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第5章 悲報 第26話 ビジョンアイ2 小田切響子

私は深町さんを不安な気持ちで見送ると

車に残り深町さんを待つことにした。

私の我儘とも言える橋元社長に会いたくない

という事を聞きお義父様が私に代り仕事を

断りに行ってくれた。

そのせいで今お義父様は橋元社長の

所で気を失われているとの連絡を

受けた。

どのような事がありどのようないきさつで

そうなったか詳しくは聞けなかったが

私はいてもたってもいられない気持ちを

抑えるので精一杯だった。

深町さんとの約束が無ければ今すぐに

ここからは目と鼻の先にあるお義父様が

居る橋元社長所有のテナントビルに

向かいたい気持ちだ。

深町さんからは橋元社長がどのような

人か詳しく聞いた。

そのうえで私はお義父様がこのまま無事

返して頂けるのであれば私は橋元社長の

要望に応えても良いとさえ思っていた。

本当ならそんな事は嫌だし怖いとも思うが

私のせいで既に何らかのアクシデントに

巻き込まれていると思われるお義父様の

事を考えると私はこの身と引き換えに

してお義父様をこのまま無事に返すことが

できるのならそれで十分だと思っていた。

しかし深町さんがそんな事をせずとも

今のこの状況を乗り切れるかも知れない

可能性があるとの事で優秀な探偵事務所の方と

会いに行ってくれている。

深町さんは今の橋元社長には警察の人でさえ

中々手出しができないような事をおっしゃっていた。

そこまで言われていた深町さんが頼ろうとする

探偵事務所とはいったどのような人たちなの

だろうか?

凄く興味はあったが詳しく聞くこともできず

また詳しく聞いている時間も無かったために

聞くことはできなかったが今はその方たちが

協力して下さりお義父様を助けてくれることを

祈るのみであった。

お義父様・・・

まだ気を失っておられるのですか?

本当にごめんなさい・・・

わたくしの為に・・・

お義父様の家で大丈夫だと

肩を抱きしめて下さった

お義父様のぬくもりを思い出すと

涙が出て来る・・・

私はお義父様や深町さん、主人の恵三さん

のイメージは私の力で読み取った事はない。

勝手に流れ込んでくるイメージはあるが

極力見ないようにその時は心を閉ざしていた。

でもあの時は心を閉ざせなかった。

私にそれだけの集中力と心をコントロール

できる余裕が無かったのもあるが本当はお義父様の

思い描く絵を見てみたかったのかも知れない。

そして私が見た絵は・・・

お義父様は私を・・・

抱きたいと思っていてくれていた。

正直驚いた。

でも恵三さんには悪いと思ったが

私は正直嬉しかった。

私は恵三さんを愛しているし

恵三さんと結婚した事を本当に

良かったと思っている。

しかし私はもしかしたらお義父様には

夫婦の愛情や親子の愛情とは

また別の感情を抱いている。

それを何と表現すれば良いのかは

解らない。

恋心や尊敬の念ともまた違う気がする・・・

勿論お義父様も心の奥底にある願望なのか

その時私の身体が近くにあったからそう

いうイメージをしてしまったのかおそらく

一過性の物で常にそんな事を考えていたわけでは

ないだろうし本気でそのような事が実現するとも

思ってはいないだろうと思う。

それにお義父様の絵からは

その日玄関先で私の不注意で

お義父様に下着を見せてしまっていた絵も見えた。

お義父様もお仕事は引退されたとはいえまだまだ

お元気な男性だし普通の男性ならそのような不埒な

物を見せてしまえばそういうイメージをしてしまうのも

仕方のない事だと思う。

それに私もお義父様には性的な意味は無く

あのリビングでして貰ったように抱きしめて貰えたら

良いなと考えた事は過去にもあった。

しかし私はお義父様の息子の嫁である。

お義母様のお立場も考えればそのような事

考えるだけでもいけない事だと思い自分を戒めていた。

しかしあの時偶然私のビジョンアイが見た絵は

私がお義父様に心の奥では望んでいた以上の姿だった。

思い出すだけで恥ずかしくて顔が熱くなってくるような

私とお義父様の行為・・・

お義父様・・・

そんな風にわたくしを・・・

求められるのですか・・・

嬉しいけど恥ずかしいです・・・

わたくしは力強く抱きしめられるだけで

十分ですよ・・・

私はこんな状況で・・・

何て不埒な事を・・・

今深町さんはお義父様を救うために

探偵事務所の人に会いに行って下さって

いるのに・・・

お義父様に至っては今どのような状況に

置かれているかもわからないのに・・・

私は何てふしだらな嫁なのだろう・・・

そんな風に今まで思った事も無かったのに。

今のこの危機的な状況が普段の私では考えも

しない事を考えさせているのだろうか・・・

私がそんな卑猥で不謹慎な妄想に浸っていると

駐車場内に男性が2人やってきて駐車中の他の

車の中を次から次へと覗き込むように見ている。

車上荒らし?

日本人じゃなさそうだし・・・

アジアの人には見えるが風貌がどうも

日本人っぽくないし・・・

私は車がロックされている事を再確認

するとこちらには来ないように祈っていた。

万が一来ても・・・

人が乗っているのだもの。

無視して去っていくわよね?

そう思いながら彼ら2人を注意しながら見ていると

やはりこちらの方にもやってくる。

嫌だ。

どうして?

その場所からでも私が乗っているの

見えるでしょ?

この車からは何も取るべき

物はないわよ。

そう思い2人のアジア系の外国人だと

思われる風貌の男性を見ていると1人の

方と目が合った。

助手席に乗る私の方へ近づいて来る。

まさか車を壊してまで開けようとしたりは

しないわよね。

車上荒らしでしょ?

普通人が居たら逃げるでしょ?

