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■当サイトは既婚女性を中心に描いている連続長編の官能小説サイトです■性的な描写が多く出てくる為18歳歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい■

第6章 温泉旅行 第26話 スノウの行方 菊沢美佳帆

「もう大塚君も警察辞めてウチに来れば?

歓迎するわよ。」

「賛成。

旦那なら情報屋への人脈も

豊富だし腕も立つし歓迎っすよ。

神谷さんや荒木さん、新しく

旦那の所に配属になった粉川さん達も

一緒にいかがっすか?」

今私と主人の宏は府警の刑事である

大塚博之が独自に捜査の為に借りている

マンションの一室にスノウ捜索の

救援を求めて来ていた。

既に私が橋元の経営するホテル

【ドットクラブ】

より寺野玲華、斉藤雪、斉藤アリサの

援護により無事に帰還

できてから2日が経過していた。。

今、スノウこと斉藤雪が帰還できなかった

事に責任を感じた寺野玲華と寺野とは

普段は水と油の関係の

伊芸千尋が協力し2人で

スノウの行方を捜索している。

あの翌日2人はドットクラブへと

潜入したが既に橋元や張、マイク

それにスノウも居なかったとの

報告を受けていた。

スノウはドットクラブから

逃げ出せたのか

そのうえで帰らないのか?

それとも橋元の部下に捕らえられて

別の場所に移動しているのか?

