第9章 歪と失脚からの脱出 22話 銀獣を淫獣にしてしまう男
「ぁぁ・・。だ、だめよぉ。・・・うんん。まだ、勝負の途中でしょ・・」
首筋に男の唇が触れると、加奈子は下唇を噛み、白い喉を露わにのけ反らせて女性らしい声をあげた。
「ダメやないやろ?俺の方が3杯もリードしとんや。もう降参やろ?」
ソファに浅く座る加奈子を、隣に座ったサブローが背後から抱きしめ、オフショルダーチュニックから露出している加奈子の少し汗ばんだ白い首筋を唇で堪能している。
「ま、まだ・・」
加奈子は強がりを言おうとしたが、言葉にならない。
サブローは本当に酒豪で、酔ってやや酩酊している加奈子とは違い、まだまだ余裕がある様子だ。
テーブルに置かれた加奈子のショットグラスには、ヘネシーがなみなみと注がれたままである。
サブローに背後から抱きすくめられながらも、飲み比べに負けじと、手をグラスにのばそうとするが、やっぱりもう飲むのは無理だ。
もう一杯だって飲めない。飲みたくない。
しかもサブローのターンにするには、これを3杯も空けなくてはいけないのだ。
加奈子が負けを認めかけ、諦めそうになったとき、先ほどから首筋を這いまわる唇の感触に加え、肩に回されていたサブローの手が鎖骨をひとしきり撫でると、そのまま谷間を露出させている豊満な胸へと伸びてきたのだ。
「ああっ!きゃ・・!、ま、まだ!だ、めでしょ・ぉ?」
服の上からの刺激とはいえ、この不意打ちに加奈子は、意図せず男を挑発してしまうような声で不平をあげる。
「まだって言うってことは、もうそろそろ諦めつくってことやな。・・カナコ・・酔った顔も可愛いなぁ」
ソファに座った加奈子を背後から抱きしめ、上から覗くように見ているサブローは、加奈子の左の胸を軽く、服の上から撫でながら愛おしそうに囁きかけてくる。
加奈子はまさか飲み比べで、こんな展開になるとは予想していなかった。
自称ミス宮コーで女優の新垣結衣似でもあり美貌にも自信をもっているが、美貌に格闘と同じぐらいお酒の強さも自負していた加奈子は、本当に飲み比べで負けるとは思いもしていなかったのだ。
適当に酔ったふりをしようと思ったのだが、そんな必要はなく、サブローはとんでもなく酒に強かったのだ。
しかしサブローもまさかこの新垣結衣似の抜群のプロポーションを誇る加奈子が、この国では知らない者もいないほどの超巨大企業の宮コーの幹部社員で銀獣と敵対組織から恐れられる存在であるとは想像もしていないであろう。
そんな銀獣である時の影は微塵も見せない1人の可愛い酔った女性と化している加奈子は、サブローの整った顔にも、酔って桜色に染めた顔を覗き込まれ、アルコールで色づいた顔を更に赤くさせてしまい目を逸らせる。
首筋にかかるサブローの吐息、自慢の胸を異性に触らせているという非日常的な刺激に加え、先ほどから「可愛い」を連発されてしまっては、銀獣と恐れられる加奈子も、自らがメスであることを自覚せざるを得ない。
とはいっても、元来負けん気の強い加奈子は、こうなりたいという欲望が無かったわけではないのであろうが、勝負と名の付くものは勝たずにおれない性格から自分から降参の言葉を言えそうもない加奈子に、サブローが助け舟を囁いてきた。
「なかなか降参言わへんな・・・。せやけど、もうカナコにこれ以上飲ませたら続きができへんようになってしまいそうやからな。そのカナコのショットグラス、俺が空けたら俺の勝ちや。それでええな?」
サブローは優しい声でそう言うと、加奈子の返事を待たず、テーブルに置かれた加奈子のショットグラスを手に取り、ぐいっと飲み干してテーブルに置いた。
