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第8章 三つ巴 44話 宏と哲司 銀獣VS白雷

【第8章 三つ巴 44話 宏と哲司 銀獣VS白雷】

スタジオ野口の裏口付近にいた見張りらしき男たちを、有無言わさず乱暴に薙ぎ払い、ずかずかと屋敷内に侵入していく宏の背を追いながら哲司は急ぎながらも罠などがないかあたりを注視して続く。

(宏のやつ相当焦っとるな。俺かて佐恵子さんが攫われてたら冷静でおれるかどうかわからへん。・・まして宏は長年連れ添った妻の美佳帆さんが捕まっとるんや、しょうがあらへん。こんな時こそ俺が冷静でおってやらなな・・。まあ、佐恵子さんが捕まって助けを待っとる姿なんて、うまいこと想像できへんけどな・・。)

付き合いの長い相棒の心中を慮りながらも、あり得そうもない想像を頭から振り払う。

「ど、どこや!・・1階にも2階にも居る様子あらへんぞ!」

一通り屋敷内の部屋を走り回り、扉を開けて回った宏は応接室の真ん中で立ち、周囲を伺うようにきょろきょろとあたりを伺い誰ともなしに言う。

しかし焦りはあるが宏の頭は冴えており、オーラは心身に漲り五感が研ぎ澄まされている。

「そこか!」

微かに流れ出る空気の動きと、僅かに漏れ出てくる女の声。

(くっ・・!美佳帆さん!)

宏は応接室においてある主賓用の豪華な椅子を片手で掴むと投げ捨て、その奥においてある木目の美しい光沢のあるサイドボードに向かって拳を突き出す。

がしゃん!!
ぱりーん!!

宏に投げ捨てられた豪華な椅子が内窓にあたり窓ガラスを破壊し、サイドボードのガラス戸と、納められていた高級酒のボトルが派手な音を立てて周囲に散らかる。

「おいおい!宏気づかれてまうぞ?スイッチか何かしらあったんと・・」

「この程度の大きさの屋敷や。気づかれてまうんはどうしようもない・・。それに隠し部屋言うてもそんな広うないはずや!一気にいく!」

「せやな!わかった!」

サイドボードの裏面にあった、ハンドル付で金庫の入口のような見た目をした、重厚な金属性の扉を、足の裏で蹴りつけている宏の背中に哲司が声を掛けるが、哲司もすぐに同意する。

「な、なんだ貴様ら!」

隠し扉の裏にいたスーツを着た髭面の大男が、乱暴すぎる突然の侵入者達に向かって大声で怒鳴る。

「ここで正解みたいやな!」

サングラス越しに大男を確認した宏は、金属製の扉を凹まして蹴り抜きざみ、速度を緩めず無警戒にもそのまま大男に突っ込んで言い放つ。

「ひぃ!」

スーツを着た強面髭面の大男だったが、厚み5cmはあろうかという金属の扉をキックでぶち抜いて侵入してきたグラサン男に完全に肝を冷やされたようで、そのイカツイ顔を覆うようにして床に身を竦めて小さく悲鳴を上げた。

「おいデカブツ!この奥に女監禁してるんか?橋元はおるんやな?!」

グラサンは付けているが鬼の形相の宏が縮こまったデカブツに怒鳴ると、デカブツは体格に似合わぬ、小鹿のように高い声で必死に言い訳を始めた。

「ひぃ!い、います!橋元さん、いえ!橋元はこの奥に!連れてきた女もそこにいます!橋元が呼んだ男たちと一緒にその女を輪姦(まわ)しとるところです!俺はなんもしてません!みてません!だから命だけはたぎゅ・・」

