第9章 歪と失脚からの脱出 49 話 髙峰の剣士たちの戦いの行方
「風を孕み月影を具せ、黄昏を裂き留まる事無く疾く駆けよ」
前迫香織はむき出しにされたブルーのショーツを隠すこともなく長刀を弓状態に変形させて膝を付き、白く光る矢を番え引き絞った格好のまま【斥力排撃】を全力展開しつつ紡ぐ。
「ぐががが!ごらぁ!そのけったいな能力解除せんかい!」
ブーメランパンツのみを身につけた男を岸壁の岩肌に能力で押しつぶすようにして動きを封じているのだ。
思わぬ反撃を受け右手を負傷し、不覚にもパンツスーツを引き裂かれるという失態を犯してしまった前迫香織であったが、今は平静になり普段の冷静さと余裕を取り戻していた。
(自力で解除してみなさい変態男・・・。あなた程度には無理でしょうけどね)
心中でそう罵った香織は勝利を確信した。
冷静に対処さえすれば、目の前の不埒なブーメランパンツ男程度の能力者に後れを取る前迫香織ではないのだ。
「我が刀身、良弓難張なれど刃を矢摺りとし、己が身を弓弝、我が克気を鏃と成せ・・」
掌を油断からブーメランパンツ男にビー玉で撃ち抜かれたため、矢を引き絞る右手からは血を滴らせてはいるが、前迫香織は狙いを男の心臓に正確にあわせた。
「おまっ!こんなやり方汚いねんぞ!こんなん反則やろが!・・あっ!そやお前さっきからそんなに膝開いて青パン丸見えやぞ!?恥ずかしいところ丸見えや!・・ってこら!待て!マジで待て!こんな近くからそんなもんぶっ放すん反則やねん!動かれへん相手のドタマに向かって金属バットフルスイングするようなもんやないんか?!お前剣士やろ?!潔よう戦われへんのんかい!?・・ちょっ!マジで際どいところまで見えてるで?!ええんか?!・・は・はみ毛見えてんねんぞ?!」
【斥力排撃】で岩肌に押し付けるようにめり込まされ身動きの取れないブーメランパンツの男、モゲこと三出光春はあらゆる手を使ってこの状況を脱しようと口を開くが、前迫香織のほうは準備が整ったようだ。
「どこまでも愚弄を・・・。喜びなさい。私の下着姿を見た殿方はそう多くはいません。・・あなたはこれで死ぬのです。そのぐらいのことは目を瞑りましょう」
「いやいや!まじ見えてんで?!おまえははみ出した恥毛を見られた女としての十字架を背負ってこれから生きていくことになんねんぞ?!これから敵にとどめを刺すちゅうお前の最大の見せ場やっちゅうのに、お前はパンツから毛はみだしてんねんぞ?!しかも両側からや!線の細いお上品な顔してる割に、下の毛見えてんで?!見せる男もおらへんから、手入れも行き届いてないんやろが!?」
モゲこと三出光春は、目の前の女の注意が一瞬でも逸れるように、口八丁でお下劣な罵倒をしていたが、前迫香織はモゲの挑発には乗らなかった。
「・・・聞くに堪えません。私の痴態が本当だとしても、死に逝く者へ私からの死出の手向けです」
モゲと目を逸らさずそう言う香織の声には恥じらいも迷いもなかった。
「ま、待てや・・・!」
香織の目に躊躇がないことが見て取れたモゲは、岩肌に押し付けられながらも再度制止の言葉を投げかけたが香織は引き絞った弦から指を離し能力を発動させた。
「【弓箭激光】」
弓形状の刀身が逆方向に弾むと同時に、無数の白い光の矢が幾百本とモゲに向けて発射される。
ズドドドドドドドドドドッ!
