・

そのビジネスで借金を抱えて昼の仕事だけでは支払えない

くらいに膨れ上がり仕方なくホワイトに働きに来ているのだと

聞いた。

出会ってから半年くらいの時に居酒屋で聞いた話だ。

俺は金融に関する知識は職業柄持っていたので

その時既に惚れていたミカちゃんの為に俺が勤務して

いた金融会社に債務整理をかけてくる中でも1番やっかいな

弁護士事務所に行ってみるように勧めてみた。

もし行くなら俺も付いていくからと・・・

それがきっかけで一気に距離が縮まり今に至る。

そんな事を思い出しながら付き合いだした当初や

新婚の時は抱きたいときに抱けたのにな~

と堅くなっている俺の最近出番がめっきり減った

肉棒を洗いながら残念な気持ちになっていた。

身体を洗い終え湯船のお湯を抜きバスルームから

出るころには堅くなっていた俺の登板待ちの股間も

小さくなりボクサーパンツとショートパンツに

Tシャツを着て頭を拭きながらリビングに戻る。

リビングに戻ると待っていましたとばかりに

同じマンションに住み同じ小学校に子供を通わせて

いる中島さんの話やPTAの役員同士でつながりの

ある小田切さんや岩堀さんの話をマシンガンのように

して来てその後に自分が今勤務しているガス会社の

話しになる。

「もうっ!本当にあのスーパーナルシストの

稲垣腹立つわ~!

見積もりの出し方で今日も1時間も嫌味タラタラで・・・

パパと同じ年なのに何であんなに偉そうなんだろっ!

しかもみんな稲垣の営業補助嫌がって逃げるから

私にばっかり仕事押し付けてくるしっ!」

この稲垣というミカちゃんの会社の営業の人は

どうやら俺と同じ年らしくミカちゃんの5歳年下になる。

しかし社内ではトップセールスらしくそのせいか

態度もでかく傲慢な性格が鼻に付くらしく彼への不満は

毎晩のように聞かされていた。

そして今日もミカちゃんは散々話すだけ話すと寝るねと寝室へ

先に消えて行った。

俺は今日こそはと思いベッドに忍び込みミカちゃんの身体に

触り誘うそぶりを見せるも

「眠たいし疲れてるのっ」

と軽くあしらわれ撃沈した。

もうこういう生活がかれこれ1年以上続いている・・・

俺は行為の最中に聞きたい事やミカちゃんの過去の事なども

最近知りたい事が山ほど出てきて次夜の夫婦生活が出来た時に

聞いてみようと思った事を今日も聞けず、そして堅くなった肉棒の

出番は今日も訪れなかった。

(ホワイト時代に・・・

俺と付き合う前とか他の客とエッチしたり

したんかな・・・

俺と結婚した後とかはどうなんだろ・・・・

ミカちゃんて経験人数何人くらいあるのかな?

殆ど自分の事を話してくれないミカちゃんの

事で俺の知らない事は一杯あるなぁ・・・

殆どSEX関係の事やけど・・・

それ以外の事はだいたい話してくれるのになぁ)

このように撃沈した日はいつもこのような

妄想ばかりふくらみ堅い肉棒をトイレでしごき

発射してから寝る。

俺のミカちゃんの性歴を知りたい欲求と

久々に抱きたい欲求は日増しに増加していく

ばかりであった。

《第4章 寝取る者に寝取られる者 第1話 憂鬱 中村弘樹》





第4章 寝取る者に寝取られる者 第2話 帰社 岩堀香澄

私がまだ股間に挿入感を感じながら

大原君と平安住宅本社に戻ったのは18時

を少し過ぎた時だった。

車内では殆ど無言であった私達が唯一交わした

会話が大原君の

『会社に戻ったらどうなっているでしょうね・・・』

『・・・・・・

本当の事を全て話しましょう。

あっさっきまでの事は伏せてね・・・・

少し長いけど・・・・

君から本当の話を聞き事情徴収を

していた事にしましょう・・・』

『そうですね・・・・

水島代理が・・・・

既に何かまた嘘でみんなを

言いくるめていたら僕たち悪者ですかね・・・

そうなれば僕は首を覚悟していますから。

約束した通り主任だけは守りますね。』

そう大原君が言い終わった時に赤信号で

停まり腰に力が入らなくて運転のままならない

私は助手席に居たが大原君の言葉に少し

心を動かされ彼の頬にキスをした。

『ありがとう。

私の頼もしいナイト様。』

大原君は嬉しそうにそのまま青信号になった車を走らせ

いよいよ平安住宅から徒歩2分の所にある弊社が

月極で契約しているパーキングへ車を入れる。

2人で賃貸部門のフロアへ戻ると・・・・

「岩堀主任お疲れさまですっ!

大原君も頑張ったな~

1日謝罪周りで疲れただろう~

はははっ!君は横で居ただけか?

主任の方がなんかふらふらして

お疲れみたいだから君は何もして

いなかったのかな?

