私達はドットクラブという如何にもな
ホテルに乗り込み私達の先輩であり
姉のような存在である上司
菊沢美佳帆さん
の援軍に駆けつけようとしていた。
同行しているのは格闘術に
優れた2人。
単純だが高校の頃から
美人なので人気はあるが
性格難が災いし彼女と
会話をすれば皆熱が冷め未だに
独身である姫とあだ名される
寺野玲華さん。
そしてもう1人は不思議と勉強はできるのだが今までこの
知性で良く社会生活を乗り越えて
来られたと思うほどの事務所
一番のお間抜けさん。
天然のあだ名で呼ばれている
斉藤アリサさん。
くしくも私も同じ名字なのが
困るのだが彼女は未だ独身で
今の名字のまま。
私も25歳の時に結婚は
しているが結婚生活というもの
がどうも私には合わなくて
炊事、洗濯に、主人の
世話をやくなら読書や
インターネットで興味のある
記事を読んでいる方が有意義で
主人の夜の相手も面倒くさく
私には男性が必要ない事が
判明し30歳になった時に
別居した。
それ以降彼氏と言う特定の
立場の人は作った事は無く
男性との行為も気が向いた時に
適当な相手が居た場合に数回
あった程度である。
それゆえほぼ離婚しているのと
変わらない状態ではあるが正式に離婚届けは出しておらず
未だに主人の斎藤姓のままなので天然のアリサさんと同じ名字を
名乗る事になってしまっている。
2人共私の同級生である。
今回の美佳帆さんの援軍の
任務には知性と性格には難の
ある2人ではあるが能力的には
適していた。
美佳帆さんは今、グラサンこと菊沢宏
さんの情報ではあの橋元と対峙している。
うちの菊一探偵事務所のメンバーでは
半分くらいの初期のメンバーは皆橋元を
良く知っていた。
その性格や危なさも含めて。
本来なら用が無ければこちらから
何かをしかけるような事はないが
美佳帆さんがついこの間受けた
岩堀香澄さんからの依頼の任務と
本日急遽私と事務所に居る時に
連絡があった小田切登記事務所の
深町さんからの依頼が橋元がらみであり
美佳帆さんが自分が行くと言って
出かけて行った。
私は内心反対であった。
しかし小田切さんにはお世話に
なっているので急を要する中
放ってはおけないと言われ
単身で小田切さんを救出に行かれた。
美佳帆さんの芹沢流の扇子術と百聞の
力がそして所長や副所長ほどではないが、
肉体活性も使えば大抵の事は大丈夫だと
思うが私は橋元の力が未知数な事に
一抹の不安を感じていた。
そして今私の力
【通信】
で美佳帆さんの状況を
把握しながら10階を目指して
いるが私の通信から伝わってくる
橋元の能力。
完全には分からないが
1つだけ分かるのは女性は
彼に勝てないのではないか?
と思う。
それは今美佳帆さんが
あの部屋で置かれている状況・・・
あの橋元の忌々しい物を口に
含まされ橋元の眼前に
膝まづかされている。
こんな美佳帆さんは見たくない。
しかしそれは私の通信から私自身感じる
のだが橋元の何かが女性を惑わせる・・・
上手くは言えないが女性の本能の部分に
働きかける能力があの男に備わっていると
思われる。
そんな状態になってしまったら
美佳帆さんの芹沢流でも
玲華さんやアリサさんの
キックボクシングでも太刀打ちできない・・・
というか力を出し切れずにあの男に懐柔されて
しまうのではないだろうか?
私も美佳帆さんに芹沢流の扇子術を習い
目録までは収めているが現に免許皆伝の
腕前の私の師匠の美佳帆さんでさえ
橋元の眼前であのような行為を
させられている。
それは情報交換の代償だとしてもいつもの
美佳帆さんなら情報交換に性的な事を
交換条件として持ち掛けても情報を引き出せば
後は力に物を言わせ条件を無かった事にする。
「元々あって無いような
交換条件だもの。
あなた達も簡単に身体を
許したらダメよ。
情報を聞き出せば後は
力で御せば良いのだから。
公序良俗に反する契約は
そもそも無効。
だから守らなくても良いのよ。」
と私達に教えてくれた
美佳帆さんがあの状態と言う事は
橋元を力で御する事ができないという
事になる。
そして私達は任務の際は一切エレベーターは
使わないので階段でやっと8階まで着いた。
エレベーターの場合不慮の事故や相手の
建物の場合に階と階の間などで停止されて
しまうと任務に大きく支障が出るし身に
危険が及ぶ場合もあるからである。
8階で一旦玲華さんとアリサさんに今の
美佳帆さんが居る部屋の状況報告を
してから作戦の最終段階の確認をする
事になっていた。
「スノウ!
今どんな感じ?」
玲華さんが8階と9階の間の踊り場に
立ち止まり聞いて来る。
「・・・・・
美佳帆さんは
今ソファに座る
橋元の前で正座を
して橋元の股間に
顔を埋めているわ・・・」
「え~!
