2ntブログ

■当サイトは既婚女性を中心に描いている連続長編の官能小説サイトです■性的な描写が多く出てくる為18歳歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい■

第7章 慟哭 7話 悪意は無いが天然な彼 南川美千代

とにかく小島君の話を聞くと彼には

私を貶める事や、金銭面の無心ではなく

ただ純粋に性欲を満たしたいという事で

ある事が分かった。

よくよく考えて見ると彼の仕事ぶりを

見ていれば分かる事であった。

彼は良い意味でも悪い意味でもそこまで

狡猾な考え方ができる程、思慮深くは無い。

単純明快な子で元夫の水島とは正反対の

性格のように思えた。

今日、彼とここで会うまでの私は

最悪の事も考えていた。

彼が吹聴することにより今の職を失うことまで

考えていたが思い過ごしだとホッと胸を撫でおろし

一気に肩の力が抜けると緊張感も解け

私はジョッキを握り一気に3分の2ほどまで

流し込む。

「ふぅっ・・・

ハハハッ

小島君って悪趣味だね~

何で私なの?

小島くんって確か24歳だよね?

もっと若い子の方が良くない?」

ただの性欲をむき出しにして向かって来る

人ならもう夜顔のバイトで慣れていた。

しかも相手は夜顔のお客様の海千山千の

熟練した男性達ではなく、まだ最近大学を卒業した

20代の前半の男の子だ。

私は緊張も解け、この子に悪意が無いことに安心し

既にこの場の会話を楽しむ余裕まで出来て

正座していた足を崩すとまた掘りごたつの

中に足を投げ出し足を組みリラックスした体勢を取る。

「え~悪趣味じゃないっすよ~!!

南川さんめちゃくちゃ綺麗じゃないっすか~?

僕元々学生の頃から年上めっちゃ好きですし

だからあんな店行ってたんすからっ!」

小島君が私の正座を崩しながら掘りごたつの中に

移動させた足に視線を走らせるが先ほどまでの警戒心も

解け嫌な気にもならずにむしろ若い子でもこんな

私に興味を持ってくれているのかと思うと少し逆の

気持ちにもなる。

「確かに・・・

2年前にあのお店に来てたんだから

22歳?だものね・・・

フフフッもうっ

やっぱりおかしいよ~

普通同年代の子に興味持つんじゃないの~?

それくらいの年の子って?

小島君なら私の年ならどちらかと言えばもう

自分の子供が小島君より少し若いくらいの

子が居ても不思議じゃないんだから」

「僕19歳の時からあの店行ってましたからっ

バイト代ほとんどあの店の代金で飛んじゃって

ましたよ~」

「うそ~!!

もったいない~って・・・

私が言えた事じゃないんだけど・・・」

と掘りごたつの中で組んでいた足を組み替えながら

ジョッキを一気に空けてしまう。

「いやいや・・・

十分価値はありましたよっ

特に南川さん・・・いやあのお店で

居た時はミナコさんでしたから

ミナコさんは・・・

あっビール頼みます?僕ももう無いし・・・」

こんな事を真剣に語れるこの子が面白く感じ

て来てこの情熱を少しは仕事に向けてくれれば

成績も上がるのになぁともったいなくなる。

2人ともジョッキが空になった頃上手く店員さんが

小島君が注文した焼き鳥を持ってきてくれて

私たちは追加で2人とも更にビールを注文した。

食欲の無かった私も小島君の本心が聞けて安心し

無かった食欲も安心すると一気に湧いてきて

シーザサラダに刺身の盛り合わせを注文する。

「もうっミナコさんはやめて~

私もあの時の事、思い出したくないし・・・

それに・・小島君そんな子じゃないと

思うけど私も好きで働いていたわけでは

ないからセンターのみんなには言わないでね」

私は掘りごたつの中で組んでいた足を組み替えながら

笑みを浮かべ小島君を見た。

「うおっ南川さん色っぽ過ぎっすっ!

やっぱり仕草とか角度が若い子とちゃうんすよっ

はい!もうミナコさんって呼びませんっ!