さっき水島代理に最後の木島様からの

連絡があったみたいで二重請求の件は

全て片付いたみたいだから君も今後は

気をつけなきゃな~

岩堀主任に大感謝だなっ!」

フロアに戻った瞬間に私達を称賛しに来た彼は

賃貸部門のリーダーで長崎さんというベテラン社員。

私、水島主任代理の次の地位にあたる人で

しかし彼のいう内容がさっぱり理解できない私に大原君は

「長崎リーダーありがとうございます!今後は気を付けますっ」

ととりあえず話は合わせたようで私をちらっと見る。

「あっ・・・

長崎さんありがとうね。

事務所の方は変わった事無かった?」

「ええ。

今日は水島主任代理が午後から戻って来て

下さってからは代理に二重請求の件で和解の

電話が相次ぎ皆そのことをハラハラしながら

聞いていましたが・・・

それ以外は何も無く来る電話来る電話を

代理が大喜びで聞いているのを私達も

後ろで喜びながら聞いていた始末でして・・・

いや~さすがですよっ!主任っ!」

「あっあぁ・・・

そうでしたか・・・・

長崎さんありがとうね。

でも大原君も・・・・・

頑張ったから」

と私も意味が解らないがとりあえず

長崎さんに話を合わせちらりと笑顔で

大原君を見る。

そしてそのままお互いが自分のデスクに戻る為に

別れデスクに戻る途中に神宮寺茜、井上弘樹、松本香奈という

賃貸部門の社員達が次々に長崎英治リーダーと同じような称賛を

私に浴びせてくる。

長崎さんの称賛で事務所では水島が仕組んだ二重請求の件を彼が

自作自演で勝手に解決したのだろうと薄々気づいてはいたが、それに

してもその手柄を功名心が旺盛な彼が私と大原君の手柄に操作している

のが気になる。

一体どういうつもりなのだろうか・・・・

彼が私と大原君が今回の彼等の悪だくみの一味である

木島が住むオルガノに現れなかった時点で自分達の計画が

大原君の口から私に漏れたと気づいた所までは予測できる。

しかし私の予測では彼はそのことを盾に先に社内に手を回し

木島にクレームの電話をさせて私達の職務怠慢を追求してくるのかと

思っていた。

そうなれば大原君の証言を表沙汰にし後は全面対決で上妻部門長に

話を上げて彼を辞職に追い込むことも可能であるとそう考えていたが

帰社してからのこの反応はおかしい。

これで私が大原君から聞いた事を賃貸部門のNo3の長崎さんや他の社員に

言ってもそんな突拍子もない話しこちらが嘘を言っている事にされかねない。

大原君の話に何か証拠があれば話は別なのだが私の大原君への信頼と彼の

証言だけでは弱すぎる。

これでは水島の捏造した大原君のミスを水島が自作自演で解決して私に

手柄を与えられたという屈辱的な絵が完成してしまう。

これは本当に予想外・・・

今大原君もそう思っているでしょうね・・・

一体あの男の狙いはなんなの・・・

私は社を出てから帰社するまでの間に

何度も水島との全面対決を覚悟していた。

証拠のない大原君から聞いた話をどう部門長や

さらにその上の役員の方々、そして賃貸部門の

人間に信用させるか・・・

最悪こちらが悪者にされかねない事をしでかしてしまった

今全面対決は避けられないと・・・

実際、謝罪先であった木島と繋がっている水島が優位かなとも

思っていた。

しかし真実は1つなので正しい目を持つあの聡明な上妻さんが

見誤る事はないだろうと・・・

それだけを信じ覚悟を決め帰社した結果がこれで

拍子抜けしてしまったがこれは、もしかしたら私が予測していた

最悪の事態のさらに最悪な状況かも知れないと・・・・

なんの根拠も無いが本能的に感じ取っている

自分に背中が冷たくなった。

自分のデスクの前に座り脚を組みながら少し考えていると

やはりというか待っていたというか水島が私の所へ

やってきた。

いつもの視線であるが今はもう私の身体全身を

目で犯されているような嫌な視線に感じたが

見られるだけで嫌悪感さえ抱く。

「お疲れさまでした~岩堀主任~

いや~大活躍でしたね~

さすがさすがっ」

水島以外には聞こえないトーンで私は

「・・・・・・・・・・・・・・・

水島主任代理・・・

どういうおつもりなのでしょうか?」

「おやおや~?

大活躍の後なのに

随分ご機嫌が斜めのようで?

いやそれはいつもの事ですなっ

それとも随分とお時間もかかった

みたいですし・・・

色々ハッスルし過ぎてお疲れですかな?

何だか帰って来られてから歩き方に

力がないですしな。

ははははっ!」

私は冷たい視線を水島に向け

思いっきり見下すように言い放つ

「どういうつもりかと

聞いているのですが・・・

それは質問の答えに

なっていないですよね?

それと水島主任代理・・・・

今日はあなた今までと違い何だか

私に対する態度が不遜ではありませんか?

それには何か含むものがあるのではないですか?

はっきり言いますね・・・・

私は賃貸部門の責任者主任です。

あなたは?」

水島の由佳子に言わせればキツネのような

形相のそのキツネたるゆえんの眼が私に対し

初めて敵意丸出しの感情が籠もり私に突き刺さる。

初めて本性を見せたわね・・・・

そうよ・・それがあなたの本性でしょ?

「・・・・・・・・・・・・・

それを言うなら・・・・

どうして岩堀・・・・主任!

も・・

今日は留守をお守りしていた

私に冷たいのでしょうかね~

それに・・・・もしあなたが怒っている

理由が私と大原君のBARでの

【飲み会】

にあるのだとしたら・・・・

そのことについて少しお話し

できませんでしょうか?