逃げなさいよ・・・

合わせた目を反らしたくても

反らせない。

そして男性2人は私が乗る

助手席を窓ガラスに

顔を近づけて来て私を覗き込むように

見ている。

何?何ですか?あなたたち・・・

私は助手席のロックを確認しながら

彼等が覗くだけで何もしてこない事

を祈り目が合った方の男性を睨み付けていた。

キュィィィィィィンッ・・・・

あっ・・・

イメージが入ってくるときの私だけに

聞こえる音が聞こえる。

ビジョンアイが自動的に作動したのだ。

絵が見える。

えっ?

鎖で吊るされている上半身が

裸の男性。

涙が勝手に出て来る・・・

この人がイメージしている姿は

この人が先程まで見ていた姿なのだ。

男性は私が知っている人・・・

今1番知りたかったお義父様の状況

今1番見たく無かった姿でもあったが

望まずもその姿がこの車上荒らしの

外国人風の男性から読み取れた。

車上荒らし!?

違う・・・

この人達がお義父様を襲ったの!?

深町さんが言っていた橋元社長の

取り巻きの外国人?

許せない・・・

お義父様をあんな目に合わせるなんて・・・

私は目の合っていた男性を睨み付ける

目がさらに怒りに満ちたものになっており

我を忘れそうなくらい感情が昂っていた。

おそらく生まれて初めての感情だった。

無意識に私は助手席のロックを解除し

車から降りると言葉が通じるかは

解らないかったその判断もできぬほど

冷静さを欠いており

「小田切省三を今すぐ解放してください!」

と私が睨み付けていた男の袖を

掴みそう言っていた。

「オダギリショーゾ?」

何とか言葉は通じたみたいだった。

「あなたたちが鎖で吊るしている人ですっ!」

私はよく人からは声が小さく聞き取りにくいと

指摘されていたがこの時は腹の底から大きな

声が自然と出ていた。

「アア。

アノオトコ?

アナタキョウコ?

シカシナゼアノオトコ

ツルシタトワカッタ?」

「はい。

小田切響子です!

あなたたちが鎖で吊るしている

人の娘です!

そんなことはどうでも良いので

早く案内してください!」

「ヤットミツカッタ。

ボスガマッテルネ。

クルノオソイ。」

私が袖を掴みくってかかっていた

方ではないもう1人の男が私の腕を

引っ張り連れて行こうとしたが私は

その腕を振りほどき自分の足で

彼等について行った。

《第5章 悲報 第26話 ビジョンアイ2 小田切響子》




第5章 悲報 第27話 私が優先すべき物 小田切響子

おそらくこのテナントの

4階は一切使われていないのであろう。

1階から3階までとは打って変わっての

静けさだ。

ぎりぎり日本語が通じる外国人2人に

挟まれる形で私は階段を上り4階へ

着いた時にそう思った。

この界隈では10階以上のビルが

立ち並ぶので周辺のビルの物陰になり

窓から入って来る太陽の光が乏しいのも

4階の寂しさを感じさせる。

なるほど・・・

橋元社長が自分で使うために

ワンフロアを空けているのね。

しかも用途は仕事に使うのではなく

自分の趣味や悪事の為と言うのは

深町さんの話と照らし合わせるとそう結論づく。

私は4階に着いた瞬間どの部屋に

お義父様が居るか解っていたので

2人を置いてけぼりにするくらいの

速度で歩き部屋の前で一瞬立ち止まり

この部屋で間違いないと確信すると

勢いよくドアノブを開けた。

後ろから私を車の中まで探しに来た

アジア風の外国人2人が私を押しのけ

中に入るが私はドアノブを開けた瞬間

あまりにもの部屋の光景に絶句して

その後涙がこぼれてきて先程の

ビジョンアイで外国人の男から

絵を見た時以上の怒りがこみ上げてきていた。

「お義父様!!」

私が絶句して立ち止まっている状態から

一転部屋の右隅に天井の下に

通る鉄パイプに繋がれている鎖に

上半身は裸の状態で腕を後ろ手に

縛られそこから鎖で繋がれている

お義父様の元に駆け寄ろうとすると

大柄な黒人系の外国人の男に腕を

摑まれ取り押さえられた。

「オネエサンチョットマッテ」

「放して下さい!お義父様っ!

響子ですっ!大丈夫ですかっ!

起きてくださいっ!お義父様っ!」

私は黒人系の外国人の男に

取り押さえられ動けない。

そしてお義父様ばかりに集中して

いた視線は私に話しかけてきた

人の声により部屋全体を見渡せる

までには冷静さを取り戻す。

「いらっしゃい~

小田切響子先生。

すみませんな~

アンタのお義父さん

アンタの仕事を断りに

来たまでは良かったのですが

私の事が余程嫌い

だったのか急に

暴れだしましてな~

取り押さえるのに一苦労

でしたわ~

なあ水島さん」

橋元社長!

この人がお義父さんを・・・

私がもう二度と会いたくないと

思っていた橋元社長がそこに居た。

そして部屋の窓際にある机の前に座る

橋元社長の横に今橋元社長が声をかけた

少し前頭部が広めのオールバックの

キツネのような容姿の水島と呼ばれた男が

居る。

「ええ。

それはそれは

もう。

しかしあれだけ

暴れられるとただで

返す訳には行きませんな~

社長。」

「それは

この小田切響子先生が

迎えに来てくれたのですから

この響子先生に責任を取って

もらうことにしますわ~

ははははっ

先生も酷いですな~

私の仕事を断るのは

良いけどそんな事は自分で

言いに来て貰わな困りますわ~

う~ん。。。

今日は・・・どうかなぁ・・・」

ビシーーーーンッ!!!

はぅっ・・・

これはあの時の・・

私の心を掴もうと・・

あっ掴まれたっ!

油断していたっ

あの時は

冷静だったから

何とか弾き返せたが・・

この人・・

一体何者なの?