鬼気迫る宏の様子に手で顔を覆い、怯えながら嘆願している男は最後まで喋ることなく事切れた。

「輪姦すやて・・?」

指先を髭面大男の眉間に突き刺したままの宏は、ぼそりと呟いた。

「お、おい!宏・・」

もしかしたらと危惧はしていたが、宏の有無を言わせぬ怒りに満ちたオーラが背中越しでも十分充満しているのが見て取れる。

本当に皆殺しにするつもりだと分かった哲司はそこまで言って口を噤んだ。

そのとき、哲司の耳にノイズの混じった稲垣加奈子の緊張した声が響く。

「なんやて?!わかった!・・」

髭面の大男の眉間から指を引き抜き、男が来ていたスーツで拭っている宏も、突然の哲司の声に顔を向ける。

「どないしたんや?!」

やや狼狽えた声で宏が哲司に促す。

「稲垣さんからや!外に張慈円が来とる。稲垣さんと交戦中や!・・今度はこっちが待ち伏せされたんや!」

哲司のセリフに宏はグラサンを指で押し上げ眉間をつくるが、一瞬考えたようではあるがはっきりと言い切った。

「そうかもしれへんけど、間違いなくこの奥に美佳帆さんがおる!さっき微かにやが声が聞こえたんや・・聞き違いやあらへん」

哲司の返事を一応待つつもりだったが、その心配はなかった。

「ここまで来て罠の心配してもしょうがあらへん!美佳帆さんも助けて待ち伏せも潰す!でええな!」

「すまんな・・テツ・・いくで!」

哲司は宏の心配を吹き飛ばす返事をすると、宏もそれに応えると同時に力いっぱい扉を蹴破った。




レンガの敷き詰められた歩道を足音なく歩いていた長身長髪の女剣士は、はたと歩みを止め、店庭に植えられている植栽に視線をむけて静かに言った。

「・・何者です?」

長髪長身の女剣士こと、前迫香織は長い髪を抑えながら長刀の鞘を植栽・・否、植栽の影に潜む気配に突き付け姿を隠した気配の反応を待つ。

隠れている気配は香織の問いかけに一瞬動揺したような微妙な空気の流れを発したが、意を決したように声を出した。

「・・俺がいるのを見破ったのかよ・・?」

そう言いながら、ゆらりと外灯の下に身を晒した男は乾いた笑い声を微かに発し、やや疲れた表情に見で香織にそう言った。

「・・当然です」

香織が目を細め、首を僅かに傾げたのは、現れた男が想像していたものよりずっと男前だったからだ。香織は植栽の影から現れた褐色の肌に整った顔立ちの男の正体や戦闘力を、表情と身のこなしで見抜こうと観察する。

「・・へっ」

褐色肌の整った顔立ちの男は、香織のセリフに一瞬目を見開き驚いた表情になるが、すぐに自嘲気味にかたを竦めると溜息をついた。

男の自虐ともとれる反応にさらに目を細め、首を傾げた香織は鞘を付けたままの切っ先を僅かにしゃくり男にそれ以上の説明を促す。

「・・俺は劉だ。香港だよ。あんたは髙嶺なんだろ?・・よろしく頼むぜ」

劉幸喜は名乗ると、草臥れてはいるがその整った顔に笑みを浮かべ長髪長身の女剣士に手を上げ軽く頭を下げて挨拶をした。

劉の言葉に香織の表情は激変した。警戒に満ちていた表情は消え去り、一気に女性的な優しい表情になる。

「これは・・失礼いたしました。劉幸喜さんですね。聞き及んでいます。この度はご依頼頂き光栄です。ご依頼いただいたからには髙嶺の名に恥じぬ働きをお見せする所存です」

香織は突き付けていた刀を腰の後ろに隠すと、劉に向かって丁寧にお辞儀をしてみせる。

香織の頭の中で、仲間から聞いていた情報と一致したためだ。かといって、香織の動きに隙はないのだが、表情は随分和らいでいる。

(へぇ・・)

劉は内心で長髪長身の女剣士の振舞いに感心していると、女は更に続けた。

「申し遅れました。私は髙嶺六刃仙が一人、前迫香織と申します。お見知りおきください」

お辞儀から顔を上げ、切れ長の目でじっと劉を見つめてくる目にはクライアントを敬う敬意が含まれており、香織の烏の濡れ羽色で艶のある黒髪を静かにかきあげる所作が女性らしさを感じさせる。