誤解をされているかと

思いますので・・・・・」

ついに尻尾を見せたわね・・・・

私が直接彼の口から本当の事を

聞きだせば済むだけの事・・・

「ええ。

是非聞きたいわね。

今ここで話せないのかしら?」

私は見下すように足を組み替えると

腕を組み水島を威圧するような態度を取る。

「それは・・・・・

大原君のプライバシーに関わる

話しにもなりますからなぁ・・・

できれば退社後・・・

例のBARでは嫌でしょうから・・・

あまり人に聞かれずに見られずに

岩堀主任が嫌なお気持ちにならない

お店・・・・・

う~ん・・・

義経という居酒屋は御存知かな?

そこならお互い安全でしょう・・」

そうね・・・

由佳子と良く行くお店だし・・・

こんな男と2人で居酒屋なんて本当は

絶対却下だけど・・・

彼の口からどのような言い訳が出て来るか

それに確かに社内じゃあまり話したくない

内容だし・・・

「良いわ。

そうしましょう。」

そう言い放ち私は行っていいわよ。

の意味を込めて手を向こう側に振った。

そんな事彼に今まで1度もした事は無いし

今までは彼を頼りに先輩として尊重し役職は

考えずに丁重に扱ってきた。

だから私に見下されたような態度を取られ

今彼は憎悪のような目と苦笑いのような

口のアンバランスな表情で私に一礼して

去って行った。

しかしこれで良いのだ。

二つ向こうの島から大原君が心配そうに

私の方を見ていたがさっきの水島が私に向けた

表情とは180度正反対の表情で大原君に

(心配しなくて良いから)

という意味を込めて頷いた。

大原君はそれでも心配そうに私を眺めていたが

私は彼が・・・・

水島が大原君と言った事と同じことを

私に話すのであれば必ず彼を許さない。

嘘やごまかしで大原君を悪者にするならばもっと許さない。

とにかく今私に必要なのは水島が何を考えているか・・・

それを知る事だった。

水島だけならともかく橋元社長・・・・

あの人が私と水島の対決に口出ししてくることはないと

思うが橋元社長の存在だけが私が今ここで部門長の部屋や

あるいは役員室へ駆け込み大騒ぎする衝動を抑えていた。

無いとは思うが・・・

もし橋元社長がうちの役員にまで何らしか水島の口車に

乗り手を回されていたらこちらが玉砕してしまう。

私だけならともかく大原君までそんな目に合わせれない。

こんな私を

可愛い

と言ってくれた彼に・・・

大原君とアイコンタクトを交わした後

私は私専用のノートパソコンに目を

やると社内メールが1通届いた。

差出人は水島・・・・

私が水島のデスクに目をやると彼が

嫌らしい目で・・・



今はどんな表情で見られても

嫌らしい目と感じるのだろうが・・・・

その嫌らしい目とニヤニヤしや表情で

こちらを見ている。

メールを開く・・・・

タイトルが

【尊敬する岩堀主任へ】

よくもまあこんな取って付けたようなお世辞を

と思いながら内容を確認すると

今夜19時30分に義経でお待ちしております。

そう言えばさっき時間の約束はしなかったか・・・・

了解しましたと返信しようと思うと添え付けファイルが添付

されている。

何かなと思って開いてみると

何と男女のセックスシーン!

まさか今日の・・・

撮られていた?と思い冷汗が出たがよく見ると

女性は私ではないし男性も大原君よりは小さいので

私の大原君への謝礼では無かった。

この男こんなもの私に送り付けどういう

つもり!

と思い画面を眺めていると男性の方に

見覚えがある・・・・

見覚えがあるどころではなく・・・

えっえっ・・・どうして・・・

浩二君・・・・これいつの事なの・・・

女性は誰だか未だに解らないが

20代前半の若い子の

ように見え浩二君の上で腰を動かしている。

下から女性を突き上げているのは・・・

どう見ても主人の浩二君だ・・・・

唖然としながら

これは何時のものか

どうしてこんな事が撮られているのか

どうして水島がこんな動画を持っているのか

と様々な疑問が一気に沸き起こり・・・

浩二君・・・

しかし主人を責めれない事を今日自分もしてしまったのだ・・

そこに今は疑問をあまり感じずに水島はこれを

私に見せる事の目的がなんなのか・・・

ただ動揺させようとしているだけなら軽率ね

と思いこちらを見てニヤニヤしている

水島に冷たい視線を送る。

するともう1通メールが来る。

【欲求不満の人妻へ】

っ!バカにしないでっ!

タイトルが卑猥過ぎてもう彼が完全に

私に宣戦布告してきているのが解り

また水島を睨む。

彼はおどけた表情でペコペコ頭を

下げるが余計にバカにされているようで

腹が立ち。

メールの内容に目をやると・・

今年の3月に橋元社長の持ち物件の

ホテルですが隠し取りしていたみたい

でしてね~

この人ご主人じゃないですか~?