「俺の勝ちやな?カナコ」
笑顔でそう言い顔を覗き込んでくるサブローに加奈子は
恥ずかしそうにコクンと頷いた。
(いい香り…ウルトラマリンかしら…着流しにウルトラマリンって…本当に変わったひ・・・と・・・)
そう思った瞬間、加奈子の口が塞がれる。
「んんん?!」
突然の濃厚で優しいキス。
最初は驚いたが、すぐに目を閉じ、サブローに唇を貪られるに任せ、加奈子も舌で応える。
軽く撫でられていただけの胸も、手つきが変わり、胸を揉みしだかれ声をあげさせられる。
そして、ひとしきり加奈子の胸の感触を堪能したサブローはキス続けながらも、手慣れた手つきでチュニックの裾から手を入れ加奈子の自慢の豊満な胸を包むピンクのブラジャーを上にずらした。
明るい部屋で露わとなった加奈子の見事なEカップは数える白い胸を優しく鷲掴むと、すでにこれでもかと硬くさせている乳首を人差指と親指で弄んできたのだ。
「んはぁ・・あう!んんんん!(他人に胸を触られたのっていつぶりだろう・・・)」
直接胸を責められ、吐息を漏らした加奈子の口を塞ぎなおすように、濃厚なキスが続けられる。
サブローは、今度はデニムに手を伸ばし、ファスナーを外し始めてしまう。
「あ!・い、いやぁ・・んん・!」
加奈子はキスの僅かな隙を見つけ、言葉だけの否定を口にするが、サブローはその社交辞令を無視し、キスも手を止めないで続ける。
口ではそう言ったものの、加奈子自身もサブローが作業しやすいように、ヒップをソファから浮かし、デニムパンツを脱がしやすくしてしまっている。
「ほんま可愛い女やな・・。イヤイヤいうても、キスも身体も全然嫌がってないで?」
サブローは脱がせたデニムパンツを隣のソファに投げ、露わになった加奈子の引き締まってはいるが魅力的な脚線美を撫でながら言う。
「ああ・・!恥ずかしいわ!私だけ、いっぱい脱がされちゃってるじゃないの・・」
加奈子はピンクのバタフライティーバックが露わになっているのを今更恥ずかしがるように、膝をソファの上にあげ、正面から見ると膝を交差するようにして隠した。
「その恥ずかしがる仕草がええんや。ショーツも紐パンなんか履いて、色っぽいのつけてるなぁ。ほら、俺の勝ちやったんやから、素直にならんかい」
サブローは恥ずかしがる加奈子の背後に完全に回ると、胸を弄んでいた手は加奈子の左膝を掴んで股を広げるように動かした。
同じく右膝も・・。
「ああああ!・・だ・だめよう!」
ショーツを履いているとはいえ、ソファの上でM字開脚に近い恰好に身体を広げられた加奈子は、顔を反らし、両手は忙しそうに股間と顔を行ったりしたりしながら、どちらも隠そうと無駄な努力をしている。
恥ずかしがる加奈子の表情を、愛おしそうに眺めながら、サブローは構わずチュニックとブラを纏めて掴むと一気に上をずり上げた。
加奈子の形の良い豊満な双丘が完全に露出されぶるんと現れる。
「ああああ!や、やだ!・・恥ずかしい!」
ピンクのブラジャーを上にずらされる時、先端を堅く尖らせてしまった乳首が擦れ、自分の乳首が痛いほどそそり立っているのが嫌でもよくわかる。
ソファーの正面には大きな姿鏡が置いてあり、両足をM字に広げられ、乳房を丸出しにされた女性が写っている。
加奈子は自分のあられもない姿を、確認させられるように顎を掴まれ鏡の方へ顔を向けさせられた。
お揃いのピンクのブラジャーとショーツ。ショーツはティーバックのバタフライショーツで隠す生地部分も少ない。
ブラジャーは捲られ、生地の薄いショーツもその中心部分はすでに濃いピンク色が縦に長い楕円形の模様をつくってしまっていた。