今何をしたの・・・

「橋元社長・・・

お義父様が暴力を振るう

ような方じゃないのは

あなたもお会いしてお解り

なのではないですか・・・

そんな事お義父様がするわけ

がありません。

それにあのような酷い

事は早く止めて下ろして

あげてください。

私が仕事をお受けできないのは本当に

申し訳ございません。

それに関しては私が悪いのであって

お義父様には責任はございませんから・・・

お願いします。

お義父様を解放してあげて下さい。」

私は黒人系の大柄な男性に腕を掴まれ

動けない状態で橋元社長を正面から

見据え懇願するように強く抗議をするように

訴えかけた。

「ええ。

ええ。

かまいませんとも。

この人にはもう用はないですからな~

私が用があったのは小田切響子先生

アンタなのですからな~

ほうほう。

今日は調子が良いみたいですわ~

色々解りましたよ~

アンタの事が・・・

ふんふん。

さっきお義父様の

省三先生とも色々お話しさせて

もらいましたがね~

アンタ達相思相愛ですか~?

そうじゃなきゃたかだか旦那の父親の

事でそこまで血相変えて怒らんでしょ~?」

「へ~そうなのですか?

社長?」

橋元社長は私の目をみつめ

口調はふざけてはいるが真剣な

表情で信じられない事を言う。

その横で聞いていた水島と呼ばれた

男が無言で応えない私の変わりに

橋元社長に応じる。

(この人はまさか・・・

私と同じ力を・・・

いや厳密に言うと同じでは

無いかも知れないかもしれない

しかし何らしか相手の心の

奥底まで覗けるような力が

あるとでも言うの?

私のビジョンアイとはまた

違うのだろうけどさっき

心を掴まれた絵が見えた・・・

それがそうなのかも・・

それでなければ私のお義父様に

対する思いがたった2度会った

だけで解るはずなどない・・)

私は橋元社長から視線を反らし

大柄な黒人系の男に腕を掴まれ

動けないま斜め下の床を見ていた。

「その通りですわ~

小田切先生。

いやしかし本当に義理の

お義父さんとSEXしたいと

思っていたとはね~

がはははっ

そんなふしだらな方にはとても

見えんがね~

しかし今アンタが考えている事は

全部正解ですわ~

がはははははっ」

えっ?

私はカァァァと頬が熱くなるのを

感じた。

お義父様が気絶されている事

だけが救いだった。

しかし心を覗かれそれを人前で

公言されると言う事がここまで

恥ずかしい事であったとは・・・

それにあの下品な笑い方が私の

集中力を欠くのに凄く力を貸している。

あの音階は私には天的なようだ。

「へ~そうなんですか?社長?

こんなにお上品な顔している先生なのに

何という淫乱な女なんでしょうな~

ははははっ」

横にいる水島と言う男も私には受け付けない

人種であるように思える。

しかしこの状況下で私は何としても

お義父様だけは無事に取り返したいと

思っていた。

あの橋元社長が私の心を覗けるならそれも

もう気づいているはず。

そしてこの横で私を掴み動けなくして

いる男から見える絵は私を犯している

絵だ。

最初からこの人達はお義父様と

引き換えにこの私に辱めを与える

事を目的としていたのだ。

それが解れば私がどう応じるかも

橋元社長には伝わっているはずだ。

どうぞお好きなように・・・

その代わりにお義父様には

これ以上危害は加えないと約束

して下さい。

私はそのように心で念じてみた。

「素晴らしいっ!

凄い覚悟ですな~

小田切響子先生・・・

アンタのような方を私は

探してたんですわ~

そこで1つ提案なんですがな。

アンタの覚悟は解りましたわ~

しかしもう1つアンタとお義父様が

ここから無傷で帰る方法があるんですわ~

アンタ私と同類ですわな~?

人間性の事を言うてるんやないですよ~

まあアンタならこの意味解ると思いますが

そこでね。

アンタ私と組みませんか?

今後もビジネスパートナーとしてね。

そうすればこの小田切省三先生も

アンタも今すぐここから立ち去って

貰って結構ですわ~

それが無理ならアンタがその隣に居る

マイクから見た景色を演じてもらう事

が私への謝罪になりますかな~」

この人は悪魔だ・・・

この悪魔のような人から出された

提案は悪魔の手先になる事がここから

立ち去る条件だった。

それに応じなければ私は誰にかは

解らないし

もしかしたらここにいる

人全員かも知れないが

ここでこの人たちの

慰み者になりその見返りに

お義父様は助かる。

どちらにしてもお義父様にこれ以上の

危害を加える気は本当に無さそうだと言う

事だけは解ったのでひとまず安心した。

しかし・・・

私は悪事に手を貸す気は無い。

ましてや橋元社長が欲しいのは

私のビジョンアイの力だと彼は

私にだけ分かるようにそう言っている。

そんな事できるはずもない・・・

だとしたら・・・

私は・・・

それならせめてお義父様をこの

部屋から退室させてから・・・

「強情な人ですな~

アンタももう結論は出たみたい

ですな~

おい。

張起こしっ!」

水島と言う男の反対側の橋元社長の

脇に立っていたアジア風の外国人。

張と呼ばれた男がお義父様に近づいていく。

「お願いします。

お義父様に乱暴はしないでくださいっ!」

「いやいや。

響子先生。

乱暴はしませんわ~

アンタがお義父さんを

救う為に今から頑張る姿を

お義父様にも見てもらわんとな~」

「えっ・・・

嫌っそんな・・・

わたくしあなた方の

言う通りに致しますから

せめてお義父様は

先にここから退室させて

下さい。」

私は懇願するが橋元社長は

また下品な笑い方で大笑い

しただけで張と言う男は

電気ショックを与える様な

機械。

あれがスタンガンという物

なのだろうか?

私もTVでしか見た事無い物だが

そのスタンガンをお義父様を当て

バリバリッという音が鳴る。

「お義父様っ!!」

私はマイクと呼ばれた外国人を

振りほどくくらい暴れたが力では

かなわずに羽交い絞めにされたまま

叫んでいた。

「うっ・・・・

橋元っ!・・・

お前と言う男は・・・

!!