困りましたね~

こんな綺麗な奥様がいらっしゃるのに~

旦那さんは細い子が好きみたいですな~

マスターテープには声も入っていまして

嫁は太ったから抱く気がしないだそうですよ~

後で詳しくお伝えしますから

怒らないでくださいね~

それとさすがにこの映像が拡散したら

岩堀主任も困りますよね~

さあ困った困った~

では19時30分に義経で

という内容だった。

私は橋元社長がそこまで水島と繋がっていて

彼がこんなものを持っていた事に背筋に冷たい

汗を感じる。

そして確かにこれは拡散されるわけにはいかないが

これを拡散しても彼等には何のメリットも無い。

特に水島には・・・・

だから大原君から聞いた内容を伏せよと・・・

そう言う事ね・・・・

腸が煮えくり返るという言葉の意味を

今初めて体感した私はそのままノートパソコンを

勢い良く閉じた。

《第4章 寝取る者に寝取られる者 第2話 帰社 岩堀香澄 終わり》





第4章 寝取る者に寝取られる者 第3話 imagine 中島由佳子

何度かけてもカスミンは電話に出ずに仕方なく

私はLINEでカスミンに

【忙しいみたいね大丈夫?カスミン

電話出れないみたいだから

昨夜の件報告するね。

大原君と水島主任代理と一昨日にも居た

不動産屋の社長の男がBARKONGで会っていたが

何を話していたかは解らなかったの。

念のために気を付けてね。

私の思い過ごしなら良いけど。

byスパイの由佳子より】

と送った。

あの水島がどのような方法でカスミンを

陥れようとしているかが解らない現状では

これ以上伝えれず私の身に起こった事を

カスミンに伝えても心配させたり怒らせたり

と何も良い事はない。

それに正直あの水島に私はただならぬ恐怖を

感じた。

心底怖いと思わされ・・・

身体の芯にも彼の呪縛とも言える一生

忘れることができない物を残された。

それを証拠に今までは定光製薬の

剛田さんのマッサージで気持ち良くこそなれ

性感など感じた事がなかったのに今日は

いつもと同じ彼のマッサージがジーンズや

Tシャツの上からでもSEXの時の愛撫のような

感じがし正直我慢するのが精いっぱいであった。

剛田さんは随分疲れているようで今日は痛かった

ですかと気を使ってくれていたが正直感じていました

などと言えるはずも無く私は色々忙しくて筋肉痛が

翌日に来るなんてもう年ですね。

とごまかすのがやっとであった。

そんなまた信二さんとは違う包容力のような優しさを

時折見せてくれる剛田さんに本当の悩みは言えないが

他愛もない話しを聞いてもらうのが凄く癒された。

私は剛田さんが来る直前に急遽買ってきたケーキを

彼と一緒に食べながら色々と話を聞いて貰ったのだ。

そして話題がスポーツクラブの話になり、最近は運動不足で

身体を鍛えたいと言う剛田さんを私がよくシェイプアップの為に

行っているスポーツクラブへ紹介してあげる事になった。

元々アメフトをやっていたらしくYシャツ越しでも頑丈そうな

筋肉質な身体をしていると思うがあれでお腹が出て来たと

悩んでいるのだからストイックだなと思う。

私も彼のストイックさにあやかりこのスーツがきつくなった

下半身をなんとかしなきゃ・・・

『お~いつもパンツスーツ姿しか見た事なかった

中島さんの美脚をやっと拝めましたよ~』

うるさいっ!うるさいっ!キツネっ!

水島のあの口調と言葉が勝手に頭の中を駆け巡る・・・

『完全に胸は中島さんの勝ちですね~

岩堀なんか目じゃないですよ~』

うるさいっ!黙って・・・・

『このムチムチ感もたまらないですがこの下着

姿も最高ですね~』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

下着姿・・・

それ以上を見られた・・・・

触られたあの・・・

あんな男に私は・・・・・

さっきまで剛田さんにうつぶせで肩や腰、

足をマッサージしてもらっていたリビングに

敷いた布団の上で寝ころぶ私は

そんな言葉が無意識に脳をよぎりうるさい!

と心の中で呟きながらも

Tシャツの上から胸を触り、

ジーンズのファスナを下ろそうとしている

ジジジ・・・

という音で我に返った。

はっ私は何を・・・

もう嫌だっ

どうしたの・・・私・・・

あんな悪魔のようなキツネの言葉に・・・

何を考えてるのよッ!私は・・・

あの男は親友の敵で私にあのような機械で

あんな目に合わされた相手なのよっ・・・・

あの機械・・・

ハンドマッサージ機のようなもので・・・

私は・・・・

スーツの上からなのに・・・

私の胸を揉む自分の手の力が強まり

ジーンズを膝まで脱ぎ、薄紫色のショーツの

上から陰核を刺激していた・・・

既にショーツには湿りが感じ取られ

昨日までの私の身体と明らかに違う事に

狼狽しながらも自然と動く両手は止まらない。

「あっ・・あっ・・・あぁ・・・」

今まで幾度となく自慰はした事があるが

最初からここまで酷く濡れているのは初めてで・・・

私・・・・・・

あんな男に身体を変えられてしまったの・・・・

「あっ・・・・あっ・・・・

あぁ・・・・」

Tシャツの上から胸を揉んでいた

手はいつの間にかTシャツの中に

入り薄紫色のブラジャーの脇から

直接その豊満なEカップの胸を揉む。

そう・・・

水島にこうして強く・・・・

いやっ!違う・・・・

私は彼のあんなに自己中心的な

愛撫で感じたりなんか・・・

「はぁはぁはぁ・・・・

あっあっああっ・・・

私はキチンと取り返したのっ!

SDカードを・・・・あっ!あっ!

車の中でちゃんと処分したんだからっ・・・

あっあああっ!!」

ショーツの上から直接触っていた手を

ショーツの中に入れ直接陰核を刺激する。

「ふぅぅんっあっあああっ!