「だだ、だだだめ!」
姿鏡に映った自らの恥ずかしいショーツの有様に、慌てて股間を右手で隠し、左手は鏡のほうへ向けて、まるで見ないでと言っているように手のひらを広げてしまう。
「もう準備ばっちりなんやなぁ、カナコ。どや?初対面の知らん男に接吻されまくって洪水のように濡らせてしもた気分は?ほんでも、その恥ずかしいシミ、バレたんがまた感じてくるやろ?・・ん?・・それにしてもカナコ・・」
そう言うとサブローは、加奈子の手首を片手で束ねるように掴むと、加奈子の頭の後ろまで持ち上げた。
そして無防備になったショーツ周りに、もう一方の手を伸ばし、Vラインをなぞる。
「ひあああぁ」
加奈子は情けない声をあげてしまうが、サブローは構わずに加奈子のショーツをぐいっと少しだけ下にずらした。
「ちょっ!・・いや!うううう!」
サブローは加奈子のショーツの中に手を突っ込み、肝心な部分には触れないように、恥骨付近やIラインを確かめるように優しく撫でまわした。
「カナコ・・・生まれつきか?」
「・・うぅ」
女性自身である部分周辺をしっかりと確かめられた加奈子は、返事にならない声を上げ、目を逸らし頷くのがやっとだった。
「パイパンなんか。ますます気に入ったで」
「恥ずかしい・・」
「せやな。恥ずかしいよなぁ。下着も濡らしてもてるし、今日会ったばっかりの男に見られてしもてなあ。それにパイパンマンコも見られてしまう訳や。パイパンやからよう見えてしまうでえ」
(歳は聞いてないけど27,8ってところやろな・・。生娘ではないにしても・・この恥ずかしがりよう・・)
サブローは、年の割に恥ずかしがりまくる加奈子を面白がるように煽る。
(演技やのうてホンマに恥ずかしがっとる・・・。こんな上玉やからてっきり経験豊富やと思とったんやが、案外経験少ないんかもしれん)
加奈子の両腕は、いまは頭の後ろで手首をつかんで固定しているので、脚は自由に動かせるはずなのに、M字にされた脚は開いたままで、加奈子なりにサブローを頑張って喜ばせようとしている。
(恥ずかしがっとるけど、それがええみたいやな・・どれ・・)
サブローは加奈子の手を掴むと、一度降ろさせ背中に回させた。
「な、なにするの・・?」
加奈子が少し不安そうな声をあげるが、サブローは「ちょっとこうやってみ」といい加奈子の手を背中で交差させる。
そして右手で左の、左手で右のバタフライショーツの紐の部分を加奈子の指でつまませたのだ。
「カナコ。引っ張りすぎたらあかんで?ショーツの紐ほどいて、自分から御開帳してまうぞ?」
背中で腕を交差させ、ショーツの紐を親指と人差し指で摘ままされた加奈子は、自ら解いてしまわないように胸を突き出すような恰好で、セルフ拘束のような恰好にされてしまった。
「うぁあああ。こ、こんなの・・!」
「どや?気に入ってもらえたか?紐パンなんて履いとるからや。自分の姿よう見てみ?」
サブローは、両腕を背中で交差させた不自由な格好の加奈子の顎を再び掴むと、姿鏡を見せるように顔を正面に向けさせる。
「ああ!うう・・!」
後ろ手では左右逆手で紐パンを摘ままされ、紐を解いてしまわないよう胸をそらせてたM字開脚の女が、顔を真っ赤にして欲情しているのが見える。
「恥ずかしい女がおるやろ?・・さ、続けるで」
サブローはそう言って加奈子の正面にまわり、無防備になった胸を揉み、ショーツごしに固くなった陰核を探し当て愛撫し始めた。
「あああああ!」
加奈子はようやく与えられた本格的な快感に、脚を閉じようとしてしまったが、脚を閉じようとすると摘ままされている紐がしゅと音を立て、結び目が少し緩んだ感触に驚いて、慌てて足を広げる。