「なっ!う、があっ・・・っ!ち・・千尋!・・・っ!・・・!!」
至近距離で香織の奥義を発射されたモゲは言葉もまともに悲鳴をあげることもできず、婚約を交わした女性の名を叫ぶと、砕ける岩の破片と一緒になって昏い海面に光の矢に突き刺さるようにして激突し海底へと沈む。
海に突っ込んだモゲの身体目掛け、まだまだ無数の光の矢が海面に吸い込まれ激しく波立たせている。
海面が香織の技能で白く昼間のように明るかった、矢が全て海面に飲み込まれてしまうと、そこには波音と朝焼け光が僅かに差し出した暗闇が戻ってくる。
光の矢を撃ち尽くした前迫香織は素足になった両ひざを勢いよく地面に付いた。
「はぁ!はぁ!・・・っく。こんなに手こずってしまうとは・・はぁはぁ!・・全力で【斥力】を使いながら撃つのはやはりずいぶん消耗してしまいますね・・」
下半身が下着とパンプスのみという格好になってしまった香織は肩で息をしながら、なんとか敵を海に沈め勝利することができたことに安堵した。
しかし、そうも安心して居られる状況ではないことがわかっている香織は立ち上がり、慌てて【見】を巡らせる。
「・・・先ほどの気配はどこに!・・やはり・・!侵入者!それにもう一人!!これは奈津紀と戦っていた男?!あの男がアジトに来ているということは、まさか奈津紀がやられたというの?!・・沙織もアジトに帰っていないということは沙織も?!・・・奈津紀と沙織はどこっ!?」
アジトでの戦闘は雇い主である張慈円、違和感を感じた侵入者ともう一人は奈津紀と戦っていた男、あとは張慈円が言っていた華僑たちのものだと推測できた。
しかし、香織の同僚である千原奈津紀と南川沙織の姿が【見】をもってしても、アジトには見当たらないのだ。
「ま・・まさかとは思いますが、あの二人がやられることなど・・・!相手の男たちも奈津紀の相手はいるようですが、沙織の相手はアジトには来ていない様子・・」
左手で頭を軽く押さえ、一定以上のオーラを身に纏う人間を見通す【見】能力に集中し、同僚の沙織が戦っていたと思われる個所に意識とオーラを向ける。
「居たっ!沙織!」
言うと同時に香織は駆けていた。
(一人・・?・・沙織動かないわね・・死んでなさそうだけど、ダメージを負っているのかしら?それにしても敵の男はどこに・・・?)
岩肌を駆け、林を突っ切り再び岩肌が続く視界の開けた海岸線が目に飛び込んでくる。
「さ、沙織!」
実物の沙織は抜き身の刀を一本だけ握ったまま岩肌に膝を付いてうなだれていた。
「沙織!無事ですか?相手の男は?」
「・・・かおりん?」
駆け寄った香織に気でも失っていると思われた沙織は顔をあげて応えた。
「無事でしたか?よかった・・」
「無事・・・?無事なんかじゃないよ・・兼定と政宗が・・」
疲れ果て泣きそうな顔でそう言った沙織が握っている抜き身の刀は、普段沙織が振るっている九字兼定と京極政宗ではなかった。
いま沙織が握りしめているのは普通の太刀ほどの長さのある白刃であった。
「瓶割刀ですか・・。それを抜く羽目になるとは・・沙織もずいぶん追い詰められたのですね・・」
香織はそう言い、特に大きな怪我を負っている様子もない沙織の背を撫で労った。
沙織は世間的には行方不明となっている名刀である瓶割刀を握っていたのだ。
九字兼定と京極政宗は戦いのさなか、豊島哲司の異常な硬度と握力により刀身を曲げられ使い物にならなくされてしまったようで、二振りの名刀は硬い岩盤の地面に転がっていた。
普段は多彩な二刀流で戦闘に臨む南川沙織であるが、真の強敵に出くわしたときには大刀による一刀流になるのであった。
傷んだ二刀から手を離し瞬時に瓶割刀に持ち替えて奥義を発動したのである。
「・・・かおりんこそ・・その格好・・マジうけるんだけど・・。・・・それに・・ちょっと出てる・・」
「さ、沙織!」
沙織の一言で自分の下半身が下着一枚だということを思い出した香織は、慌てて手で隠し、先ほど戦った男が言っていたことが本当だったと自覚させられたが今はどうしようもない。
さっきまで戦っていたブーメランパンツ男の言ったとおり、いまは付き合っている男もおらず、普段パンツルックを愛用していることもあって、ムダ毛処理に関しては完全に油断してしまっていたのだった。
「そ、それより敵は?・・沙織に太刀を持たせるとは、あの男も尋常ならざる相手だったのですね?!どこです?やったのですか?!」
気恥ずかしさを隠す為というか、もっと聞くべきことがあると思い香織は質問するが、腰を引き身を屈めてしまうような恰好になってしまう。
「わ・・わかんない。私、一刀流の技能使うと発動中は意識ないからさ・・。気が付いたときには私以外に誰もいなかったの・・」
そう言うと沙織は案外すっと立ち上がり、瓶割刀を背中に背負った鞘にカチンと仕舞い込んだ。