「ああ、俺は劉幸喜だ。劉でいいぜ。よろしく頼む。そっちは3人と聞いていたんだが、あんたとは初顔だな」

劉はそう言うと、美女を前にすると出てしまう癖でつい右手で差し出してしまい、「しまった断られる」と思ったのだが、意外にも前迫香織は劉の差し出した手を即座にすっと握りそれに応えた。

「どうかされましたので?」

握手したまま動かない劉を不審に思ったのか、劉の手を握ったままほんのわずかに首を傾げた香織が、怪訝そうに聞いてきた。

「い、いや・・。なんでもない」

つい先日出会った他の六刃仙達とは随分違う印象の為、戸惑いがでてしまった劉は慌てて手をパタパタと振り取り繕う。

「クライアントである張慈円さんが戦闘中のはずです。苦戦されているようであれば、助太刀しようと思い向かっておりました。張慈円さんはあちらに?」

香織の表情にやや疑問符が浮かんでいるのは、張慈円の仲間である劉幸喜がボスである人物を差し置いてこんなところに隠れていた為であろう。

「い、いや!・・ボスはこっちはいいから裏手にまわって髙嶺と残りの奴らを始末してこいとのことだ」

「そう・・ですか」

劉の慌てた言いように、表情を顔には出してはいないが、香織は劉の反応を観察する目がやや強まるも、そのまま劉の言葉を待った。

「あー・・ともかく俺は裏手にまわるぜ・・?そういう命令だからな。あんたはもし、うちのボスが無いとは思いたいんだが、苦戦してたら頼む。なにしろ相手はあの稲垣香奈子だ」

うちのボスが負ける姿を見たこともないし、想像もできないが、あの脳筋の獣女ならもしかすると、という不安が頭によぎった劉は目の前にいる前迫香織にそう言ってしまってから、赤面した。

自分がとても太刀打ちできない相手を、高嶺六刃仙とはいえ儚げで華奢な女性に依頼している自分が情けなく感じてしまった為だ。

香織の背は170cmと高いが、握手で握っている手は繊細で、厚みも薄くとても華奢だ。

(く・・、俺はなんて情けないんだ・・)

「・・・あ、あの・・?」

やや頬を紅潮させた前迫香織が控えめな声をあげたので、劉は、はっとなりどうしたのかと顔を上げ訝しがる。

「そろそろ手を・・」

「おっ・・!すまん!つい考え事をしてしまって!別に他意はないんだ」

慌ててそう言い、手を離したものの、劉はつい今さっきまで香織の女性的な手の滑らかさや、華奢さを確かめるように親指で香織の手の甲を撫でるように触ってしまっていたのだ。

「そう・・ですか・・。では私は向かいますので失礼します」

香織はそう言うと一礼し、さっき劉が通ってきた通路のほうに歩き去っていった。

劉は隠れていたのが難なく見破られてしまったのと、考え事をしてしまっていたせいで初対面の女性に誤解されたかもしれないと思い、自分自身に飽きれ、香織の背を見ながら呻いた。

「なんてこった・・。どうかしてるぜ」




両の手から【白雷】を閃かし、褐色のレンガの上に着地した張慈円は対象の獣を視界から見失うまいと即座に顔を上げる。

「ええい!煩わしい!」

張慈円はそう吼えると、熟練された技術を駆使し、両手で暗器【白雷】を操って、銀色の女豹に迸らせる。

オーラの乗った【白雷】が地面や木々を打ち払うたびに、木々やレンガの破片が飛び散り、バチバチと電撃が弾ける。

張慈円の攻撃は確実に何度か銀獣こと稲垣香奈子にヒットしているのだが、いつまで経っても銀獣の動きが鈍くなる様子はない。

むしろ、ますます速くなっている。

「ちっ!」

張慈円はするどく舌打ちをする。

(ちょこまかと!・・最初の崩拳と合わせて3度のクリーンヒットをものともしないタフさ・・そしてこの速度・・!)

8本の【白雷】を掻い潜り、香奈子の低い姿勢からの猛烈な左フックを張慈円は闇歩法で躱し、後方に宙返りして躱す。

加奈子の拳が、うなりをあげた黒い暴風となって張慈円の背後にあった石の街頭柱を粉砕する。

(・・そしてこの破壊力・・!)