「あふぅ!んんんんん!こ、これ!・・ああ、意地悪ぅ」
結果、腰も前面に突き出すようになってしまい、自ら陰核をどうぞ触ってくださいと言わんばかりの格好になってしまうのだ。
「楽しんでくれてるみたいやなぁ」
形よく先端を堅く尖らせた乳首を舌で転がし、加奈子の美しい顔をよりシャープに見せる細い顎をあげて仰け反って喘いでいる加奈子の表情を楽しみながらサブローは満足そうに言う。
ほぼ全裸で胸と腰を突き出し、身体を開いた状態の加奈子を正面から愛撫を続けているサブローは、加奈子の鍛え上げられた、それでいてきめ細かく白い肌を無遠慮に撫でまわし堪能している。
(それにしてもカナコの身体・・めちゃめちゃ鍛え込んどる・・・。なんでや?・・・この鍛え方は尋常やない。なんかのプロアスリートか・・・?しかし、下半身だけやのうて、背筋や腕までも・・いったい何のスポーツやねん・・。あかん、俺あんまスポーツに詳しないねん。しかも日本のプロアスリートやとしてもわからんしな。・・でももし、そうやとしたら俺とは違った意味で素性明かしにくいんやろな。有名な選手で、内心正体がバレへんかドキドキしながら楽しんどってくれたら嬉しいんやが・・)
服の下に隠されていた加奈子の豊満ボディの正体が、女として男を誘う魅惑的なプロポーションという性能だけではなく、実質的な機能をも持ち合わせていることに、サブローは素直に感嘆つつも、明後日の方向に妄想を膨らませてしまっていた。
サブローが妄想しながら、ショーツ越しに陰核を責めていると、加奈子の引き締まった腹筋が上下に収縮し、サブローの指が怒涛の勢いで送り込んでくる快感に反応している。
それを見て、加奈子が本気で感じているのを確信したサブローは、少しぐらいなら痛みが加わっても快感になるやろと思い、乳首を軽く甘噛みてやりながら、もう一方の乳首も指で転がしてやる。
そして、同じく乳首なみに硬化させている陰核も、ショーツ越しに摘まみあげクリクリと転がしてやると、加奈子は今まで以上にのけ反って可愛らしい声を上げだした。
「きゃう!ああっ!・・い、いやあ!」
(・・美人すぎて男が近づき難かったんやろか・・。こんな軽い刺激でも、めちゃめちゃ感じまくるほど経験少ないやんか・・。かなりのM気質やのに、全然開発されとらん)
サブローは加奈子の喘ぎ声が大きくなったことと、刺激を与えている陰核周辺のクロッチの湿り具合が増したのを見て確信する。
ショーツのクロッチ部分は、すでに加奈子の愛液ですっかり湿っていたが、今の刺激で更に溢れてきており、ショーツ越しに擦ってやっても、にちゃにちゃと粘着音を発し出したのだ。
陰核責めが相当気に入ったのだと感じたサブローは、湿った布ごと陰核を摘まみなおして、軽く恥骨に押し付けるようにすると、さらに時計回りにくるくると回転させた。
「あああぅ!だ、だめえ!そんなことされたら!」
「クリは感じるよなぁ?カナコ?・・そんなことされたらどうなるんや?」
「い、逝っちゃうから!」
「はは、はっきり言うてもたな。逝ってもええで?しっかし、初対面の男に逝くところ見られるんやぞ?なかなかな快感やろ?ほら、一夜限りやでカナコ。思いっきり乱れても後くされなしの相手や。遠慮せんと思いっきり恥ずかしいところ晒してしまえや」
一夜限りというサブローのセリフに、加奈子もその気になってきてしまう。
サブローが押し付けてくる陰核への刺激をもっと貪ろうと、はしたなく腰をぐいぐいと突き出してしまう。
乳首と陰核への愛撫も加奈子の喘ぎ声に合わせて、激しくなる。
(ああああ!だめ!もう!)