響子さんっ!!

響子さん何故来たっ!

深町君はっ!?

深町君は一緒じゃなかったのかね?

橋元娘には一切手出しするのでは

ないぞっ!

私が仕事を引き継ぐからっ!」

「お義父様っ!

ごめんなさいっ!私のせいでこんな・・・」

「いや響子さん良いんだ・・・

橋元っ!私が仕事を・・」

バリバリッ!!

また張と言う男がお義父様にスタンガンを

当てる。

「あぐぅっ!!」

「オマエウルサイ。

スコシハダマルッ!」

「がはははっ

さすが張。

私が言いたい事を

よく解っている。

小田切先生~

今から響子先生は

あなたを救う為に

一肌脱いでくれるんですから~

あなたもよ~く見ておいて

くださいよ~」

「なっ何をバカな事をっ!

橋元やめてくれっ!

娘には手出しせんでくれっ!

頼むっ!

響子さんバカな事は

するんじゃないぞっ!

響子さんっ!」

バリバリッ!

「オマエダマレッ!

アノオンナニモコレクラワセルゾッ!

ツギクチヒライタラ

アノオンナノニョインニコレアテル!

イイナ!」

「うぐっ!

うっ・・・」

「やめてくださいっ!

お義父様わたくしは大丈夫

ですから・・・

お義父様に乱暴しないでくださいっ

橋元社長どうすれば

宜しいですか?」

私はこれ以上お義父様にあの

スタンガンを当てられるのを

見て居られなくて

早く橋元社長の

言う

【責任の取り方】

を聞き

実行したかった。

お義父様を起こされたのは

誤算で非常に恥ずかしいし

もしかしたら主人の恵三さんの

前でされるよりも嫌かも知れないが

今何より優先すべきものは

お義父様の無事であった。

《第5章 悲報 第27話 私が優先すべき物 小田切響子 終わり》




第5章 悲報 第28話 菊沢美佳帆という女性 深町幸作

私は今トトールと言う喫茶店で

美女と向かい合い座っている。

今は独身の私にはここ最近では

ありえないシュチュエーションであった。

しかしここに居る理由はこの美女と

この私の今後の浮かれた話であるはずも無く

私の大恩ある小田切省三先生の窮地を

この女性に救ってもらうべくこうして

対峙しているわけであった。

女性の名前は菊沢美佳帆と言い

今ではこの町1番の探偵事務所と

呼べるまでになった事務所の代表

菊沢宏の奥さんである。

見据えられると吸い込まれそうな長いまつ毛の

奥にある心の奥底まで見通されていそうな

大きな黒目。

肩にかかる毛先に軽くウェーブががった

艶のある黒髪にすっきりとした鼻筋から

やや肉厚で薄く紅が引かれた唇。

深刻な話をしている中でもとトトール内の

男性から視線を集めているのが十分頷ける

容姿である。

もう30代後半くらいの年齢であるはずなのに

身体も出る所はきっちり出ていて引き締まるべき

所は引き締まっている男なら1度はお相手をお願い

したいと思えるその肢体も彼女の魅力の1つだ。

彼女の旦那の事務所の開業手続きを引き受けたのが

縁なのだがそれ以来はすっかり疎遠になっていた。

そして彼女と会うのも5年ぶりになるがあの当時より

身体の方にも脂が乗ったというか円熟味が出て

いて女性としての魅力に一段と磨きがかかったように

見える。

今日は私服?

であるからか当時から年をとっていないのか

もと思えた。

初めて会ったときはダーク色のスーツ姿で

あったが今日の彼女は白のTシャツにデニムの

ショートパンツとまたとても探偵と思えない

服装であるがその理由までは知らないし

今は知る必要も無い。

私が知りたいのは彼女をはじめとする菊一探偵事務所が

小田切省三先生の救出の為に橋元という男と構えてくれるか

どうか?

それと橋元の仕事を断った菊一探偵事務所が何故この町で

堂々と商売を続けていられるか?

その点であった。

対峙するだけでこのような緊迫している状況であっても

私も忘れかけていた男性としての本能に火が付きそうな

魅力的な顔立ちに身体を持つ彼女ではあるが今は本当に

それどころではないのである。

「深町さん。

ご無沙汰なので

ゆっくりとお話を

したい所ではありますが

お電話で頂いた情報から

私も出来る限り弊社の

ネットワークを使い調べた

結果。

小田切省三先生は

非常に危険な状況下に

あると思われます。

ここからは私の推測も混じりますが

橋元には今、数名の危険な取り巻きも

いてその者達の暴走も橋元は楽しんで

いるように感じられるのです。

そこから推測すると橋元本人にその

気が無くても小田切先生は何らしかの

危害が既に加えられていると思います。

そして問題は

今回の件を弊社で引き受けさせて

頂くに当たり今すぐに行動を

起こす必要があると思われますが

何分人員が出払っていておりまして

今から小田切省三先生が捕らわれている

テナントビルへ向かいたいのですが

現場の仕事ができる人員が弊社で今

わたくし1人という事。

そして深町さんにも一緒に行って頂き

お手伝いをお願いしたいという事。

この2点をご了承頂けるのでしたら

今回の件はわたくし共としても

御恩ある小田切先生の事ですので

何とかご協力させて頂きたく思っております。」

「有り難い。

菊沢さん、その2つですか?