それにそんな事人に言いませんって~

そんな事言うたら僕が人妻風俗にはまってた

って自分で言いふらしてる事になりますやんかっ!?

言えるわけないっすよっ

でもそれっぽい人じゃ無く何か理由があり

本来そんな店で居そうな人じゃないから

南川さんめっちゃ良かったんすけどねっ

慣れて無さそうな見た目やのに

意外にめっちゃ上手かったし・・・

僕も何気なく言うてしまいましたけど

今の南川さんならあの時より更に魅力的ですから

倍払ってでもしてもらいたいっすよっ

ハハハハッ」

この子は本当に素直な子だなと思った。

元旦那の水島と正反対と感じたのはこの子が水島と違い

自分の思ったことを真っ直ぐにぶつけてくるからであろう。

水島のように含みを持たせた話し方や、駆け引きなど一切なく

思ったことをそのまま率直にぶつけてくる。

言わば分かりやすいのだ。

今の小島君の思いは何故かこんな15歳も年上の私に

人妻子猫でしていたような口でのサービスを求めているだけ。

小島君は19歳の頃から風俗に通っていたと言っているから

そういう事はお金を払ってするものだという概念があるらしいが・・・

今まで彼女とかいたのだろうか?

性格は素直で見た目も普通だし居てもおかしくないと

思うが価値観や礼儀作法の面は年代が違うから私には

少し理解しがたい部分もあるが・・・

それでも容姿は私の元夫よりは全然イケていると思える。

「え~そんな価値無いって~小島君っ

もうっおばさん、からかっちゃダメだよ~

それより小島君彼女とかいないの?」

私も率直な小島君には率直に聞こうと思い気になることを

聞いてみた。

「おばさんちゃいますっ!綺麗なお姉さまです~!!」

小島君は自分がおばさんと言われたような勢いで怒ってくる。

私はなんだかおかしくなり少しビールを噴き出してしまい

大笑いしていた。

「キャハハハッ何で小島君が怒るのよっ」

「南川さんっセンターでも1番綺麗なお姉さんっすよっ!

それに彼女っすか?僕大学の時から何回か彼女できましたけど

若い子とは長続きしないんすよ~

なんちゅうか・・・色気が足らんっていうか・・・

子供と付き合ってる感覚になるし・・・」

へ~天然で素直だから精神年齢低いかなと思っていたけど

結構小島君て精神年齢高いのかも・・・

「そうなんだ~まあ好みは人それぞれだものね~

あっ私なんかセンターで1番のわけないでしょ~!

うちのセンター結構美人揃いだよ~

高崎さんとか知原SVなんかも綺麗だし・・」

「そうなんすよ~マジ美人揃いで

仕事になりませんわ~

知原SVも良いっすよね~あの眼鏡にあの足・・・

ハハハッ

だから今の職場好きなんんで辞めたくないんすよっ

もうちょっと仕事頑張らんとマジで派遣契約更新して

もらえなさそうっす・・・」

「知原SVをそんな目で見てたの?

ハハッやっぱり小島君って見るところが

人と違うよ~ハハッ

そうだよ~女の子にうつつぬかしてたら

契約切られるよッ

小島君もう少し頑張らなきゃっ」

私は掘りごたつに放り出して組んでいた足を

掘りごたつから出し両足を左側に折りたたみ

座りなおす。

「ホンマっすよね~

南川さんが3万円の倍の6万円出すから

もう1回口でしてくれたら頑張れますっ

ハハッ」

「こらこらっ私にそんな価値ないよ~

・・・

てかそんなに私が良いの?」

私はお金を貰いこの子にサービスしようなんて

気は無かったが最初のLINEのイメージが最悪だったので

意外にも思ったよりも良い子であった小島君の

方向性はどうかと思うが純粋な気持ちや素直に

欲望をぶつけてくる感じが新鮮で少し心が揺らぎだしていた。

《第7章 慟哭 7話 悪意は無いが天然な彼 南川美千代 終わり》



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筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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