加奈子は恥ずかしさから無駄に絶頂を我慢していたが、もうそれも限界に達したことを悟った。
「逝く!!っああああ!!!」
弾ける瞬間、加奈子は頤を跳ね上げ髪を振り乱して、ソファの背面に後頭部をぶつける勢いでのけ反った。
足の指は開き切り両足も天井に向けてあげられている。
逝ってしまった恥ずかしさから、両手で胸、そして顔を覆うように手を伸ばすと、摘ままされていた紐を自ら解いてしまい、逝った瞬間と同時に最も恥ずかしい部分を自ら曝け出してしまった。
「あっ!?・・だめ!い、いや!」
加奈子は紐をほどいてしまったことにすぐ気づくが、紐パンは一度解いてしまえば、すぐに履きなおすのは無理な構造のショーツだ。
養老の滝のごとく淫液を物凄い勢いで垂れ流す水元の秘唇や加奈子の快感の度合いを表すように固く勃起しきった陰核を自ら露わにしてしまった加奈子は、見慣れないほど普段とは違う無毛の自らの秘所を隠そうと慌てて身を丸くした。
そんな加奈子を強引に立ち上がらせ、正面から抱きすくめたサブローは、果てて息も絶え絶えの加奈子に濃厚な口付をする。
「んんんんん!んはぁ!んん!ちゅ!」
加奈子も積極的にサブローのキスに応え、サブローの背中に両腕を回して抱き着く。
着流しを着たままではあるが、引き締まったサブロー体躯、加奈子の豊満な胸が、サブローの鍛え上げられた胸板に押しつぶされるほどきつく抱きしめ合い、口づけを交し合う。
熱愛中のカップルのような口付けを3分ほどしていた二人だが、ようやく唇を離し見つめ合った。
ハァハァと息を切らし、見つめ合う二人。
サブローが恥ずかしげもなく加奈子に囁く。
「カナコ可愛かったで・・」
「・・・(サブロー…私の正体を知ってもそう言ってくれる?)」
と、聞きたくても聞けない言葉を心の中で呟く加奈子。
鼻と鼻、唇と唇がくっつきそうな至近距離でそう言われた加奈子は、なんとも言い返せず恥ずかしそうに一度眼を逸らして、そしてはにかんでサブローを見つめ返す。
口では何も言えず、それが精いっぱいだった。
「・・カナコだけほとんど全裸になってしもたな。それだけ首に巻き付けてても、もうしゃーないやろ」
サブローはそう言うと、加奈子の肩に引っかかっている白のチュニック、黑のタンクトップ、ピンクのブラジャーを纏めて引き上げ、本当に加奈子を全裸にしてしまう。
「ひゃっ!」
加奈子は、いきなり一糸まとわずの格好にさせられ、慌ててその豊満な胸を両手で隠し、腰を引いて両ひざを合わせた。
「ほんまにええ身体しとるのう・・。今日限りで手放すんがマジで惜しいわ・・。ちょっと摩っただけで逝ってまう感度も最高やし・・。素直にマゾっ気が強いんもええ感じや。・・・しかしプライドが案外高そうな雰囲気もあるから・・カナコ、普段見くびられんような仕事してるやろ?」
「ば!ばか・・・言わないでよぅ・・お互い詮索しないんでしょぅ(私だってあなたの事をもっと知りたいと思い始めちゃうじゃないの・・・)」
手をあげサブローに一瞬抗議するような仕草を見せ、声を大きくさせかけた加奈子だったが、恥ずかしそうに拗ねた表情で胸元を隠して身を縮めてしまっている。
(可愛ええ・・。ほんまに可愛ええな。もしも許される身やったら・・・こんな女がええわ)
身をよじり、身体を隠すようにしている加奈子の仕草にサブローは、正直にそう思った。
しかし、首を横に振ると、
「そやったな。すまん・・追及せえへんで。・・しっかし、そんな顔みせられたら・・。俺も我慢できへんし、そろそろ・・」
サブローは気を取り直し、そう言うと濃紺の帯を素早く外し、着流しをするりと脱いでしまった。
ボクサーパンツだけの姿になったサブローの股間は、大きく膨らんでいる。
「カナコも全裸やしな」
サブローはそう言うとパンツを下ろした。
ぶるんと現れたそれは、20cmほどはあるだろうか・・。
加奈子は自分に対してエレクトしてくれている大きなそれを、胸を隠しつつ、まじまじと見入ってしまった。
(・・・あんな大きいのが・・わたしに・・みっ見た事ないってあんなの・・・)