勿論あなた方の御都合も考えず

急なお願いですので菊沢さんしか

いないというよりはあなただけでも

居てくれたのです。

私もそれで十分ですし勿論

私に協力できる事は何なりと

部下の様に命じてくださって

かまいませんのでお使い下さい。」

「ありがとうございます。

わたくしもここに来る間に

手は打っていますので弊社の

代表の菊沢が30分後には

こちらに着く予定です。

それに提携と言うか協力して

くれる刑事も居ましてその人も

菊沢と同じくらいのタイミングで

着く予定です。

刑事の中でも橋元を怖がっている

人間ばかりではありませんので・・・

それと今回引き受けさせて頂く理由として

わたくしどもも守秘義務があり詳しくは話せませんが

別件で橋元の傘下に居るある男を追っておりまして

わたくしどもとしても動くタイミングはもう少し

後の予定ではありましたがどの道

彼等とはぶつかる

運命だったのですよ。」

菊沢美佳帆は真剣に話しながらもどこか

別の所にも意識を集中させているのか

何処となくそう感じる。

「そうでしたか・・・

ご主人に刑事の方まで

来てくださるんですね。

素早い対応かたじけないです。」

「いえ。

あのテナントに居る面々を

考えますとさすがにわたくしと

深町さんが2人で行ったとしても

手に負えないと思いますので

しかし菊沢が来れば私と彼の2人で

一層できる自信はあるのですが・・・

ただ橋元の事はわたくしも全てを

知っているわけではないので一抹の

不安はあります。

ですので念の為に大塚という私の

同級生で府警の刑事をしている人が

居るのですが彼にお願いして今回は

助っ人を頼んだのです。

先程お聞きした今回の件のいきさつに

ついてですが・・・

小田切先生の義理の娘さんも

今こちらに来られてると・・・」

菊沢美佳帆はショートパンツの

腰に差していた扇子を開き

口を隠し話す。

「はい。

この近くのパーキングで

待っています。

菊沢さんとその大塚と言う刑事さんが

来ればお嬢さんもおそらく着いて行きたいと

言うと思いますが・・・

菊沢さん方がダメだと言うのならば

私が説得して置いて行きますが・・・」

私も響子さんの事だけが気がかりだった。

響子さんを橋元の所へなど

連れていくわけには

行かない上に説得するのも困難な状況。

今こう私が応えても向かい合う

菊沢美佳帆も

悩んでいるのか・・・

非常に深刻な表情になっている。

「いや・・・

あの菊沢さん・・・

私も現場に行きお手伝いも

しますが・・・

その・・・

お嬢様が邪魔なら

私がこちらに残り・・・

彼女を邪魔させないよう

見張っておきますが・・・

どちらの方がお役に・・・」

急にバチンッ!

と扇子を閉じ

立ち上がる菊沢美佳帆に

私だけでなく周囲のお客さんも

驚いた。

そして大声が出るかと思いきや

一転小声でトーンも落とし

また扇子で口元を隠し

「深町さん・・・

すぐに出ましょう。

予定が変わりました・・・

お嬢さんも・・・

もうテナントビル内かも

知れません・・・

理由は話せませんが・・・

これは事実です・・」

なんとっ!

菊沢美佳帆から発せられた

言葉は今度は私を立ち上がらせた。

何故それが解ったかも気になるが

それも今はどうでも良い。

菊沢美佳帆が言った内容が

事実ならば全て計画が水泡と化す。

「響子さん・・・

あれほど車の中で

待てと言ったのに・・・」

「お嬢様のお名前は

響子さん・・・

ですか・・・

それでしたら自分から

テナントビルへ向かったのでは

無く連れ去られた可能性が・・・

いや連れ去ろうとした者に

自主的に着いて行ったような

感じでもう駐車場には居ないです。

急ぎましょう!」

「何だって!?

響子さんっ・・・」

菊沢美佳帆が手早く会計を済ませ

迷いも無く橋元のテナントビルへ

駆けて行く後を私は急ぎ着いて行った。

《第5章 悲報 第28話 菊沢美佳帆という女性 深町幸作 終わり》




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第5章 悲報 第29話 賭け 小田切響子

私の腕を羽交い絞めにしていた

マイクと言う大柄な外国人の

男性はやっと私の腕を掴んでいた

手を放し橋元社長や水島と言う男

張と言うアジア風の外国人の所へ

近づいて行った。

先程、橋元社長が

「マイクもこっちへ来なさい」

と言ったからだが私がお義父様を

置いて逃げる事もしないだろうし

暴れる様な事もしないと解った

からであろうがそもそもここで

私が暴れた所で一瞬で取り押さえられて

終わりであろうしそもそも私に

彼等を御せるほどの腕力も挌闘経験も

無い。

私はただお義父様を無事にご自宅へ

返す事。

今はその事以外は頭に無かった。

ただ深町さんとの約束を違えてしまい

ここにいる事を後悔はしないが深町さんに

は申し訳ないと思っていた。

「マイク、張、水島さん

あの小田切響子先生。

あそこで吊るされ反省している

高名な司法書士の先生、小田切省三

先生の息子さんの嫁だそうですわ?

どうや?彼女が小田切省三先生を

無事返してくれるなら私らのお仕置き

受ける覚悟があるらしいんやが・・・

誰かお仕置き役に立候補する気はないか?」

橋元社長が私を辱める相手を

あの3人の誰かから募るような事を

言っている。

誰が相手でも同じこと。

ただ少しの間我慢していれば

お義父様と一緒に帰れるんだ。

ただ・・・

お義父様にはそんな姿見せたくないけど・・・

今の私にはそう思っても

どうする事も出来なかった。

「へえ~あの美人

人妻ですか?

私はてっきりこの

先生の実の娘かと思っていましたが・・

ふんふん。

知的で上品な顔立ちが

私の因縁の相手の岩堀

っぽくてそそりますな~

社長、私はこの美女の

相手したいですな~」

前頭部が広いオールバックの

水島という男がまず橋元社長の

問いかけに応えた。

岩堀?

岩堀香澄さんの事かしら?

ウチの子と保育園から

小学校まで同じで仲良く

なった素敵な女性に岩堀さんという

キャリアウーマンの女性が居た。

確か平安住宅と言う大手住宅会社に

勤務していたはずだけど・・

この人もしかして岩堀さんの同僚?

