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■当サイトは既婚女性を中心に描いている連続長編の官能小説サイトです■性的な描写が多く出てくる為18歳歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい■

第5章 悲報 第7話 ビジョンアイ 小田切響子

橋元社長の所有権移転登記の

仕事に取りかかっている私は

少し橋元社長の事で気になる

事があり、私の主人の父で

今は既に引退されているが

長年の経験とこの町の事情にも

詳しくそして何より私や主人も

叶わない程の膨大な知識を持って

いらっしゃる義父の小田切省三さん

私のお義父様に相談に乗って欲しい事が

あると連絡し会って頂ける事になっていた。

お義父様は心良くお会いして下さると

おっしゃって下さったが条件が1つ。

『響子さん。

それではアドバイスは

するからその前に

碁会場に付き合いなさい』

と笑って仰った。

私はお義父様がお会い下さり

直接ご指導頂けるのでしたら

何処にでもお付き合いさせて

頂きますと応え、今お義父様の

よく通われている囲碁サロン

【響】
 
に向かっている。

お義父様は囲碁サロン

響に通い出したのは

私の名前の響子の字が

入っているからだと

嬉しそうに仰って下さった

時は本当に嬉しかったのを

覚えている。

しかし私も数回、お義父様に連れられ

響へ行った事があるが正直お客様の

レベルはアマ八段である。

そのお義父様が通う

ようなサロンではないと思った。

(もう少しお義父様なら

レベルの高い碁会場へ

通うべきなのに・・・

でも響子の響の字が

店名だから気にいったって・・・

お義父様ったら・・)


今日は碁会場でお義父様と

一局打てば橋元様の件の

いや・・・

仕事自体は大した事なく

簡単に済ませれる案件なのだが

私は正直あの橋元社長と言う

方についてお義父様に相談に

乗って貰いたかった。

(しかし・・・

何て言おうかな・・・

どう説明すれば良いのだろう・・・)

私は幼少の頃から時々

至近距離で対面すると相手の

思っている事が映像として

イメージできた。

最初はそれが何かは解らずに

起きているのに夢を見ているみたいと

子供ながらに思っていた。

最初にそれが相手が考えて

居る事だと解ったのは

祖父に囲碁を教えてもらい

棋院に連れて行かれ院生試験を

受ける時に院生師範と対局した

時だった。

私はその時石の形の映像を何度も

見せられた。

それは院生師範が次に石を置く場所。

何手も先を読み次々と石を置いて行く場所

の映像だった。

勿論院生師範は私の手も読んだ上で

次の石の置く場所も決めて考えて

いたのだ。

それが映像になり私の脳内に映されたのだ

と知った。

(今まで私が起きているのに

夢を見ていると思っていた

絵は人が考えている事だったんだ)

小学校5年生の私はその時そう思った。

私は院生師範が私がこう置くと

読んでいた違う手ばかりを打ち

次に院生師範が打とうと思っていた

場所にも打ったりしていきそれでも

定石は外さずに上手く形にして

自分の流れで優位に進める事ができた。

3子を置かされて打っていたから

あのまま打ち続ければ勝てたと思うが

院生師範は途中で

「はい。

もう結構ですよ。

浜野(私の旧姓)さんの

棋力は十分解りました。

ここまでにしましょう」

と仰り途中で対局は終わった。

結果は合格だった。

それがきっかけで私は

起きているのに夢を見るような

この映像が流れ込んでくることが

多くなった。

しかし必ずいつも映像が見えるとは

限らずランダムで起こるのだ。

そしてこの間の橋元社長との

案件の受注に行った時・・・

あの人は・・・

あの人は正直怖い。

私は帰宅途中何度も立ち止まり

震える膝を奮い立たせながら帰路についた。

最初は私に対する卑猥な映像が

見えた。

それは男性と対峙する時はよくあることで

そんなことで私はいちいちその相手を評価

したりはしない。

むしろ健全なエネルギッシュな男性だと思うくらい

でそんな事は世の男性なら皆考えている事。

それは31歳になった今ならよくわかる。

そして次に映像として見たのが・・・

あの人は腕で私の心をこじ開けようとした。

私は目をこらし橋元社長を見据えた。

橋元社長の腕は動いていない。

ではあの腕は?

私はそう漠然としか表現できない

のだが私が映像として見た物を

そのまま表現すると橋元社長も

私も何故かその映像の中では裸であった。

彼は私の胸をすり抜け手を突っ込み

中からこじ開けようとしている。

そういう映像が見えた。

私は即時に本能的に心を閉じた。

どうしたかは自分でも覚えていないが

無意識に心を閉じたのだ。

その後橋元社長からの映像は見えなくなり

私も通常通り業務の話を済ませ帰ってきた

のだが

あれはいったい何だったのだろうか・・・

あの人が故意であのような事をしたのか?

それとも・・・

全く解らない事だらけなのであるが

あの時見えた映像は今までのそれとは

全く異質であんなことは初めてであった。

(こんな話お義父様にできるわけ

無いじゃない・・・

だったら何て言えば良いのかしら?

相談があるから呼び出しておいて

何にも無いですとは言えないしね。

しかも案件は極々単純な所有権の

移転の登記なのよ。

そんな事でお義父様に相談するのも

おかしいし・・・

ただお義父様に会いたかったからです

とでも言うのか?

そうかも知れない。

私はこの言いしれようの無い橋元社長から

感じた恐怖と不安を抱えている今、単純に

お義父様に会いたかっただけなのかも知れない)

心の中でそう思いながら囲碁サロン

【響】

へ向かっていた。

《第5章 悲報 第7話 ビジョンアイ 小田切響子》






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筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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