加奈子のはしたなくゴクリと喉を鳴らしそうな表情に、サブローは
「ほなら、まずは俺のを口で味わってもらおか・・・。どいうのが入ってくるのか、しっかり上の口でリハーサルしてからや」
と言って、加奈子の手を取り、自分の前に跪かせたのだった。
(・・・どのぐらいあるやろかこの女・・・。最低でも80ぐらいいければええんやけど・・。さっきのクリイキで13や。まあ、最初のクリイキはけっこう高い数字でるから、中やと10~12・・・最高に刺さっても15ぐらいか・・。でもまあ、大抵の女は4,5回てとこやろな・・。ともあれ、暫くしゃぶらせたらわかることや・・。100以上とかあったら最高なんやが・・)
サブローの内心の計算と思惑など知る由もない加奈子は、はにかみ、おずおずと素直に跪いて、サブローに頭を撫でられつつも頭を押さえらている。
そして、その20cmはあろうかというサブローの弩張りを、口にあてがわれようとしていた。
加奈子はいま思念、オーラを身に纏っていない。
普段、防御系のオーラを纏うということは、「警戒してますよ」というサインでもあり、防御思念は特定の相手に警戒心を向けると、相手にも伝わりやすいという特性をもっている。
だから親しい能力者同士でそれをするのは、少し失礼に当たるのだ。
当然、最初はサブローのことを警戒していたのだが、加奈子は相手に悟らせないよう巧妙にコントロールしていたし、触れるほど近づかれることはなかった。
もちろん普段はコントロールなどせず、むしろ、ある程度周囲にわかるように展開している。
加奈子や真理も、勤務中は立場上常にオーラを纏って警戒せざるを得ないからだ。
KYなうえ、標的とされやすい佐恵子に至っては、誰の前でも無遠慮に防御思念を全力展開している有様だったが、今はオーラが上手く使えず、狭い範囲で、できるだけ展開しているようだ。
以前の彼女の、刺すような圧迫感は【感情感知】を展開しているのと同時に、強力な防御思念も展開している為であるのだ。
だがいまの加奈子は、自らを絶頂に誘ってくれたサブローに気を許している。
いまの加奈子は防御思念を纏っておらず、いわゆる0オーラ状態である。
加奈子が、唇にあてがわれていた弩張を、控え気味に恥ずかしそうな顔で舌を少し這わしはじめると、サブローはかるく掴んでいた加奈子の頭を、髪の毛ごと少し強引に掴みなおして、一気に喉奥まで貫いた。
「んぐぅ!?」
加奈子は性経験の少なさとその知識不足ゆえ、セックス時でも、能力を使ってくる男がいるということを全く知らないのであった・・・
【第9章 歪と失脚からの脱出 22話 銀獣を淫獣にしてしまう男 終わり】23話へ続く
« 第9章 歪と失脚からの脱出 21話 一夜限りと割り切らないといけない関係 l ホーム l 第9章 歪と失脚からの脱出 23話 サブローの魔技【負債】 »
加奈子は最近主要の登場人物として登場させていた中ではお色気シーンが少なめの登場人物でしたので、お気に入りと思っていらっしゃる読者様がいらっしゃり光栄です。
筆者としては結構気に入っている登場人物の1人でもありますので、マットマートン様のように仰って下さる方がいらっはいますと励みになります。
今後とも一生懸命書かせて頂きますので今後ともよろしくお願い致します。
そして私は、加奈子のファンになる前は、あまり登場していないですが霧崎美樹が気になっていて、実は今後の活躍に期待したりしています。そしてやはり1番大好きな岩堀香澄の活躍も期待しています。今後も応援しています!
いつも一夜をお読みいただきありがとうございます。加奈子のラブシーンは予想できなかったですか?だとすれば、私としては成功になります。この人が!?という登場人物をエッチなトラブルや出来事に巻き込んでいくというスタンスは初期の頃から変わらずですので、それにご希望の霧崎美樹は、物語上また登場はさせたいと思いますし、香澄に関しては必ず活躍してくれると思いますので楽しみにお待ちくださいませ^^
ご丁寧で励まされるコメントをありがとうございました。