そう思い私はこの男に辱めを

受けなくてはならないのかと思い

水島と言う男性を見ていたら

「ボス。

ワタシモシタイ。

アノキャシャナカラダニ

ワタシノキャノンブチコミタイ」

さっき私を掴んで動けなく

していたマイクと言う黒人系の

外国人の男も名乗りを上げた。

嫌・・・

さすがに外国人は嫌よ。

おそらく・・・

いえ・・・

彼等から見える絵では私は

この人たちの誰かとSEXを

無理やりさせられるのだろうけど・・・

さすがに外国人とはしたくないわ・・・

私はうつむきながら

彼等のやり取りを耳で聞いていた。

「ボス。

ワタシニサセテクダサイ。

デントウノゴウモンセックス

デナンドデモナカセテミセルネ」

アジア風の男の声だ。

何?何の事?デントウノゴウモン?

伝統の拷問?

何をする気?

この人も嫌よ・・・

「がはははっ

小田切響子せんせ~い

大人気ですな~

私は誰でもアンタが

泣き叫ぶ姿が見れたら

それで良かったんですがな~

ほな一発ここは

賭けをしましょうか?

マイク、張、水島さん

今から小田切響子先生の

今日のパンツの色を

当ててみましょうか?

当たった者が響子先生の

相手役にしましょう。

全員外れたら久々に私が

響子先生の相手をしましょうか」

なっ何をバカな事を・・・

いやしかし・・・

どのみち誰かの慰み物になるので

あればどのような手段でその

相手が決まろうが同じことか・・・

下着どころかそれ以上を

この場にいる全員に晒す事にもなる

のだろうし・・・

「社長~

それで行きましょう!

久々の賭けですな~

そうですね~

この美人司法書士

は・・・何色かな?」

水島が私に近づいてきて

私の周りを一周しながら

私の今着けている下着の

色を想像している。

そうよ・・

その色を言いなさい。

見事ハズレだわ。

「橋元っ!

バカな真似はよせっ!

私が気に入らないなら

私を好きにすれば良いっ!

お願いだから娘は・・・

響子さんにだけは何も

しないでくれっ!」

「ほほう~

いよいよ

あの小田切省三先生が

お願いですか~?

なんなら先生も参加しますか?

響子先生のパンツの色

当てゲーム。

勿論当てて頂ければ

先生が響子先生と

私達の前でSEXしてもらいますがね?

我々がするよりは良いんじゃ

ないですかな?」

「ワタシハシロデス!

コノヒトハシロ!」

橋元社長がお義父様に

とんでも無い事を持ち掛けている。

お義父様乗って下さいっ!

お義父様は偶然だけど今日

自宅の玄関先で私の下着を

見てしまっている。

絶体に当てれるはずだ。

私もこの人たちに

慰み物にされるよりは

敬愛するお義父様になら・・・

この人達の目の前でということだけが

嫌ではあるが行為そのものはこの人たちに

されるよりは全く変わってくる。

そんな提案を橋元社長がお義父様に

しているうちに張と言う男が白と

宣言した。

私の今日の下着は残念ながら白ではなく

デントウノゴウモンとやらを受けなくて

済む事は確定した。

「張さんは白か・・・

社長もし私も白と言って

響子先生が本当に白なら

どうなるんです?」

「小田切先生~

よ~くお考えくださいよ~

あなたの手で抱いてあげた方が

響子先生も喜びますわ~

きっと。

がはははっ

水島さんその時はあんたと

張と響子先生で3Pですよっ

そんなことになったら間違いなく

響子先生は気絶もんですわな~

がはははっ」

「なるほどですな~

張さんと3Pも悪くない・・・

それではこの系統の女性はね

白が1番多いんですよっ

経験上ね。

それでは私も白でいきますよ」

水島と張と言う男と私が

行為に至る事はこれで無いわね。

と思いながら気になるお義父様の

反応を見ている。

お義父様はまだ吊るされたまま

唇を噛みしめ何かの葛藤と

戦っているように見える。

お義父様・・・

私をご自宅のリビングで抱きしめて

下さった時・・・

あの時に私を抱きたいと・・・

そう思っていらっしゃったじゃないですか・・・

私はビジョンアイでお義父様が裸体の

私に重なり下半身を1つに繋がっている姿を

想像していた事を思い出しながら

私をこのような野蛮な男たちの慰み物に

するくらいならご自身の手で

私を抱いて下されば・・・

そう思っていた。

それでも橋元社長は解放すると

言っているのです。

「橋元・・・

本当だな・・・

もし私がそのくだらない

賭けとやらに乗ったとしよう

そこで私だけがその・・・

響子さんの下着の・・・

色を当てた場合はお前たちは

絶体に手出しはしないのだな」

「ええ。

それは勿論ですわ~

ただその場合あなたと響子さんの

SEXはこの事務所のそこ

その場所でやってもらいますよ。

私も見たいんでね~」

橋元社長は隣の部屋に

通じる扉を指さすと私を

ここに連れて来たアジア風の

外国人のうちの1人が扉を

開いた。

そこにはベッドがあり

その部屋の照明はこのフロアとは

違い妖しい赤色で薄暗い感じがした。

私も数えるほどしか行った事は

無いがラブホテルのような感じにも

見受けられる。

「よしっ!

それなら乗ろう・・・」

お義父様が何かを訴える様な

視線を私に送る。

私はきっと喜びの表情で

お義父様を見ていたと思う。

そして大きく頷いた。

するとお義父様も頷く。

「私は黒だっ!