【白雷】を両手で構えるなど今まで数えるほどしかなかったのだが、8本の暗器を銀獣は信じられない速度で右に左に上にと躱し距離を詰めようとしてくる。

張慈円はとっととケリをつけるつもりで焦っていたのだが、稲垣加奈子との戦闘に妙な高揚感を覚え始めていた。

「くくくく」

自然と笑い声をあげてしまった自分に張慈円は自分自身で驚くが、素直に受け入れることにした。

稲垣加奈子という難敵との戦闘を楽しんでしまっているのだ。

お互いに動きが止まり、10mほどの距離を置き対峙する。

「何笑ってんのよ」

加奈子は顎に滴る汗を左手の甲で拭い、鋭い目で張慈円を睨みながら言う。

「いや・・気分を悪くさせたか?くくく・・。気にするな」

不気味に笑う張慈円の意図がわからず、苛立った声をあげた加奈子は内心では張慈円以上に焦っていた。

(この電気蟷螂野郎!想像以上だわ!・・舐めてたかも・・。最初にいいのをもらちゃったのが痛かったわね・・・。力を入れると痛む・・。ほかにも攻撃を貰ったところが悲鳴を上げてる・・。パワーもスピードも私のほうが上なのに・・!むかつくけど・・こいつ純粋に戦いが上手なんだわ。うまく間合いを取らせてもらえない。あの武器さえ躱したらどうにでもなると思ったけど・・・)

「来んのか?・・では少し話すか。・・・稲垣・・前言を撤回するぞ。貴様は詰まらなくはない。なかなかのものだ」

加奈子の苛立ちや焦燥を他所に、張慈円がしゃべり出した。

「はん・・。やっと加奈子ちゃんの美貌に気が付けたのね。感心感心・・」

さらに意図がわからないことをいう張慈円の発言に加奈子は軽口で返しつつ、少しでもダメージを回復させようと呼吸を整える。

「くくく・・。そういう事だ。貴様のような女の楽しみ方を思いついたのだ。貴様は強い。いままで出会った女の中では文句なしの一番だ。・・・強い女を力でねじ伏せ犯すのも悪くはないと思うようになってきたぞ?」

そういう張慈円の顔には邪悪で好色な笑みが浮かんでいる。

「・・お生憎様。あんた全然私の好みじゃないから願い下げ。ねじ伏せられないし他を当たりなさい」

加奈子は両手で身震いするような仕草をし、手のひらを拒絶の意味を込めてひらひらと振ってこたえる。

しかし、頭の片隅でもしそうなったことを考えると、怖気と同時に陰鬱な想像もしてしまいそうになりぶんぶんと頭を振って妄想を追い払う。

「稲垣・・。なかなかに惜しいものだ。お前ほどの使い手を殺してしまうのは忍びない」

「あんたが手を引けばいいじゃない。あんたはイケメンでもないし、あんたのしてきた悪事は許せないけど、敵じゃないなら私も戦闘狂なわけじゃないから、数発殴るぐらいで許してあげるわよ?」

張慈円は加奈子の発言に、笑いながら首を横に振り続けた。

「くくく、貴様は面白いことを言うな。しかしそうもいくまい。・・・なぜ一企業の宮川があれほどの大プロジェクトを一社で独占できているのかを考えたことはあるのか?・・宮川はたしかに大企業だがもっと大きな企業はいくらでもある。日本政府が宮川一社に委託するには不自然であるし異常だ。IR推進法が採決され可決されるまえからの出来レースであったのであろう?おそらくは一族ぐるみで魔眼を使い、政府要人を軒並み操作したな?・・その作戦には宮川佐恵子も参加したと聞いている。貴様も当然知っているな?」