小柄な沙織が太刀を背負うと、物凄く長く見えるが長さは普通の太刀で三尺ほどである。
そして脚を少しだけ引きずりひょこひょこ歩いて、落ちている愛刀の元へ行き大事そうに拾い上げ、【爪衣嚢】に収納していった。
「そう・・ですか。ともかく生きていてくれて何よりです沙織・・。でも、落ち着いて聞いてください。奈津紀の相手だった男がすでにアジトに乗り込んでいます」
その傷んだ二振りの愛刀を回収した沙織の背に香織は声を掛けた。
「え?そんな・・!てことは、なっちゃんさんがやられたの?!痛っ・・!」
香織のセリフに驚いた沙織は、目を見開き香織のほうへ振り替えると傷を負った自分の腕を押えた。
見た目はほぼ無傷のように見える沙織であったが、豊島哲司に握られていた左腕と左足首の筋肉繊維が潰され内出血し、骨にはヒビが入っているのだ。
それが振り返った拍子に激痛が走ったのである。
「くそっ・・あの鈍ガメ男・・・噛みついたら離してくれなくて困ったわ。って・・なっちゃんさんホントにやられちゃったの?!」
「わかりません・・。とにかくアジトに向かいましょう。帰りすがら【見】で奈津紀の気配も探ってみます。その前に・・・」
「治療?もう治療匕首2本しかないんだけど使っちゃう?私もけっこうな深手だと思うんだけど、かおりんも手、穴あいてるね」
「いえ、まだ任務は終わってません。まだまだ戦いになるかもしれませんから貴重な治療匕首は温存しましょう。そ、それより・・沙織・・。なにか・・履くモノもってないかしら?」
そんなことを言っている場合ではないのはわかっているが、香織は恥ずかしそうに沙織にそう言ったのであった。
「あ・・うん。いいよ。私の予備のスカートがあるけどそれでよければ・・でも、かおりんが履くと随分短いと思うけど・・パンツで居るよりはいいよね?・・ちょっと毛でてるし・・」
そう言い沙織は左手の薬指からズルリと黒いスカートを取り出して香織に差し出した。
「沙織・・!このことは誰にも言わないでくださいね!でもありがとう。ほんっとに助かったわ」
そういい素早くスカートに足を通すとファスナーを締めスカートを正面に回転させる。
「なんだか普段真面目なかおりんのそういう油断したところみちゃうと、ちょっと安心するね・・」
「二人だけの内緒ですよ?!」
「うん言わないよ。そのかわりってわけじゃないけど、帰ったらかおりんのところの鍛冶に兼定と政宗を直してほしんだけどいい?」
そう一方的に約束してもらうと、普段スカートを履くことのない香織は、沙織のスカートなので仕方ないのだが、あまりの短さに驚いたものの丈の文句話言わないことにし、沙織の依頼には快く頷いたのだった。
「じゃあ行こうかおりん!【見】で見てよ。私戦ってる最中なっちゃんさん達がアジトの方向に向かってるの見たんだ。戦いぶりからしてあのサングラスの男を圧しまくってたように見えたし、あの剣聖なっちゃんさんがやられるなんて信じられないよ。きっとまだ生きてる。なっちゃんさん探しに行こう!?」
スカートを履き終えた香織に顔を向け、沙織は奈津紀を見かけた方角に指をさして香織を促した。
沙織の気持ちは物凄く理解できるが、今は任務中だ。
同僚である千原奈津紀の捜索よりも、強襲されているアジトに戻ることを優先するべきではないか。という思いが香織を迷わせる。
南川沙織は全く迷いのない様子で香織に向かって「はやくはやく」という表情を向けている。
「・・待って」
「・・え?どうして?急ごうよ。なっちゃんさんきっと生きてるよ。深手を負っちゃってて動けないだけかもしれないし、急げば助けられるかもしれないじゃん。・・私なっちゃんさんがいないなんて嫌だよ・・」
一度は任務を優先しようと沙織を制止したものの、沙織の正直な表情と言葉に香織も心を決めた。
「・・・わかったわ。行きましょう!全力で駆けながらでは【見】の精度低いから私の走るペースに合わしてね」
「うん!」
そう言うと香織は沙織が指していた方向に駆け出し、沙織もすぐに香織に続いた。
香織の【見】能力は最大で約半径2kmにも及ぶ。
しかしそれは香織が万全の状態の索敵範囲である。
今の香織はその半分ほどしか【見】を展開できておらず、しかもその精度も普段より落ちている。
ノイズが混ざり、人間以外のモノにも【見】が反応してしまう。
「くっ・・ど・・どこにいるのです奈津紀・・」
つい焦った声をあげた香織であったが、すぐ後ろを駆けてくる沙織が「あっ!」と言って立ち止まったようだ。
「どうしたのです沙織?!」
「これ!こっちだと思う!」
沙織はそう言うとアジトである倉庫のすぐそばにある船着き場の方へと走り出してしまった。
香織も引き返し沙織の駆けていったほうを見ると、そこには奈津紀がつけたと思われる剣撃のあとがそこかしこに残っていた。