いいっ!いいのっ・・・

あっああっ・・・

そう・・信二さんっそこっそこして欲しいの・・・

信二さんっ・・」

やっと水島を頭の中から消し去り愛する

主人の信二を想像の世界に召喚する事に

成功し自慰行為に没頭していく由佳子。

「あっあああっ!はぁぁぁんっ!

信二さんっ・・んんっ!」

ピチャピチャという水滴の音がグランドハイツの

807号室のリビングに響き渡る。

『中島さん、岩堀より尻でかいんじゃ

ないですか~』

えっ・・・

出て来ないでっ!

アナタじゃないのっ

私は信二さんと・・・

逝けるのかい?旦那で逝けるのかい?中島さん

うるさいっ!うるさいっ・・・・

「はぁはぁはぁ・・・

うそ・・・」

由佳子の下腹部を触っていた手が止まる・・・

自慰で逝けそうで逝けないもどかしい気持ちと

それを邪魔された脳内に住む水島の

怨念にぶつけようの

ない怒りがこみあげてくる。

「もうっ!」

由佳子はやけくそのように半裸状態で

あったTシャツにブラジャー、

ジーンズにショーツを

全て脱ぎ捨てて再度胸を揉み、

下腹部に手を当てていく。

「ふぅぅん・・あっあっ・・・・・」

私って本当はエッチなのかな・・・・・

そう思いながら昔付き合っていた逝った事のある

彼の事や逝った事のあるSEXを思い出しながら

信二さんごめんなさい・・・

でもあの男よりはマシでしょ?

旦那の信二に言うのではなく

自分に言い聞かせるように・・・

しかし想像と言うものは予期せぬ事が起こるもの・・・

心の奥底に潜むイマジンは本人の知らぬ情報すら

時には呼び出すこともある。

それが人間の脳であり人間の本質なのである。

その事は頭脳明晰で普段は明るく理路整然と

している由佳子であっても例外ではない。

「あっあああっ・・・・

いいっ!すごくいいっ!・・」

クチュクチュクチュッ・・・・

『ほら~!けつあげろっ!このデカイ尻!』

『いやっ!やめなさいっ!』

『このデカ尻岩堀!!いくぞっ!』

『あああっ!ダメよっ!やめなさいっ!

水島主任代理!あああっ!』

「あぅあああ・・・・

あああっ!カスミンっ!

そんなにそれがいいの!?