もしそうだとしたら橋元は約束を違え

情報だけを抜き取りそのまま逃走した

私の事が目的のはず。

スノウの身柄を返す代わりに

私に約束を守るよう

もしくはそれ以上の何かの

要求を突き付けてくるはず。

それも無いし依然彼等の

居場所すら掴めていないのだ。

伊芸千尋がドットクラブの

私や橋元が居た部屋を

彼女の能力

【残り香】

で見てみたらしいが

あの後あの部屋にスノウが

連れて来られた形跡も

無く橋元に張はあの後すぐに

あの部屋から立ち去っていたらしい。

その後の足取りが今も掴めないのだ。

宏は2人だけに捜索を

させる事を心配して

我が菊一探偵事務所で

宏に並び1番の純粋な

戦闘力を誇る副所長の

豊崎哲司、通称和尚と

1人で運営していた

探偵事務所を一時休業し

今は我が菊一探偵事務所に

籍を置いている

モゲこと三出満春に

ツーマンセルで新たにスノウ

捜索を命じた。

そして私からは寺野組と

豊崎組は1時間に一度

お互いに連絡を取り合う事と

2時間に1度は私か宏に

各組ともに連絡を入れ皆の

安全を確認する事を

付け加えた。

私が2日前に対峙した

橋元にその一味は

それくらい慎重に事を

運んでもウチの所員達の

能力を持ってしても

それでもまだ危険である

事には変わりない。

私はそう感じていた・・・

それに私自信にも

まだ橋元につけられた爪痕が

残っていた。

どういう訳かあれ以来

私は異常な程

性欲が増してしまい今は

そのことで非常に苦しんで

いたのだが・・・

その事などスノウの事に

比べれば取るに足らない事

である。

そんな事を考えながら

大塚君との挨拶代わりの

私達からの勧誘に大塚君は

「いやいや。

確かにそうしたいし

その方が自由である事は

間違いないのだがね~」

大塚君が頭を掻きながら

応える。

「私達もその方が

確かに動き易いですし

菊沢さん方は非常に

有能であると感じていますから

御一緒させて頂けるのは

光栄なのですが・・・

あなた方は警察ではありません。

私達・・・

大塚さんと荒木さんが

どうお考えかまでは

解りませんが

私個人としては今の警察に

しがみついてまで

警察である事に

執着は無いのですが・・・

正しい事をする為

には警察で無いと

出来ない事もあります。」

大塚君の優秀な2人の部下の1人

神谷さんがそう言った。

神谷さんはいつも冷静に

おっちょこちょいな

大塚君と少しのんびりした

性格の荒木さんを

上手くフォローしている大塚チームの

頭脳のような存在。

ウチで言うと私やスノウの

立ち位置である。

「確かに・・・

俺ら悪人をぶちのめせても

逮捕する権限はないからなぁ・・・

さんざん小突いたら後は旦那に

引き渡してというのが

今までのパターンやしなぁ・・・」

宏も警察であるから出来る事が

あるという部分に同調して腕を

組み頷いている。

「しかし・・・

今回の様に・・・

警察であっても明らかに

悪人であるこの男を

逮捕できないというのは

大塚君・・・

あなた相当お父様に

嫌われているのね。」

今、大塚君に引き渡そうと

大塚君の隠れ家的存在の

この一室に橋元の一味であり

私のクライアントの

岩堀香澄さんの部下でもある

水島喜八をここに連れて来ていたのだ。

そして今は手錠で拘束し口を

タオルで縛り身動きは取れない

状態にしている。

そして昨日まで

散々宏や哲司が尋問を

繰り返したがこの男精神的に少し

異常があるみたいで言動どころか

たまに人格が変わったと思うような

奇怪な事を口走るし

異常性欲者であるのは2日拘束していて

解った事であるが私を含めウチの女性

所員に卑猥な言動ばかり投げかけ

宏と哲司に散々小突かれていた。

とにかく尋問は最終手段の宏の

【シェイクハンド】

の痛み熱さ冷たさのフルコースを

与えやっと素直になったが

結局知らないものは応えれずに

橋元の行先は解らないままであった。

そしてこの男、相当依頼者の

岩堀香澄さんに執着があるようで

そのことも今回の尋問により

嫌というほど解った。

とにかくこの男をどんな形にしろ

岩堀さんから離せて良かった。

率直にそう思った。

私の水島を逮捕できない事の

大塚君への八つ当たりとも

言うべき突っ込みに

大塚君は

「相沢さん~痛い所

突くね~

宏君、相沢さん本当に面目ない。

しかしこの男は何とか逮捕状が

取れるまで・・・

いや取れなくても今後は

責任もって僕たちで預かるから。

幸い僕には

優秀な部下が3人増えてね。

皆柔道の達人で腕には自信ありの

男たちなので交互で監視するにも

人手は足りるから。

まあ僕の今後の身の振り方も

府警内での阻害が増すのも

今切羽詰まった問題ではないよ。

それよりも今急を要すのは

斉藤さんの事じゃないのかい?」

弱ったなというような表情で

応えていた大塚君が

急に真剣な表情になり

そう言った。

相沢さんとは私の事で

大学時代の同級生である

彼はいまだに私を旧姓で呼ぶ。

そして斉藤さんとは斉藤雪。

私の助手であり

補佐的存在のスノウの事。

その場に居た人間が皆

大塚君同様引き締まった

真剣な表情になる。

「斉藤さん・・・

必ず探し出しますから・・・」

私達菊一探偵事務所と大塚君はよく

連携してお互い持ちつ持たれつで

仕事をしてきた中で神谷さんとスノウは

無表情な者同士どういうわけか

気が合いプライベートでも仲良く

していたようだ。

そんな神谷さんの

言葉が私には嬉しかった。

宏も神谷さんの言葉を

聞き握り拳に力を入れていた。

「しかし・・・

大変申し訳ないのだが

今僕に府警に捜査協力

してもらえる程の力も

人望も無いんだ・・・

僕に付いて来てくれているのは

ここに居る荒木と神谷・・・

それに粉川、杉、斉藤の3人で・・・

だからここに彼らを呼びこの

水島の監視は彼ら3人で交代で

して貰い僕に荒木、神谷の

3人が宏君・・・・

君の命令で捜査に協力させて頂くよ。

今は僕たちもそれしかできなんだ・・・

面目ない・・・」

十分よ。

十分と私は思いながら大塚君に

感謝の気持ちで一杯であり

彼の手を取りお礼を述べようと

私が立ち上がった時

先に主人の宏がソファから立ち上がり

大塚君の前に行き正座をした。

「旦那っ!それに荒木さんっ神谷さんっ!

面目ないなんてとんでもない!

本当にご協力感謝しますっ!

どうか宜しくお願いします!

スノウは・・・

斉藤雪は俺の同級生で

ウチの事務所の

大事な一員なのです。

どうか・・・

どうか・・・」

大塚君達の前に

正座しながら頭を下げ

涙ながらに感謝の気持ちと

協力を乞う宏の姿を見ながら

私は涙が出てきた。

(もうっ・・・

本当に・・・この子は・・・

私は宏のこういう実直バカな

所に惹かれたんだわ。)

私もそのまま大塚君に

駆け寄り正座はしないが

「大塚君、荒木さん、神谷さん

本当にありがとう。」

と宏のせいで出てきた涙を

拭き取りながら頭を下げた。

「宏君っ!

よしてくれよっ

君たちと僕たちの仲じゃないかっ」

大塚君が宏の前にしゃがみ込み

宏の手を取り立つように促す。

「そうですよっ

菊沢さん。

斉藤さんは私の友達でも

あるのです。

必ず見つけ出しますから

お互い協力して

早く斉藤さんをみつけましょう。

菊沢さん方だけのためではなく

これは私個人としても斉藤さんは

見つけたいのですから。」

神谷さんも立ち上がり私と宏を

交互に見ながら珍しく熱い口調で

語る。

「そうですよ~

斉藤さんが居ないと

菊一探偵事務所の

捜査能力が

落ちるじゃないですか~

それはいつも

お互い助け合っている

私達としても困りますから」

荒木さんも笑顔でそう言ってくれる。

「皆さん本当にありがとうね。」

私は彼等のような本当の刑事が

府警から厄介者扱いされている

事を心から恨んだ。

しかし私たちにとって刑事という権限を

持つ彼等が6人であろうと協力してくれる

事は非常に有り難かった。

「さあ。

宏君、そんな格好で

座っていないで立ち上がって

早く僕たちに捜査の方針を

教えてくれよ。」

大塚君が主人の宏の手を

引っ張り上げ立たせる。

「旦那・・・

よしっ

それでは俺と旦那で

橋元の息のかかった

今まで奴が雲隠れしていた

時に使われていたと

思う場所を徹底的に

当たりましょう。

神谷さんと荒木さんは

寺野に連絡を取り

彼女たち今人手不足に戦力不足

だと思うので助けてやって

下さい。

お願いします。」

「了解。」

大塚君が応え神谷さんと荒木さんは

首を縦に振り頷く。

「宏?

私は?」

「美佳帆さんは

橋元に狙われている

可能性が高いから

事務所では無くここで

俺や他の捜索メンバーからの

連絡を受けてみんなに

伝えて欲しいんだ。

画伯とアリサも事務所では無く

こちらへ移動させるから。」

やはり今回はそうか・・・

他の者が今の私の立場なら

私もそういう指示を出すと思う。

「・・・・

解ったわ。」

私は頷くとまたソファに座り

皆が出て行くのを見送っていた。

《第6章 温泉旅行 第26話 スノウの行方 菊沢美佳帆 終わり》





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筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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