「【見】ばっかりに集中していたからこんなものが見えなかったのね・・!」
香織はそう言うと沙織の背を追う。
カツンと足音をならし、沙織が巨大な錆びたクレーンを駆け上がり始めた。
「血が・・!かおりん!なっちゃんさんここで戦ったんだよ!」
沙織はそう言うと、刀を背負った小さな背を弾ませ、カンカンと音をさせてクレーンの鉄骨を駆けあがってゆく。
香織も沙織の後を追い、クレーンのてっぺんまで登ってきたが、そこで沙織が残念そうにぼそりと呟いた。
「・・・いない・・」
「・・・ここから・・?落とされたのですか・・・?」
推測を口にした香織に沙織が勢いよく向き直った。
「かおりん!【見】!」
「ええ!」
前迫香織は50mはあろうかという眼下の昏い海に向け、最大精度で【見】を発動させる。
香織はこの距離からでも激しい白波をあげている海面に向かって【見】を発動させるも、ここまで登ってくる途中に見たおびただしい血痕が全て奈津紀の血だとすると、相当な深手を負わされていたと推測する。
「・・・なっちゃんさん!」
沙織もその推測をしたのであろう。
眼下の昏い海を見下ろしながら心配そうに奈津紀の愛称を呼んで、両手を胸の前で合わせている。
ダメかも・・と香織が思った時、【見】に反応があった。
「いたわ!」
「どこ?!」
「あの岩肌!」
香織と沙織は二人でそう確認するや否や駆け出していた。
猛スピードでクレーンを駆け下り奈津紀の姿を確認した岩肌へと急ぐ。
「奈津紀!」
「なっちゃんさん!」
二人は海水にほとんど浸かりながらも岩肌に半身だけ打ち上げられ動かなくなっている血まみれの奈津紀を地上へと担ぎ上げた。
「なっちゃんさん!」
片方レンズの無くなったメガネは残っていたものの、顔面蒼白で血色のない千原奈津紀にむかって沙織が叫ぶが反応はない。
担ぎ上げる時にすでに分かっていたことなのだが、奈津紀はぐったりして全く動かず、体温もすでに人の温度ではなかった。
「奈津紀!・・・こ・・こんな姿に・・!刀もない・・・!海に・・?それとも奪われたというの・・・?!・・くっ・・よくも奈津紀を!」
冷たくなった奈津紀は、ほとんど服は斬り飛ばされており、下着こそつけているがジャケットは無く、ブラウスも袖を通してはいるがボタンははだけ、スカートも申し訳程度に腰に巻き付いているだけで、ほぼ下着だけというあられもない姿にされていた。
そのうえ身体の至る所に生々しい傷跡があり、肩口、そして胸に付けられた大きな傷痕が奈津紀を仕留めた決定打だと思われた。
奈津紀の白い肌は海水で冷やされ更に色を失っており、つけられたキズがより一層際立って見える。
「奈津紀のこのキズの負いかた・・・あの男に甚振られるようにして服を切り飛ばされ、逃げ場のないあそこに追い詰められ徐々に傷つけられていったんだわ・・・!」
そして香織は決定打となったであろう僅かに急所をずらした個所の胸の傷を撫でる。
「そしてわざと急所を外されて・・・身動きをとれなくされてから、あの高さで海に落とされたんだわ・・。奈津紀・・!悔しかったでしょう!まともに泳げないほどの傷を負わされて海に落とされて・・苦しかったでしょう・・!なんて残忍なことを・・・うぅ・・!・・すでに勝負はついていたでしょうに苦しませて殺すなんてっ・・・!・・通信が繋がった時、私が奈津紀の窮地に気付いてあげられていたらっ!」
体温を失った奈津紀の身体を抱き起こし、香織は涙で濡れた頬を奈津紀の頬に押し付け手を握って慟哭した。
「うわああああああああん!」
その様子に沙織も背後で大声をあげて泣き出してしまった。
しかしその時、もはや死んでいるかに思われた握っている奈津紀の手が少し動いた気がした。
「奈津紀!?生きているの?いま手を動かしましたね?!」
香織は声を上げて呼びかけたが、確かに奈津紀の指が僅かに動いたと思ったのだが、奈津紀の身体は冷たいままで、力なく首を擡げてしまう。
「かおりん!こっち!ここになっちゃんさん寝かせて!やろう!あれ!」
さっきまで大声で泣いていた沙織が、顔じゅう涙だらけにして言葉を使うのももどかしく、平たくなった岩場を指さし身振り手振りで伝えてくる。
「まだ生きているなら・・!沙織の匕首で治せるわ・・!ええ!やりましょう!」
やるといっても人工呼吸と心臓マッサージに加えて、二人のオーラをできるだけ奈津紀に送り込んでみるという原始的なことでしかない。
しかし、二人の剣士は最早任務のことなど忘れ、同僚でありリーダーでもあり、姉のような存在であった千原奈津紀をなんとか蘇生させたいということしか頭になかった。
【第9章 歪と失脚からの脱出 49 話 髙峰の剣士たちの戦いの行方終わり】50話へ続く
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