あっあああっ!私もいっちゃうっ!!!」

・・・・・・・・・・・・・・

気づいたら由佳子は四つん這いになり

自分の潤った蜜壺に中指を差し込み

出し入れしながら友人の香澄が水島に

バックから犯されている姿を想像し果てていた。

「はぁはぁはぁ・・・・

うそ・・・

カスミンごめんなさい・・・・

もうっ・・・・

私嫌だ・・・・」

親友と旦那を同時に裏切った気持ちになっていた

由佳子だが今までのどの自慰行為よりも深く逝った

事を自覚しないようにしていたが敷いていた布団の

上の由佳子が垂れ流した水滴の量と身体に深く残る

快感の余韻がそれをさせなかった。












第4章 寝取る者に寝取られる者 第4話 狡猾2 水島喜八

私は今居酒屋義経の個室で居る。

時間は19時15分・・・・

約束の時間まであと15分ある。

あの女は時間に原則な女だから

もうそろそろ来るだろう・・・・

私が待っている女は本来私が

座るべき椅子にそのデカイ尻で

ドッカリと座り、この私を氷のような

目でいつも見下してきた我が

平安住宅賃貸部門主任の

岩堀香澄だ。

岩堀とはいつかこのように

対決しなければならない時が来るとは

思っていた。

しかし思いの他その時が早まったのは

私が彼女を篭絡させるための駒に使った

大原と言う入社2年目の社員が予想外にも

この私を裏切ったからである。

誤算であった。

大誤算とも言える。

大原が岩堀にご執心なのは気づいていたが

それがただの性欲では無かったという事が

私の読み違いであった。

そうでなければBARKONGで奴に話した事を

岩堀に話し木島の家に来なというような事態

にはなっていなかったであろう。

あの大原に関しては橋元社長の粛清が入るはずだ。

哀れ、大原・・・

あの橋元社長の裏のスタッフにかかれば奴め

どんな目に合うか・・

素直にしていれば岩堀を抱けて金も入り

ゆくゆくは私の補佐をする主任代理に

でもしてやっていたものを・・・

しかし問題はあの堅物女だ・・・

二重請求を捏造し大原に責任を被せその

責任を岩堀にまで波及させ岩堀を降格、

良ければ辞職に追い込むという計画がバレた今

あの堅物デカ尻女はこの私に辞職を要求

してくるつもりであっただろう。

否、今もそのつもりでここに向かっているかも

知れない。

しかしあの堅物、あの旦那の浮気シーンの

動画メールを見た時のあの氷の女のひきつった

顔が今の私の優位を物語っている。

この動画のマスターテープは私が橋元社長から

預かって今ここにある。

これと大原から聞いた話を口外しないという

交換条件であの女は乗ってくるか・・・

あのテープが偶然手に入ったのは本当に

運が良かった。

あの堅物の結婚式に同部署という事で

出席しあのひょろっとしたおそらくは租チンで

あろう旦那には酒までついで会話も交わしたのだ。

覚えていないはずがなかろう・・・

それで橋元社長のネタテープを販売できそうな

物を物色しているうちにみつけたのだ。

しかし今日はそれくらいでは私の気持ちは

収まらない。

大原から聞いた話を口外しないだけでは

この私の気が済まないのだ。

あの女が仕組んだのかどうかは

解らないが常盤広告のあの良い身体の

女をコソコソ探偵の様にこの私を探らせて

いたのだ。

あの中島と言う女は何とか口を封じたが・・・

しかしあの女商品化してやろうと思っていた

録画元のSDカードを盗みやがっていたのだ。

私は無くした覚えはない。

あの女があの時・・・

大声で喘ぎながら私に気づかれぬように

抜き取ったとしか考えられない・・・

中島を撮った事は橋元社長に大きな顔をして

報告してしまった手前・・・

ありません・・・

などと言えるはずが無い。

その分を今日ここで岩堀に代りに被写体になって

貰う必要があるのさ・・・

幸いここは個室、私のカバンには盗撮装備は完璧。

媚薬も持ってきているのであの女がトイレにでも行けば

飲み物に混ぜてやる・・・

フフフ・・・・・

あのくそ生意気な女が喘ぐシーンなら中島の

代りになるだろう。

問題はどう素直に屈服させるかだが・・・

まあ今までの岩堀との付き合いを考えれば無理だ。

普通であればな・・・・

そこを私が元は捏造した二重請求が原因とは

いえ何もしていない職務怠慢とも言える岩堀に

手柄がいったこと・・・

そしてあの女がどれほど大原を可愛がっている

かは知らんが橋元社長の粛清が大原に及ぶ事

一応教育担当のあの女がそれを黙って見逃す

事もしないだろう。

私なら橋元社長に頼めば止めれるかも知れない

とそれとなく言ってみる。

本来はそんな事するつもりはないがね・・・

そして橋元社長のバックには平安住宅役員の一部と

府警のお偉いさんも付いている事をにおわせあの女が

いくら正攻法で来ようが無駄だと思わせれば・・・

これだけ揺さぶればどれかの話には食いついてくるだろう。

そうなれば後はこの私にまずは土下座をさせてやる・・・

フフフ・・・

あの堅物インテリ眼鏡が土下座する姿だけでも

この水島喜八の名刀は唸りをあげそうだが・・・

そこまでいけばこの勝負この私の勝ちよ・・・・

フフフフフ・・・・

ハハハハハッ

いよいよ長年味わってきた屈辱をあの女に

それ以上の屈辱を持って清算する時が来たのだ・・・

この後の交渉の作戦を立てていると岩堀から

LINEが届く。

【今義経に着きました。

どちらに居ますか?】

フフフ・・・・来たか・・・

【1番奥の個室

2番の部屋でお待ちしておりますよ】

と返してやるとものの数十秒で

あの太い脚にデカイ尻を支える

忌々しいプライドの高そうなヒールの

音が聞こえてきた。

《第4章 寝取る者に寝取られる者 第3話 狡猾2 水島喜八》






第4章 寝取る者に寝取られる者 第5話 蜘蛛の巣 水島喜八

岩堀は

「お待たせと」

高飛車にこの私を見下すような

視線で呟くと

ヒールを脱ぎ私の正面に

ドッカリとデカイ尻を下ろし

足を組み座る。

「岩堀主任~

わざわざご足路頂いて

すみませんね~」

岩堀はいつもより

さらに冷たい視線を私に送ると

「長居する気も

あなたと長話する気もないの

で用件だけ済ませましょう」

「いやいや・・・

さすが氷の女だ・・・・

こわいこわい・・・」

まだ気持ちに余裕のある

私がおどけて見せると

外出から帰社した時には

掛けていなかった眼鏡越しに

私を鋭く睨む。

この顔この顔・・・

私が歪めたいのはお前の

その表情なのさ~

しかし来てすぐこれとは・・

あの冷静なクールビューティーが

相当追い込まれている証拠だな。

表情にも小さな仕草にもそれが

現れている。

私は

コホンッ

と一つ咳ばらいをしてから

優位な状況である事を

噛みしめ込み上げてくる

笑いを押し殺し

「まぁ・・・・

お気持ちは解りますが

こんな所に来て何も頼まない

訳にもいかないでしょう・・・

私などと一緒に酒など飲みたく

無いでしょうが・・・

そこは店に対して非常識と言うもの・・・

あっこれはモラルが服着て歩いているような

岩堀主任には釈迦に説法でしたな・・・

とりあえず・・・

私は飲みたいので・・・

生を2つ頼みますが宜しいかな?」

と饒舌になりそうな私の

口を諫め落ち着かせながら

正面に座った岩堀の性格の割には

美しい顔から推定C~Dカップの

水色のブラウスから浮き上がった膨らみ

そして白のタイトスカートから覗く組んで

いる足の上部から三角ゾーンへ視線を

這わせながら聞くと

岩堀はこちらも向かずに首を小さく縦にだけ振る。

私はタッチパネル式のパッドで生中を2つオーダーし

適当に軽く摘まめるつまみも注文する。

あまり次々へと部屋をノックされるのも困るので

ビールと一緒に持ってくれそうな調理に時間の

かからない枝豆とシーザーサラダだけ注文した。

そんな私の行動に目も触れずに私の視線の先で

豊満な太ももを揺らしながら足を組み替えると

唐突に岩堀が

「水島主任代理・・・・

色々聞きたい事に

言いたい事があるのだけど・・・

そもそもアナタ・・・

どういうつもりなの?」

足の組み替えで見えそうで見えなかった

岩堀のパンツだが私は心の中で

チッと舌打ちはせずに後でゆっくり

何色か確認してやるからなと気持ちの

余裕を噛みしめながら

「どういうつもりとは?

