菊一探偵事務所で大塚という刑事と
菊沢宏君に事情を説明した後、水島という
男はまだ逮捕する事ができないという事で
菊一探偵事務所で大塚の部下の刑事が
見張りに付くという事で軟禁状態で
しばらくは様子を見ると言う事になった。
あの時橋元と2人隣の部屋に消えて行った
菊沢君の奥さんの事は気になるが聞けば
彼女は古流武術の扇子術の達人だと
菊沢君も言っていたので私が心配
しても何が好転するわけでもないので
とりあえずは菊一探偵事務所を後にした。
響子さんのスーツを捲り上げ響子さんの
股間を指で刺激していたあの水島には私も
蹴りの一発くらいは
お見舞いしてやりたかったが
あの菊沢君があれだけやってくれたのだ。
そのうえ彼の今後の人生を考えれば十分な
報いは受けたとして許せることではないが
私からの制裁は抜きにしてあげよう。
深町君には菊一探偵事務所から私への
今回の件の請求を私の代わりに頂いて貰う事に
したので事務所に残って貰った。
私は響子さんを自宅へ送り
届けようと深町君が乗って来た
車を運転していたが響子さんが言うには
今日は息子の恵三は
公共測量で他県に出張で
明後日までは戻らずに
子供は響子さんの
お母さんが見てくれているとの事。
自宅に1人は怖いと言うので
私もそれはそうだと思い
家へ招こうかとも思ったが
家の妻には今日の出来事を
1から10まで説明するのにも無理が
あったため都心のニュー湯高という
ビジネスホテルを2室取りそこで
過ごすことにした。
とりあえずはまだ少し
怯えているような
表情の響子さんの
部屋に付き添い
部屋の冷蔵庫に
ある冷たいお茶を
響子さんに出してあげた。
「響子さん・・・
すまないね・・・
響子さんの代りに
断りに言った私があのざまで
響子さんにまで辛い思い
させてしまったね。」
響子さんは無言で首を横に
振る。
「今日の事は忘れよとは
言わないが・・・
出来る限り考えずに
これまで通り生きていけば良い。
響子さんは何も間違った事は
していないと私は思うよ。」
「お義父様・・・」
響子さんは床に足を崩し
座ったままお茶には手を
付けよともしない。
「深町君から聞いたよ・・・
君は私を救う為に本当に
凄い覚悟で橋元の
ビルに乗り込んで
きてくれたって・・・
私はね響子さん・・・
君のような聡明で
実直なお嬢さんを
娘に持てた事を
誇りに思うよ。」
「お義父様・・・
ありがとうございます。
本当に・・・
本当にご無事で
こうしていられるなんて・・・
わたくしも幸せです・・」
「菊沢君たちには感謝
してもしきれないね。
彼等が居なければと思うと・・・
ぞっとする思いだよ・・・」
「はい。
本当にそうです・・・」
響子さんは崩していた
足を左右の位置を入れ替えながら
そう言う。
やはりまだ普段の響子さんの
身持ちの堅さは崩れている。
足を入れ替える際に響子さんの
ヒップに張り付くスカートが
引っ張られずれ上がり今日は
何度も目にしてしまった
響子さんの黒の下着が
予定も無く私の視界に飛び込んできた。
そして冷静になった今だからこそ
分かるが響子さんはもっと細い子
だと考えていたが膝から上などは
意外に肉付きが良いのだなと
無意識に考えていた。
ここ最近はどうも響子さんの
身体が気になって仕方がない自分を
ずっと戒め続けている気がする。
今も水島という男に捲り上げられて
いた響子さんのスーツから
覗く黒の下着や
下半身が脳裏を
よぎりこんな時に何を
考えているのだ
私はと戒めていたのだ。
「さっさぁ・・・
響子さん
せっかくこんな部屋を
取ったんだ。
今日は本当に色々あり
疲れただろう。
そろそろお風呂にでも
入ってきなさい。
私も自分の部屋で
少しゆっくり湯に
浸かるよ。」
私は立ち上がり
そう言いながら
部屋を出ようとした。
響子さんはやっと
笑顔で
「はい。」
と応えてくれた。
そして部屋を出ようとする私に
「お義父様・・・
御入浴が済めば
戻って来て
くださいますか?
お願いします。
わたくしを1人に
しないでください・・・」
と寂しそうに声をかけた。
私は笑顔で振り向き
「ああ。
勿論だよ響子さん」
と言いその言葉で
笑顔になった響子さんに
何故か心が躍る私が居た。
私は部屋に戻るとハンガーに
スーツの上着をかけ少し血が
付いているYシャツを脱ぎ
スーツの下のズボンも脱ぐと
バスルームの脱衣場に行き
ボクサーパンツも脱ぎ
浴室へ入る。
所々橋元の取り巻きに
やられた傷にしみるが
大したこともなく
普通にシャワーは
浴びれるほどであった。
全身にボディソープを塗り
洗い流して行くと長らく
小便を出すだけしか
用途がなかった
私の男性器がむくむくとヘソに
当たるほどに元気になっていた。
おいおい・・・
小田切省三・・・
お前は義理の娘に
何を考えているのだ・・・
私は久しくここまで元気になる
男性器には会っておらずそれを
全盛期以上に
元気にしてくれたのが
義理の娘の響子さんのあの
美脚や黒の下着である事が
許せなかった。
しかしそう戒めれば戒めるほどに
響子さんの事を想像してしまう。
響子さんは全体的に
もっと華奢で細いのかと
思っていたがさすがに
子を産んでいるだけあって・・・
腰から太ももにかけての
ラインなどは女性らしいものだったな・・・
もし義理の娘で無ければ・・・
恵三の妻で無ければ・・・
私は妻に対する不義理を覚悟で
1度で良い1度で良いからあの
聡明で知性溢れる上品で美しい
響子さんを抱きたいと思う。
それがそんなに悪い事か?
男なら何歳になってもあのような
魅力的な女性が身近にいたら
雄の本能を揺さぶられるというもの・・・
仕方ないであろう・・・
殆ど強引に自分の湧き出て来る妄想を
肯定してしまった私はシャワーも
浴び終わりホテルに設置されていた
寝具代わりの浴衣をボクサーパンツの
上から羽織り今日睡眠をとる事に
なるであろうベッドに横たわる。
響子さん・・・
そろそろ入浴を済ませたかな?
響子さんの見たこともない
はずの裸体を想像する。
そしてその美しい
透き通るような肌を
シャワーで流す響子さん。
今日下着の上からでは
あるが水島というあの
腐れ外道に指で刺激を
与えられた時の響子さんの
うつむき頬を桜色に
染めて我慢していた表情・・・
私は還暦を越え自慰により
射精をしてしまっていた。
ベッドに設置された枕の
上にあるティッシュで情けなく
放出してしまった精子を
拭き取りながらやっと
大人しくなった物を
ボクサーパンツにしまい込み
響子さんの先程の
態度を思い出す。
何て可愛らしくそれでいて
清楚なのだ。
「大和撫子とは響子さんの
為にある言葉なのだ」
と私は勝手に日本国中の
大和撫子を敵に回すような
事を口走っていた。
私は響子さんに入浴後
部屋に来てほしいと
頼まれたからこの後行くのだが
私の方が早くもう1度響子さんに
会いたいという気持ちになっていた。
《第5章 悲報 第36話 欲情 小田切省三 終わり》
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