黒にしてくれ・・・」

お義父様っ・・・・

私は心の中で喜びながら

顔は冷静な表情を

いえ、怯えた表情を

保っていた。

もしかしたら私の表情で

お義父様が当たっていると

言う事がまだ回答していない

マイクと言う男にバレたら

答えを被せて来て私は

お義父様の他にこのマイクと言う

男をも相手しなくてはならない事に

なる。

そんなことは絶対嫌だ・・・

1度は覚悟を決めたが今

私はお義父様とSEXをすれば

この状況から解放されるのだ。

橋元社長の言葉なので後は

橋元社長が嘘を言っていない事を

約束をたがえないことを信じるしかないが

それでも何も希望が無い状態よりは

お義父様が賭けに乗ってくれた

お蔭でかなり好転した。


「ほほう~

小田切省三先生は

今日の響子先生の

パンツは黒だとっ!

これは意外な色を

言いますな~

この清楚な感じの響子先生が

黒のパンツとはこれはまた

そそられますな~

ほな後はマイクだけですな?

全員が外れたら私がこの

響子先生を頂きますが・・・

マイクお前は何色や?

はよ言わなさっきから

待ってる水島さんや張が

もう破裂寸前やで~」

「ワタシモヤリタイデスヨ!

ボスッ・・・」

「それは皆同じや~

ほらっ

マイクはよ決めんかいっ!」

橋元社長がマイクと言う男の

背中をパンパン叩いた時に

何かを小声で呟いた。

何かは聞き取れなかったが

もしかしたら橋元社長は

元々解っているのかも・・

嫌・・・

今何を言ったの・・・

「ハイッ!

キメマシタ!ワタシモ

ブラック!

コノビジョノショーツハ

ブラックトオモイマス!」

嫌っ!!

いや~!!!

「なっ!!」

先に声を出したのはお義父様

だった。

「何か問題でも

ありますかな?

小田切先生?」

橋元が含みのある笑いを

込めながら吊るされている

お義父様の顔を覗き込む。

「くっ・・・」

お義父様は何も言わずに

うなだれている。

私もショックは大きいが

それでもうつむいたまま

マイクがブラックと

黒と答えたことに反応はしないでいた。

「それでは答えが出そろった

所で正解を見てみましょうか~

響子先生~」

橋元社長に水島が私の前に

近づいてきたその時

ガチャンッ!

とこの事務所の私が入って来た

私の背後にあるドアが勢いよく

開く音がした。

「初めまして

橋元社長。

その賭け私も参加

させて頂いて宜しいかしら?」

と初めて聞く女性の声がした。

《第5章 悲報 第29話 賭け 小田切響子 終わり》





第5章 悲報 第30話 時間稼ぎの為の下策 菊沢美佳帆

私は喫茶店トトールで久々に

お会いした小田切登記事務所の

番頭、深町さんから小田切先生が

義理の娘さんの

為にあの橋元と対峙しに行った

という話を聞いた。

そして小田切先生がなんらかの

理由により今橋元達に拘束され

その小田切先生を引き取る為に

義理の娘さんの響子さんに来るように

連絡があったと。

そしてその救出に力を貸して欲しいと。

小田切先生を始めこの深町さんにも

私と主人の宏、そして宏の親友の

豊島哲司は事務所開設の為に色々

知恵を貸して頂きお世話になったのだ。

宏では無いが恩のある方へは仕事抜きで

協力してもかまわないと思ってはいるが

相手があの橋元となると

私達にも多少どころか

かなりのリスクがあった。

私は深町さんから電話を頂き

留守番をスノウこと斉藤雪と画伯こと

北王子君に任せ1人で深町さんに会いに来た。

自宅で休養中の宏に現場への助っ人を頼むために

連絡を取ると電話には出ずに仕方ないので

LINEで詳細を伝えると今は近所の

スーパー銭湯で居ると深町さんの待つパーキングの

近くの喫茶店へ向かう途中に返信があった。

もう着替えて帰る用意ができているから

30分くらいで着くとの事であった。

同じく私の同級生で今は府警の刑事をしている

大塚君にも助っ人を頼んだ。

こちらもおよそ30分で着くと思うが約束は

できない。

しかし全力で急ぐとの事。

私が深町さんと2人で小田切先生を救出に

行ったとしても橋元の力は正直未知数。

おそらくは調べた限り一緒にいるアジア系の

マフィアの張は純粋な挌闘では私と五分。

そして能力者かどうかは未知数。

そして今回は別案件でのターゲットである

水島。

彼は今はまだ確保するわけには行かないが

彼は居ても居なくても同じ。

身体は頑丈そうな深町さんに

抑えて居て貰えれば大丈夫だろう。

そして元ボクサーの黒人系のチンピラマイク。

純粋な挌闘では私も正直分が悪いかも知れない。

息の根を止める覚悟がないと対峙すると

こちらが不利だ。

正直、宏か哲司に任せたい相手である。

しかし彼は能力者ではないと調べはついている。

その点は救いであった。

私は百聞以外では扇子による武術を身につけている。

しかし挌闘で使える力そのものはこの身と扇子で肉体強化をしても哲司や宏のような超人的な強さを発揮できるわけではなく常人相手なら圧倒はできるが相手が肉体強化の出来る能力者の男性なら純粋に元々の膂力に劣る私の方が不利となり、宏や哲司の様に肉体強化をしたときにある個所だけが異常に強化されると言う特筆するべき力は備わっていない。

なので今深町さんと2人で行くのは正直分が悪い・・・力づくではなく何とか他に方法を考えたいがどうやら百聞で聞き取った限り
小田切先生の義理の娘さんが張の部下に着いて行ってしまった。

この事が焦る私の心にさらに拍車をかけた。

正直これほど時間に追われ人員不足の任務は

初めてであった。

私は即座に喫茶店を出てテナントビル近くまで

走りながら着いて来る深町さんに口早に説明した。

「何故解ったかは

聞かないでください!

ただ

今からいう事は

全て事実ですっ!

響子さんが彼等に

自主的に着いて行ったと

先程話しましたが

小田切先生を返して

もらう為に彼等は響子さんに

SEXを要求していますっ!

そして今誰が響子さんの

相手をするかをくだらない

賭けをして楽しんでいます。

そこに橋元が持ち掛け

小田切先生もその賭けに

参加しました!