何に関しての事ですかな?

ご主人の浮気に関してなら

教えてあげてお礼をして欲しい

くらいですがね~」

私は敢えてこの女とは

真っ向勝負する気がないので

今日はいちいちはぐらかせこの

女のペースを乱してやることにする。

案の定岩堀は普段は見せない怒りの

形相を見せるがまたすぐに普段の

クールビューティーに戻り。

「それは・・・

余計なお世話と言うものよ。

アナタに私の夫婦生活を

心配してもらう必要などないわ。

そういうことを言ったのではなく

アナタあのような物を私に見せて

どういうつもりかそこを聞いたのよ。

聡明な水島主任代理ならお解り頂ける

と思っていましたけどね。」

と腕を組み私より低い位置に在りながら

見下すようなこの表情が私の復讐心に

さらに火を付ける。

フフフ・・・

今のうちに散々偉そうにしておけばいいさ・・・

お前は1時間後にはこの私に土下座しその

デカイ尻を叩かれてひぃひぃ鳴いている

ただのメス豚に成り下がるんだからな。

フフフフフッッ・・・

しかし岩堀・・・・

やはりあなどれぬ女よ・・・

この女と正攻法でぶつかれば

大抵の男が撃沈するだろうよ・・・

こわいこわい・・・

しかしお前と私の差は今日1日

でこの場に着くための準備が

できていたかできていなかったか

という事さ。

私は大原とお前が木島の住むオルガノに

来ない時点でこの場を想定してお前と

やりあう準備はしていたのさ。

お前はどうだい?

おそらくは車の中で大原の泣き言を聞きながら

その真実に狼狽しどうしたら良いかも解らずに

ただ無駄に時間を過ごしていただけだろう・・・

一緒に居たのがあの大原ではお前以上の

知恵が出て来るわけもないしな。

フフフフフッ

ハハハハハッ

「いや~

参りましたなぁ

のっけからそんなに喧嘩腰

では私も話しにくいではないですか?

そうですな・・・

大原君からは何処まで聞いていますかな?

まずはそれを聞いてからでないと何ともね~

あのご主人の濡れ場のテープ・・・

今ここにあのマスターテープが

あるのですがね。

あれを闇で流すかどうするかは

私が橋元社長に一任されていましてな~

ハハハハッ

何も言わずにそのまま流しても良かった

のですがね。

よく見れば何と出演されてる男性の方は

大恩ある岩堀主任のご主人ではありませんか!

これはさすがに教えてさしあげるのが筋と言うものでしょう

と思いましてな。」

岩堀は蛇蝎を見るような視線で私を見ながら

話を聞いていた。

「そう。

それでその元になるマスターテープと

引き換えに私にアナタがわざと二重請求に

なるように操作した事を大原君にアナタが

アナタに協力するよう持ち掛けた際に

自白した事を黙っていろと・・・

それが目的なの?」

「さすがに岩堀主任は

物分かりが速い!・・・



言いたい所ですがな。

正直大原君が話したことを

社内で口外されても私は

大して困らんのですよ。

大原君からも聞いているかと

思いますがね~

私は今、橋元社長に

色々お世話になっておりましてな。

少し仕事も手伝わせて貰っています。

それで橋元社長にはウチの役員

にも個人的に金銭面でお世話になっている

方々が結構いらっしゃいましてな~

橋元社長のお願いなら大抵の事は

聞く役員ばかりでして・・・

ですので大原君や岩堀主任が何を言おうが

証拠が無ければただの戯言としてしか

扱われんでしょうなぁ~

はははははっ!

それに橋元社長は怖い方でしてな~

府警の上層部にもコネクションが

あるらしいですからな~

お金持ちはやっぱり悪い事をしても

悪い事にならんというのは本当ですな~

岩堀主任の正義がどこまで通用するか・・・・

ここは素直にお互いの為に仲直り

しませんか~?んん?」

私を蛇蝎を見るが如く視線で

睨んでいた岩堀の表情がみるみる

うちに曇っていくのを見ながら私は

エクスタシーを感じていた。

私が話し終わった後も岩堀は

一つ足を組み替えただけで

何も言わずに再度曇った顔に

生気が戻ってくると私に

キツイ冷たい視線を浴びせ

「汚い男・・・・・」

とだけ呟く。

私がおどけた表情で何も言わずに

岩堀の白の短めのタイトスカートから

覗く肉付きの良い太ももを眺めていると

店員が注文した品を一斉に運んできた。

私はありがとありがとっと

ジョッキを受け取り1つ岩堀の前に

どうぞ主任とわざとらしくへりくだった

ような態度で差し出す。

岩堀はそれを皮切りにやっと

口を開きだす。

「そこまで・・・・

私が憎いのであれば・・

橋元社長に頼んで

ウチの役員に手を回して

私を部署移動にでもすることが

できたのではないの?

何でわざわざこんな回りくどい事を・・・

お客様にまで迷惑がかかるのに・・・

それに大原君は関係ないじゃないの?