それってフェラチオ
させられてるって
事~?」
天然らしくアリサさんが
はっきりと言う。
しかしその通りなのである。
ポカッと玲華さんが
アリサさんの頭を小突く。
「はっきり言うなバカッ!
スノウ・・・・
情報抜いた後だとしたら
美佳帆さんでもその
状況という事は
はっきり言って
橋元の力
舐めない方が良いね。」
玲華さんは単純だが
頭は良い。
やはり良く分かっている。
「いた~い・・・
だってそうなのでしょ~?」
と頭を抑えながら涙目に
なっているこの子とは大違いだ。
「そうね。
私が通信で感じる限り
女性に性感を与える様な
何かを・・・
彼は持っていると思う。
しかもその力は異常な
くらい強いわ。
私がこうして美佳帆さんの
スマホ越しに感じるだけでも
そうとうジンジン来るもの・・・
不快だわ・・・」
「え~
それって
橋元に近づいたら
感じちゃうって事~?
スノウさんも通信で
感じてしまっているの?」
私が扇子を出そうとした
瞬間先に玲華さんがまた
アリサさんをポカッとやってくれた。
「だからっ!
スノウの話はそういう
事だって言ってんでしょ!
一々天然は言い方が
ストレートなのっ!
しかしやっかいね・・・
それは・・・
とにかく急ごう。
いくら美佳帆さんでも
そんなものにいつまでも
耐えれるわけが無い。
あんなくそオヤジに美佳帆さんの
貞操をくれてやるわけには
行かないでしょ!」
この一点は本当に同感だ。
私は大きく頷き頭を抑えながら
涙目になっているアリサさんと
私より先に動き出した玲華さんと
共に9階を通過して
10階へ辿りついた。
そしてVIPルームというプレートが
かかる部屋の前で立ち止まると
玲華さんが小声で聞いて来る。
「スノウ・・・」
「この部屋に入ると
目の前は室外の露天風呂に
繋がるガラスの扉・・・
左手に進むとテーブルがあり
そこの前のソファで今・・・
美佳帆さんはショーツ1枚で
橋元と・・・
その・・・・
シックスナインの態勢で
居るわ・・・」
玲華さんの顔が引きずる。
そしてその後怒りに満ちた
表情が玲華さんの綺麗な
顔を支配した。
アリサさんもさすがに
天然のボケを言って来なく
真剣な表情になっている。
ショートカットで可愛い
顔ではあるが真剣になると
いつもの天然さは影を
潜め2人共こんな時は
頼りになると思えてくるのが
心強かった。
「スノウ・・・
あんたが合図して・・・
一斉に飛び込むよ・・・」
「了解玲華さん。
この会話
美佳帆さんが百聞発動
できている状態なら
聞こえているから。
動ける状態なら
良いんだけど・・」
と私が会話を美佳帆さんに
聞いてもらう為に2人に言う。
「一杯・・・
逝ってたらそんなに
すぐに動けないよね・・・」
天然でストレートだがその通り・・・
アリサさんの言う事が
私も心配であった。
さっき通信で・・・
橋元の指をショーツをずらされ
激しく挿入されていて
逝くと叫んでいる美佳帆さんの
姿が見えていたからだ。
「私が美佳帆さんを
連れて逃げるから
アリサあんた橋元にきつい蹴りを
一発お見舞いしてやって。
スノウはアリサの援護を出来そうなら
扇子で橋元の動脈斬っちゃえっ!」
「うん。
任せて姫っ!」
アリサさんが力強く応える。
「私もやれるだけ
やってみるわ。」
3人が3人とも顔を見合わせ
頷くと私の行きましょうと
言う合図とともに玲華さんがドアを
開けて部屋に飛び込んだ。
《第5章 悲報 第41話 突入 斉藤雪 終わり》
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千景さん本日も2回の更新ありがとうございます
最近は少しハードぽく、S気味のように感じますね。
い~え、、これは、コレデいいのですよ。
でも私は、香澄が好き!!。
いつも楽しく拝読させて頂いております。
やはり女性はその時、オーガズムを感じ、身体の真から絶頂感を味わってこそ、セックスの満足感を得られるのですものね。
今だからこそ楽しめる事もありますものね。
この美脚は千景さん?・・奥様ですよね
いつも千景の一夜をお読み頂き
ありがとうございます。
そのうえ初期から活躍している香澄や由佳子を
気に行って下さっているのは私としても
嬉しく思っております。
最近の内容では橋元の暗躍と菊一探偵事務所の
登場でかなり内容がハードな物もありますが
そこはストーリー上仕方なく
またそういった内容が好きな方もいらっしゃるのでは
無いかと存知そのように書かせて頂いております。
5章ももうすぐ終わりますが6章ではまた
南中剣友会の温泉旅行の話も進めて
参りますのでそちらの方はそこまで
ハードにはならないかと思います。
香澄に由佳子は今後も中心人物として
出演いたしますので是非応援してあげて下さい。
後わたくし個人に関するご質問はこの
コメント欄ではお答えできかねますので
大変お手数ではございますが問い合わせフォームから
して頂きますと助かります。
今後とも是非宜しくお願い致します