張慈円は感による憶測も含むが、自らの推察を宮川一族直系の側近である稲垣加奈子にぶつけてみた。

「さあね」

張慈円の問いかけに、加奈子は無表情を繕い真顔で短く答えた。

稲垣加奈子を詳しく知る者がみれば、加奈子が返事を返した表情は不自然に映ったことであろう。

「・・ふん。思った通り嘘は上手くないな。・・宮川は少しばかり・・いや・・、かなり欲張りすぎている。表社会も支配し裏では我々のような勢力までも排除したいのか?・・魔眼の力は強力だ。強力すぎる。貴様の飼い主である宮川佐恵子も相当傲慢で排他的な性格の持ち主のようであるしな・・。我々としては、どうしても除いておかねば、いずれ徐々に勢力を削られ香港や華僑等は奴等の前に膝を屈するか、さもなくば太平洋の荒波に追い込まれ海の藻屑と消えるであろう。・・・稲垣、貴様もすでに魔眼の傀儡ではないのか?裏社会にも曲がりなりにも秩序や法・・仁義はあるのだぞ?・・宮川のやり方は他を一切許さぬ傲慢そのものではないか!」

張慈円はそう言い切ってしまってから、薄く笑い頭を振る。

「どうかしているな。すでに貴様は宮川の傀儡・・。何を言っても無駄であったな」

自嘲し肩を竦めた張慈円が、乾いた笑い声を微かに滲ませつつも諦めたような口調で言いながら加奈子を見やる。

「・・支社長は私たちに絶対に目は使わないわ。・・そんなこと今まで一度もない。出会った時からずっとよ。・・・・もし、張慈円。もしあなたが・・・大人しく支社長に降るなら、きっと慈悲をくださるわ。・・支社長は能力者を集めてる・・。あなたが悪人で殺人犯だとしても・・・あなたが大人しく言う事を聞くと支社長が確信したら・・たぶんあなたを殺さないはずよ」

加奈子は佐恵子や真理から、香港三合会がベトナムやフィリピンでも勢力を削られ、組織としてはすでにガタガタだということ聞かされていた。

そして今、ここ日本でも他国で失った勢力を拡充するため張慈円自ら乗り込んできたという訳だ。

しかし、橋元を足掛かりに数年かけた湾岸計画も宮川によって橋元不動産は無力化され、結果、張慈円の苦労は徒労となり、計画はほぼ行き詰まり頓挫させられたのだ。

その上、宮川の能力者にも対抗しなくてはならなくなり、苦し紛れに髙嶺に依頼をしたはがいいが、あの髙嶺弥佳子率いる筋金入りのアウトロー集団が湾岸計画をむざむざと香港だけに渡すことはないだろう。

それらの推測がつくため加奈子はついそのようなことを口走ってしまったのであるが、加奈子の感情とは逆に目の前の電気蟷螂からはどす黒いオーラを立ち上らせ激昂した。

「この俺に・・降れだと?!慈悲をくれてやるだと?!!・・ガキどもめらが!増長しおって!!」

そう怒鳴ると、どちらかと言えば今まで受け気味であったが、初めて張慈円のほうから距離を詰め両手の暗器【白雷】を振るう。

(いまさら分かり合えるわけないか・・・)

今まで以上の速度を見せ、先ほどとは違う気迫と形相で迫る張慈円の迫力に気圧されそうになりながらも、ズキリと痛むお腹を気づかれないようにして、加奈子は迎撃態勢をとった。


【第8章 三つ巴 44話 宏と哲司 銀獣VS白雷終わり】45話へ続く

コメント
No title
うわぁぁ…
加奈子ちゃん結構ピンチと思われます。
そもそも武器無しで戦う加奈子ちゃん相手に刀や飛び道具って、卑怯者ばかりです!
電気ナマズに何か負けるなー(´∩`。)グスン
電気ナマズに負ける事を想像すると私まで身震いします。

毎回、楽しみに読ませて頂いています。
これからも頑張ってください、応援してます♪
2019/02/03(日) 18:42 | URL | 麗しの元店員 #-[ 編集]
麗しの元店員様

いつもサイトへの訪問にコメントの投稿をありがとうございます。
加奈子は今少しピンチですね~相手が相手なので仕方ないですが、
店員様のお気に入りの加奈子の今後の活躍を期待していてくださいね^^
2019/02/13(水) 01:03 | URL | 千景 #-[ 編集]
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筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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