これで少し私達にも

時間を稼いでくれたのは

大きいですが言っても

時間の問題ですっ!」

私は橋元のテナントビルの玄関口に

着き一旦走っていた足を止め

息を切らせながら聞いていた

深町さんの呼吸が整うのを

待った。

「はぁはぁ・・・

響子さん何という事を・・・

響子さんに

そんな事をさせれませんっ!

菊沢さんっ!」

「勿論です。

私も恩義のある小田切先生の

義理の娘さんである響子さんを

そんな目に合わせる

気はありません・・・

しかも小田切先生の目の前で

何てそんな事させたくないです。」

私はテナントビルの裏口へ回りながら

深町さんと手順を決める為、ゆっくりと

歩きながら手遅れにならないために

百聞で4階のフロアで起こる会話を

聞きながら話す。

「はやく参りましょう!

菊沢さんっ!」

「深町さん

まだ大丈夫です・・・

今はまだ橋元や

(やはり居たわね水島・・)

そのとりまきが賭けの

・・・

賭けは響子さんの下着の

色を当てると言うくだらない

ゲームをしておりまして・・・

その最中ですね。

深町さんが焦るのも解りますが

むやみに2人で乗り込んでも

橋元の取り巻きには外国人の

ボクサー崩れや武術を使う

男なども居て・・・

さすがに取り押さえられ暴行を

受けるか

拘束されて私達も捕らわれの身に

なるだけです・・・

ですが私が呼んだ助っ人2人が

来るまでには

後30分弱は・・・

かかります・・・」

深町さんが今にもテナント内へ入る

勢いで身体全体で焦りを表現しながら

「ではっ

ではどうしますっ!

このまま響子さんが

犯されるのを

黙っていろと・・」

・・・・・・・・・・

私は様々な策を練るが

橋元の力が未知数な上に

張と言う男の事も気になる。

そもそも純粋な戦力で言っても

私1人では

彼等全員を取り押さえるのは不可能。

どうする?

「とりあえず

中には行きましょう。

いきなり襲われると言う事も

ないでしょうから・・・

何とか時間を稼ぎましょう。

深町さんは怒りで

我を忘れてしまうような

行動だけは避けてください。

私に適当に合わせていてくれれば

大丈夫です。

まずは時間を稼ぎ響子さんへの

被害を最小に食い止めることに

集中しましょう・・・

それと響子さんだけは

私もなんとしても守る

つもりですが・・・

その為に私に何が起こっても

深町さんはご自身と響子さんを

第一に考え行動してください。

私はこう見えても一応

武術のたしなみもありますから・・・」

私は深町さんに言い聞かすように言うが

不安な自分へも言い聞かせていた。

そして主人の宏に中に入れば返信は

できないので中に入る前に最後の

LINEを送った。

【美佳帆:宏~早く来てねっ!

さすがにやばいかも知れない。

小田切先生のお嬢さんまで

橋元達に拘束中。

水島、張、マイクと言う

取り巻きに張の部下2名が居て

私1人では小田切先生の

奪還は難しい状況。

しかしはやく行かなければ

お嬢さんの貞操の危機なので

先に乗り込み時間を稼ぎます。

殆ど策も無く人員不足なため

下策に出ます。

私も命と貞操だけは守るつもり

だけどやはりお嬢さんを優先する

べきだから万が一の時はゴメンね。

できるだけ頑張るけど私が挿入される

までには来てね。

それでも死ぬよりマシだから

時間は稼いでおくからね。】

急ぎつつも少し長めになったが

宏にLINEを送った。

百聞で聞く限りもうそろそろ

マズイ事になりそうなので

深町さんとともに階段を駆け上がる。

すると宏から返信が来た。

【宏:美佳帆さん!

急いでいるがあと20分以上はかかる!

現場へは行って欲しくなかったが仕方

ないわな~

あの小田切先生のピンチやさかい。

まああんなカスどもにどうにか

される美佳帆さんや無いと信じている

けど万が一の時はお嬢さん優先するのも

仕方ないから。

それでももしそんなことがあれば

そいつにはこの俺が地獄を見せるから!

下策に出るのは

橋元以外がやばいんやな。

そうやないと美佳帆さんが

下策を使う事ないからなぁ・・・

とりあえず急ぐわっ!

できるだけ粘っておいてっ!】

一瞬画面を開き読み取ると

勇気が湧いて来る。

そうよ・・・

私があんな奴らに負けるわけないわ。

あんな暴力に悪だくみしか脳のない

性獣どもに・・・

いよいよ・・・

賭けの結果が出たみたい・・・

私と深町さんは階段を駆け上がると

4階へ着く

私は声の聞こえる部屋へと

近づいて行くとその部屋の前で

立ち止まる。

橋元と水島が響子さんへ

近づき下着の色の賭けの

正解を求めている。

下着くらいは仕方ないのでしょうけど・・・

よしっ

この賭けに私も乗ろう・・・

それで時間を稼ぐしか・・・

挌闘になる事だけは避けなければ

奴等が相手では私は自分の身を守る

のが精一杯の計算になる。

何とかのらりくらり

宏か大塚君が来るまで粘ろう。

「深町さん行きますね・・・」

隣で深町さんが汗を掻きながら

無言で頷く。

ガチャンッ!

私は勢いよくドアノブを回すと

橋元に水島が居る部屋に

飛び込んだ。

《第5章 悲報 第30話 時間稼ぎの為の下策 菊沢美佳帆 終わり》



筆者紹介

千景

Author:千景
訪問ありがとうございます。
ここでは私千景が書いた小説を紹介させて頂きたいと思います。
ほぼ私と同年代の既婚者が主役のものになるかと思います。登場人物同士が
つながりを持っていて別の物語では最初の物語の主人公が脇役を務める様な
小説全体につながりを持たせ想像を膨らませていけたらと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します

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