・・・・・・・

そしてどうして

私がアナタにそこまで

憎まれるのか理由が

解らないの・・・

私は今日大原君から話を聞くまでは

アナタを頼りにもしていたし

年上で先輩のアナタを主任代理として

尊重もしてきたつもりよ・・・・

他の賃貸部門の人間とは全く別の扱い方を

してきたつもりだけど・・・

それと今話した内容だと・・・

私が大原君から聞いた内容を口外しようが

しまいがあのテープは私に譲ってくれるつもりは

無いということね?」

・・・・・・・

意外に冷静だな・・・・

話している内容は私が伝えたこちらの

力に怯えてきているようにも聞こえるが

取り乱していない所見ると旦那のテープを

ばらまかれても大して痛くないという事か?

それに今の自分のポジションにもそこまで

執着が無いと?

私を尊重?

言葉の上ではそうかもしれないがね~

お前の人を見下す態度に私の座るべく椅子に

座るそのデカイ尻が私は許せんのだよっ


フフフ・・・

しかしこの女の弱みは何処にある?

うん?

実はただの強がりか?

この女のこの澄ました皮を

引きはがしてただのメス豚に

堕としてやらない限り気が済まなく

なってくる衝動が沸々と私の

中に湧きあがる。

そしてそれがまた私に新たな種の

エクスタシーを与える。

「憎いだなんて・・・

私は岩堀主任を

そのように思った事など

1度もありませんよ~

ただ、アナタがこの私を

差し置き主任の座に座った事に

関しては不満はありましたが

それは社内の人事に対してで

優秀な岩堀主任にでは

ありませんからな~

さて・・・

どうしましょうかね~

このテープは・・・・

こんなただの味気ないSEXですと

配信したところで大してダウンロードも

されないでしょうしなぁ

私も実はいらないのですよ。

ですので岩堀主任がどうしても

とお願いしてくだされば

別に何の見返りもなく差し上げても

宜しいのですがね。

他ならぬ岩堀主任が

頭を下げてくれるのであればね。」

うん?どうかね?

美人が悔しさをかみ殺す表情と

いうのを見たいのだがこの女

中々にしぶといな・・・

これが流されても自分に大した

ダメージも無くそれほど拡散率も

無い事を知っているな・・・

フフフ・・・

そんな顔で私を見下すだけで

だんまりかい。

うん?この私に頭を下げるのは

そんなに嫌なのかい?

そうかいそうかい・・・

それなら・・

「いや・・・・

まあそれでもね。

それはアナタがやはり

大原君から聞いた内容・・・・

あれを黙っていてくれるという

事が前提になりますがな。

そうでなければ私はこのテープの

内容を手がすべり別の所に流して

しまう可能性もありますな~

平和証券・・・とかね・・・

フフフフッ」

平和証券とは岩堀の旦那が

勤務する企業である。

私は満面の笑みで岩堀の

身体を舐め回すように見ながら

そう1つ1つの言葉を噛みしめながら

本気である事を伝えるためにわざと

ゆっくり話し生のジョッキで泡が

無くなりつつあるビールを口に

流し込んだ。

岩堀は今日1番・・・・

否私が知る岩堀香澄の歴史上

1番青ざめた顔になっている。

ほうほう・・・・

効いたかね?うん?

これは効いたね~

そんなに旦那の下手で租チンのSEXを

旦那の会社にバラまかれるのは困るかい?

うん?

水島様私の身体で許して下さいと

土下座はしないのかね?

うん?香澄ちゃんよ~

「主人は・・・

関係ないじゃないの。

アナタの目的は私の主任の

席でしょ?

それにさっきのアナタの話を

聞いた限りアナタと橋元社長に

そこまでの繋がりがあるのなら

私が大原君から聞いた・・・・

アナタのバカげた計画を口外

しても無意味じゃないの?

・・・・・・・・・・・・・・

約束するわ。

あのことは言わないから早く

そのテープを渡しなさい。

私はもうここには居たくないのよ・・・・

だから早くして!」

ほう?焦ってる焦ってる・・・・

あの岩堀がやっと折れたな。

しかしこの期に及んでも

まだ

【渡しなさい】

か・・・・・

【水島様お譲り下さい】

と頭を下げれないものかね~

ククククッ・・・・

まあそれだけ高飛車で

プライドが高い方が鳴かせ甲斐も

あるというもの・・・

楽しみが増えるだけ・・・・

「フフフフ・・・

まあそんな事するわけが

ないですがな・・・

それこそ私には何の得にも

なりませんからな~冗談冗談・・・

良いでしょう・・・

それでは岩堀主任は今日は

大原君からは何も聞かなかった

という事で良いですかな?」

私はテープを差し出し彼女に

笑顔を向けながらそう言った。

岩堀は組んでいた足を戻し

テープに手をかけ

「いいわ。

これでもう用は無いわね。」

と立ち上がり足早に帰ろうと

する岩堀に私は

「そうですな~

後は大原君には

橋元社長が口止めして

下さるから私の仕事はこれで

終わりですわな~」

と独り言のように呟いた。

この時点で私はここで

この場を立ち去ろうがここに

残り私の独り言に食いついて

こようが私が仕掛けた

スパイダーネットに

岩堀香澄という極上の蝶が

かかっている事を

確信していた。

《第4章 寝取る者に寝取られる者 第5話 蜘蛛の巣 水島喜八 終わり》










筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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